腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



20代半ばから30代前半くらいの男性から電話が掛ってきた。

お客様「ROLEXを貰ったんですけど、本物か偽物か判りますか?」

店主「ROLEXを貰った...」

   コピー度 90%

店主「箱とか保証書の類はないですか?」

お客様「時計だけ貰ったんです」

   コピー度 95%


お客様「見分ける方法があったらと思いまして」

店主「なるほど。時計本体からブレスを外す工具と外すためのちょっとした技術をお持ちでしょうか?ブレスを外せば判るんですが」

お客様「工具も技術もありません(笑)」

店主「ですよねぇ(笑) 本物だったらブレスを外した本体側面に型番と製造番号が刻印されているんです。コピー品には入っていないのですぐ判るんですが」

お客様「なるほど...」

店主「お近くのROLEXを扱っている時計販売店や百貨店へ持って行って見てもらえば一発で判ると思いますよ。うちは東大阪ですが、お近くにお住まいでしょうか?見せていただいたらすぐ判りますが」

お客様「堺です」

(堺か。車だと小一時間だな。堺の北に住んでたら中環で来るか、阪和―近畿使ったら30分~40分くらい、南に住んでたら阪高堺線―東大阪線でやっぱり40分くらいか。地道で来ると1時間以上かかるかも...)


店主「あと、見分けるポイントとしては、最近のコピー品はよくできているので時計本体ではなかなか判断しにくいんですが、ブレスとかバックル部分に結構違いが出ます。本物はブレスの1コマ1コマが丁寧に作られていて、角もしっかり面取りしてあります。コピー品はコマの角やバックルの角を触ったら指が切れそうに尖っていたりと雑に作られています。ブレスを曲げたりブラブラさせて、滑らかにシャラシャラ~ッと動くのが本物で、ギクシャクしてたり、硬かったりしてスムーズに動かないのがコピー品ですかねぇ」

お客様「はぁ...」

(本物をしょっちゅう触っていないと判りづらいか)


ここで思い切って聞いてみた。

店主「あの、大変失礼な質問で申し訳ないんですが、そのROLEXをくれた方というのはお金持ちでしょうか?」

お客様「あ~ぁ、よく食事とか奢ってもらいますけど(笑)」

   コピー度 80%

お客様「あの...秒針が1秒ずつ動いてるんですけど...」


店主「えっ!?」

   コピー度 100%

店主「自動巻きなら秒針は1秒ずつは動きませんね。文字盤にOYSTER QUARTZと入ってます?」

お客様「え~   ...    入ってます」

店主「入ってます!?...ということは、クォーツモデルですね」

   コピー度 50%

店主「一部ですが、ROLEXにもクォーツ式のものがありますからねぇ。お電話口では何とも判断がつきませんね」

お客さま「そうですね。やっぱり見てもらわないと判りませんね」

店主「ごめんなさい」

お客さま「お手数お掛けしました」



この電話から数日経つが、まだいらっしゃらない。
お近くの時計店か百貨店へ持ち込まれたんでしょうか。


お電話での会話から推測したところ、お客様のROLEXは50%の確率で本物と判明しました。

半々です(笑)


ここで、一つ訂正がございます。
オイスタークォーツの場合、ケースとブレスの繋ぎ目の形状が自動巻のモデルと異なりますので、ブレスを外しても型番及び製造番号は刻まれておりません。
型番、製造番号はケースの裏(裏ブタではなく、本体のラグ近く)に刻印されています。


本物だったらいいですね。



ROLEXをくれる友人知人を数多く持ちたいと思う腕時計修理専門店トゥールビヨン店主
いや、まずはよく食事を奢ってくれる友人でいいや。
ということで、明日と明後日はお休みです。

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もうそんな季節!?

今日早かったら梅雨入りらしい。
例年より2週間ほど早いそうな。

鬱陶しい季節です。

腕時計にとって一番の大敵は高温多湿。

高級腕時計をお持ちのお客様、それなりの時計をお持ちのお客様もこの時期は水気、湿気には十分ご注意ください。


長期予報では今年の夏の暑さは平年並みかやや高めらしいが、やや高めってとこがクセ者。

ムチャクチャ暑いんとちゃいますのん!?

勘弁してくださいよ~。


話はガラリと変わって、先日買った時計雑誌を見てゲンナリしました。

何にゲンナリしたかって?

ROLEXですよ、ロレックス!

2011年のバーゼルワールド(時計新作発表会&見本市)にROLEXの新作が出たらしいが、デザインがどんどん下品になると感じたのは店主だけではないはず。

これですよ、これ↓
 Ref.116515LN

デイトナ262万5000円

セラミック素材を使用した“ブラックセラクロムベゼル”を装備した黒いベゼルに、ケースは同社が独自開発した“エバーローズゴールド”というピンク系のゴールド。

いやらし過ぎます。
下品。

いや、このデイトナを格好良いという方もいらっしゃるでしょうが、如何なものか...

普段使いできます?


更にこちら↓
 Ref.81315

デイトジャストスペシャルエディション 価格未定 発売時期未定

ゲロゲロ。
安っぽいファッションウォッチか!


ROLEXさん、あなたは一体どこへ向かっているのか?
誰をターゲットにしてこのデザインにしたのか?


更に更にこちら↓
 Ref.179383

レディデイトジャスト 価格未定 発売時期未定

まだこれはマシな方か。

そして↓
 Ref.116681

ヨットマスターⅡ。

ゴチャゴチャし過ぎ。
しかもご丁寧にベゼルにモデル名まで入ってるし...


SS(ステンレススチール)素材で、シンプルで、堅牢なスポーツウォッチメーカーじゃなかったのか!?

ROLEXにラグジュアリー感なんか求めてないし。

ラグジュアリー求めるならピアジェとかヴァンクリとかを買うと思う。(店主は買わない、もとい、買えないが)

昔からROLEXを好きだという顧客もこのデザインじゃ離れていきます。


シンプルな外観にしたらコピー品を作られ易いということもあるのでしょうが、ご心配なく。
上のモデルもどうせ半年も経たないうちにコピーされるんだから、万人受けするシンプルなモデルを作った方が経営的にもいいのではないかと思われますが、どうでしょう?

なになに?

経営は古い時計の修理(メンテナンス)で稼ぐから、新品の時計が売れなくても大丈夫?

あ、そう。


貧乏人の遠吠えと思っていただきたい腕時計修理専門店トゥールビヨン店主
しかし、宝くじが当たっても上のモデルは買わん。

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数日前、お客様から「ROLEXのコピー品のブレスが切れた」とお電話いただきました。
ブレスのどの部分が切れたのか詳しく聞くと、コマとコマの間のようです。
コピー品も本物同様、コマとコマはネジピンで繋がっているのですが、コピー品のネジピンは持ってないし、取り寄せる方法もない。
本物と同じような大きさだが、切り込みや径が微妙に違うから合わない。
今付いているコマを1コマ外して、そのピンを付けるしか方法がないことを告げると、
「とりあえず送ります」と送ってきてくれました。

先日、届いた時計を確認すると、これ以上外せるコマがなかったので、残念ながらご返却になりました。

届いた時計がこちら↓
 ROLEX サブマリーナ Ref.16610 のコピー。

ご丁寧に“COMEX”のダブルネーム仕様。

COMEXとは...
1961年創業の世界最大の潜水作業専門会社で、フランスのマルセイユが本拠地。
深海での海洋開発などを手掛け、創設当初からROLEXと協力関係を持ちます。
同社の協力により1971年にプロダイバー仕様のシードゥエラーが完成。
翌年の1972年から正式な提携関係を結びます。

COMEX社の社員には文字盤に“COMEX”と入ったモデルが支給され、それが一般に出回ることが稀にあり、非常にプレミアの付いた高値で取引されています。
裏ブタにも社名、シリアルNO.が刻印されていて、何年の誰に支給したかが一発で判るように管理されています。


COMEXの他に有名なダブルネームと言うと、ティファニーやカルティエ。

精巧に写植された偽Wネーム品が横行しているので、素人さんは手を出すのをやめておいた方が無難でしょう。


で、そのCOMEXと共同開発したシードゥエラーですが、今年の“バーゼル・ワールド”(スイス時計見本市)で新型シードゥエラーが発表されたそうな。

これ↓
 ROLEX シードゥエラー ディープシー 99万8000円(予価)

通常のサブマリーナ(現行品)の防水は300m。
シードゥエラーがサブの約4倍の1220m防水。
そしてこのディープシーがなんと更に3倍強の3900m防水!

ROLEXさん、ちょっとオーバースペック過ぎやしませんか?

“リングロックシステム”という新しいケース構造の開発により、飛躍的に防水性能が高まったそうです。

ペットネームの“ディープシー”とは、1960年にマリアナ海溝に潜行したトリエステ号の外殻に取り付けられたプロトタイプ「ディープシー スペシャル」へのトリビュートが込められているらしい。


世界一深いマリアナ海溝が9814m。
それでもまだ半分も潜ってないのか...

ROLEXさんの更なるチャレンジに期待します。


今日は真面目に時計の話。
実は真面目な腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
今、何故苦笑い?私何かおかしいこと言いました?
気分を害したので、明日は休みます!...あぁ、定休日ね。

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昨日の夕刊(読売新聞)のラテ欄の下枠にROLEXの広告が出てました。

これ↓


いよいよテニスの4大メジャー大会の一つウィンブルドンが始まります。
それに合わせて公式時計を担当するROLEXが広告を打った訳ですが...

ゴルフの全英オープンもROLEXがオフィシャルを勤めています。

この写真の蔦に覆われた大きな掛け時計のムーブメントはやはりROLEX社製でしょうか?
実はリズム時計(シチズン)製だったりして(笑)


ゴルフの4大メジャーといえば『全英オープン』『全米オープン』『マスターズ』『全米プロ』ですが、テニスはというと『全豪オープン』『全仏オープン』『ウィンブルドン』『USオープン』です。

特にウィンブルドンは歴史が古く、格式高い大会。
今朝、ちょっとウィンブルドン関連のサイトを見てたら、選手は白色のウェアを着る規定があるとか。
そう言われれば皆白をベースにしたウェアですな。
今まで気が付かなかった。

何といっても今大会の目玉は男子シングルスのフェデラーの6連覇を賭けた戦い。
そして日本の錦織君。

...と思っていたら、今朝の速報で一回戦途中で腹筋の肉離れで棄権したとか。

う~ん、残念。
松岡修造氏もさぞ悔しい思いをしているでしょう。

しかし腹筋の肉離れってどうなるの?
笑いすぎてお腹が痛くなるのと同じ感じ?...な訳ないか。


話をROLEXの広告に戻すと、ROLEXがウィンブルドンの公式時計になって30年経つそうです。
まだたったの30年!?と思ってしまいましたが。

しかしテニスやゴルフに時計って必要なのかね?
水泳やサッカー、バスケットボールなどタイムを争ったり、時間に制限のあるスポーツは絶対に必要ですが。

もう一つ、何故ROLEXは英国での主催のウィンブルドンや全英オープンのオフィシャルを勤めているかと言うと、元々ROLEXの創業地がイギリスのロンドンだったからです。
1905年、創業者のハンス・ウィルスドルフがロレックスの前身である“ウィルスドルフ&デイビス社”を設立しました。

現在はスイスのジュネーブに本拠地を構えていますが、ROLEX社は英国に並々ならぬ郷土愛を持っています。
姉妹ブランドのチュードルもイギリス人に馴染み深い英国貴族のチューダー家から採ってますし。
日本で言うなら“トクガーワ”くらいでしょうか。ちょっと違う?

またまた広告に話が戻って、店主がこのROLEXの広告を見てまず思ったことは
「ROLEXも広告を打たないと売れない時代になったのか」ということ。

一昔前は舶来高級腕時計=ROLEXでした。
外国の空港のチケットカウンターにヨレヨレのジーンズとTシャツで並んでいても、腕にキラリとROLEXが見えただけでVIP扱いだったり、ホテルのポーターがすかさず寄ってきて荷物を持ってくれたりと、話し方や接客態度がコロッと変わるっていうのは過去の話。

しかしそこは腐ってもROLEX。
広告と言っても露骨に腕時計に写真を載せるのではなく、あくまでもウィンブルドンを全面に押し出したさりげない演出が上手い。
この広告の下の方に新作モデルを4~5本載せてるようじゃその辺のブランドと同じになってしまいます。


何だかウィンブルドンのサイトとか見てたら、また軽井沢でテニスしたくなってきましたよ。まいったなぁ~。



軽井沢行ったことないですけど...何か問題でも?


腕時計修理専門店トゥールビヨンはマリア・シャラポアを全面的に...もとい!個人的に応援します!
でもって明日はお休みです。



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本日は、時々当ブログにコメントを頂いておりますTetsuya様からのご依頼で、ROLEXの固有番号(通し番号、製造番号)の読み方と製造年を解説したいと思います。

何だか本格的な腕時計ブログになっちゃって申し訳ない(?)のですが...
今日は笑い無しです。覚悟してください。


久々に復活!“ROLEXの秘密”の15回目!


まず、ROLEXを購入したら必ず付いてくる国際保証書(ギャランティカード)にそのROLEXの型番(リファレンスNO.)と固有番号(シリアルNO.)が記載されています。

これ↓
 

一昔前のギャランティですが、P121606とパンチングされています。このROLEXは“P品番”ってことですね。

もしギャランティがない、という場合は、時計の6時側のブレスを外すと、ケース(本体)の側面に刻印されています。
ここに刻印がないと...今年の漢字『偽』という可能性があります。ほぼ間違いないでしょう。

で、初期のROLEXの固有番号は数字のみ6桁で、その後1955年から7桁になり、1987年からは6桁の数字の前にアルファベットが一文字付いた形で表記されるようになりました。

一部、というかかなり不可解なところがありますが、そこはROLEX。


謎です。 解りません。

一定の法則ではないところがROLEXの秘密たる所以。
何故?という疑問は抱かないで下さい。

何故?それはROLEXだから...


では、こちらがその一覧↓

固有番号    製造年代
738700    1951
808300    1952
868900    1953
934000    1954
1012000   1955
1090000   1956
1168000   1957
1246000   1958
1324000   1959
1402000   1960
1480000   1961
1558000   1962
1636000   1963
1714000   1964
1792000   1965
1871000   1966
2163900   1967
2426800   1968
2689700   1969
2952600   1970
3215500   1971
3478400   1972
3741300   1973
4004200   1974
4267100   1975
4538000   1976
5008000   1977
5482000   1978
5958000   1979
6434000   1980
6910000   1981
7386000   1982
7862000   1983
8338000   1984
8614000   1985
9290000   1986
9766000   1987
9999999   1987
R000000   1987
R999999   1988
L000000   1988
L999999   1990
E000000   1990
E999999   1991
X000000   1991
N000001   1991
C000001   1992
S000001   1993
W000001   1994
W999999   1995
T000001   1996
T999999   1996
U000001   1997
U999999   1998
A000001   1999
A999999   2000
P000001   2000
P999999   2001
K000001   2001
K999999   2002
Y000001   2002
Y999999   2003
F000001   2003
F999999   2005
D000001   2005
D999999   2005
Z000001   2006
Z999999   2006
M000001   2007
M999999   2007


ふひ~、かなり疲れた。

だいたいこんな感じです。完璧に正確か?と問われると困りますが...
ファジー(←死語?)でお願いします。


1987年のR品番からタテにローマ字を追いかけるとRLEXNCSWT...となります。

これはROLEX INC SWITZERLAND となり、ローマ字の“O”と“I”は数字の“ゼロ”と“1”と混同するため避けられたと思われます。

が、この法則も途中からプッツリと途切れてしまい、1997年からは全く先が読めなくなりました。当時店頭販売員だった店主は、次のシリアルのローマ字が何になるか賭けをしたもんです。

恐らく、Tの次にZが来てしまうと、その次はA、Dという具合に、良からぬ集団に解ってしまって、先にコピー品を製造されるのを避けたのではないか。

深読みしすぎですかね。
意外とサイコロか何か振って適当に付けてたりして。(笑)


Tetsuya様、こんな感じでよろしいでしょうか?

自分と同じ歳のROLEXを購入する、もしくは一番大事な人と同じ歳のROLEXをさりげなくその相手にプレゼントする...

おっしゃれ~(笑)
そんなことされたら株価が一気にストップ高ですよ!(笑)

ま、70~80歳の方にプレゼントするとなると、見つけるのは不可能でしょうが...


1967年製のをプレゼントして欲しい腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
大事にしますから。

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昨日一日だけの休みでしたが、休み明けということで朝から仕事が一杯溜まっている店主です。

GW後半に突入ですが、和泉のタイガーさんから今朝「今から香港へ行ってきま~す」とメールが入って、更にゲンナリしていますが、何か?

タイガーさん、お気をつけて~。お土産はタイガー・バームでいいです(笑)


昨日『スパーダーマン3』観てきました。スピード感が更にUPしてなかなか良かったです。
で、隣にお母さんと娘さん(中学生くらい)の親子が座っていました。店主の右隣がお母さんでしたが、バーン!とイキナリ悪者が飛び出してくるシーンが数箇所あり、お母さんが3回席から飛び上がったのを見逃さなかったですぜ。ちゃんとカウントしてました。(笑)


で、今日のブログのタイトルの“、黒、、黒...”ですが、
先日修理でお預かりしたROLEXがこちら↓
 ROLEX DATE Ref.6535 自動巻き

大阪市生野区在住のK様所有。
製造番号から1970年~71年頃のROLEX。なかなか良い風合いです。
通称ターン・O・グラフと呼ばれるモデル。アイボリー色文字盤、リーフ形のインデックス。店主の好きなデザインです。

分解掃除、風防交換、パッキン交換、防水検査しております。K様大事にお使い下さいませ。

で、何が“、黒...”なのかと言いますと...
上の写真、カレンダーが25日ですが、一日送ると↓
 はい!赤文字になります!

奇数が黒で偶数が赤。なかなかお洒落なカレンダー。もうこの2色のカレンダーディスクってROLEXもパーツのストックしていないかもしれません。

日付けが赤色だと祝日と勘違いしそうですが...そんなヤツおれへんやろ~(大木こだま風)


実は1回だけ飛び上がった腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
飛び上がったって言ってもビクッとしただけです。




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店主も忘れかけていた人気の連載企画“ROLEXの秘密”の第14弾。

先日OHをお預かりした大阪市城東区にお住まいのN様のROLEX。
まずは見ていただきたい。

こちら↓
 ROLEX チェリーニ Ref.5112

そう、今日はROLEXはROLEXでも“チェリーニ”について。

チェリーニとは...
ROLEXのドレスウォッチシリーズの名称で、ルネサンス期の芸術家であるベンベヌト・チェリーニの豪華な作風をモチーフに、クラシカルで緻密なデザインに仕上がっているのが特徴。
ノンオイスターケースを採用しており、文字盤には“Cellini”と入っています。
ムーブメントは手巻きが中心。

上写真のN様のチェリーニも薄型ケースに手巻きムーブメント搭載。18KYGにマザーオブパールの文字盤が高級感あふれます。大事にお使い下さいませ。


1930年代に一世を風靡したチェリーニシリーズの“プリンス”が一昨年のバーゼルワールド(スイス国際時計見本市)で完全復活。

こちら↓
 プリンス ゴドゥロン Ref.5441/9 18KWG 手巻き

さらにこちら↓
 プリンス クル ドゥ パリ Ref.5440/8 18KYG 手巻き

プリンスの魅力は美しいスクエア(角型)ケース。さらに、プリンスらしさの象徴でもあるスモールインデックスと6時位置のスモセコ。


デイトナ、サブマリーナ、エクスプローラーとスポーツウォッチが前面に押し出されている感のあるROLEXですが、只の筋肉バカなメーカーではございません。

一見してROLEXとわからないところにチョイ悪な(もう古い?)大人のテイストが感じられます。20代の若造には早すぎます。


嗚呼、またまた“時計欲しい欲しい病”が再発してきた腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
誰か欲しい欲しい病に良く効くワクチン開発してください。 タミフルはいやよ。

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やや風邪気味です。やばい。扁桃腺が痛い。


閑話休題、『ROLEXの秘密 Vol.13』です。
去年の夏に修理でお預かりしたROLEXのエクスプローラー、最近すぐ止まってしまうということで、再点検させていただきました。

こちら↓
 ROLEX エクスプローラー Ref.5500

非常に珍しい5500のエクスプローラー。固有番号から1979年~80年製と思われます。
当時のエクスプローラーよりも小さいサイズで、エアキングのダイアル(文字盤)変更物と思われていましたが、中東やイギリスでの販売記録が見つかったことからオリジナルモデルということが判明したモデル。
ケース径はエクスプローラーの35mmに対して32mm。

ブレス↓


リベット(かしめ)でジョイントされています。現行品はスクリュー(ネジ)ピン。

豊中市在住のS様、コンディションの非常に良い値打ちのあるエクスプローラーです。大事にお使い下さいませ。また何かありましたらいつでも仰ってください。


歴代のエクスプローラーは、Ref.5500から始まり、6350、6610、1016、14270、そして現行品の114270と続きます。

こちらが現行品のRef.114270↓


初期のモデルから一貫してケース・ブレス素材はステンレス、文字盤は黒、インデックスには“3”“6”“9”のアラビック数字、カレンダー無し、時針(短針)はメルセデスハンド、秒針はブレゲハンドです。(極々一部にアイボリー色の文字盤のものもあるようですが)

SMAPの木村拓哉がドラマで使用して大ブレイクになったのが、現行モデルの一つ前になるRef.14270です。
14270と114270の大きな違いは3つ。
①ケースとブレスの接合部分のフラッシュフィット(弓カン)が強化された
②シングルブリッジのテンプ回りがダブルブリッジになり、精度が更に安定した
③サファイアガラスの内側の6時位置に偽造防止の王冠マークがレーザー加工された

ROLEXマニアにはこの14270より更に一つ前のRef.1016がエクスプローラー最高峰と言われています。
1016には前期・後期の2モデルありますが、“ハック機能”を追加した後期モデル、その中でも固有番号に“R”、“L”が付くものは市場にも殆んど出回らない超レアモデルです。

こちらがそのRef.1016後期モデル↓


ね、見た目のデザインは殆んど変わってないでしょ。

SMAP中居君が1016を持っているそうな。本来の価値を解ってるのかは不明。
“解っていない”ほうに3500チッチキチでどや!


やはり70年代、80年代のROLEXは良いと改めて思った腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
20000チッチキチくらいだったら買うのになぁ。

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休日明けで、朝からバタバタしておりますトゥールビヨン店主です。
HPのお問い合わせフォームからお問い合わせいただいたお客様に返事をメールし終わって、ホッと一息ついたら、修理センターから「これでもか!」と修理品が一気に返ってきました。
その中にありましたよ!今日のブログネタが!
是非とも皆様に見ていただきたい。

こちら↓
 K14ホワイトゴールド 手巻き

神戸市東灘区在住のS様所有。特にひどい傷みも無く、コンディションは上々です。
アンンティークの詳しい資料がないので、製造年は不明。

裏面がこちら↓
 “Helen”(?)と読めますな。

ガラスの縁にもカッティングが施されていて、非常に美しい。


こんなに小さいんです↓


S様大事にお使い下さいませ。
丁寧に保管していると、これだけ美しい状態で残っているのですねぇ。
いや~、良い仕事してますねぇ。

「良い仕事してますねぇ」でお馴染みのTV番組“何でも鑑定団”で、数年前、ROLEXの文字盤の12時位置にマークが入っていないエラー品が出品されたことがありました。ROLEXのサービスセンターで調べてもらったら、間違いなくROLEX製で、確かに製造過程でのエラーだとのこと。是非マークを付けさせて欲しいと依頼人にお願いしたらしいですが、依頼人はそのままマークを付けずに持って帰ったそうな。
鑑定の結果、確か300万円くらい付いたのではないかと記憶しています。
凄いね。


ウルトラマンや仮面ライダー、ミクロマン、ロボコン、ゲッターロボ等結構オモチャ持ってたのに、何も残っていない腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
そういうお店に行くと、ビニール製の人形が数千円~数万円もするんですよ!損した!損した!




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久しぶりの“ROLEXの秘密”シリーズ。

修理仕上がりの中にROLEXの“Air-King(エアキング)”がありましたので、今日はROLEXに付いている名前をご紹介。

まずそのエアキングがこちら↓


東大阪市在住のY様所有。Ref.14010のエアキング。ベゼルに“エンジンターンド”と呼ばれる刻みが入っています。ターンドですが、回転はしません。カレンダー無しのシンプルなデザイン。ON、OFFどちらにもバッチリ合います。
Y様、大事にお使い下さいませ。


ROLEXのモデルには色々名前が付いています。その名前の事を“ペットネーム”と言います。正式なモデル名以外の「愛称」のことです。一番最初に付いたのが、そう“エアキング”。
エアキングのように文字盤に表記しているタイプや全く書いていないモデルもあります。

あの“デイトナ”も実はペットネーム。知ってましたか?正式モデル名は“コスモグラフ”です。

デイトナにもペットネームというか愛称の付いたものがあります。Wペットネーム?
こちら↓


1960年代のRef.6239。インダイアル(文字盤の中の3つの黒い丸の部分のこと)の目盛りに四角のデザインが施されているものを“エキゾチック”とか“ポール・ニューマン”と呼びます。もちろん、あの名優ポール・ニューマン氏が着けていたからです。
エキゾチックってのは...見た目がエキゾチックだからでしょう(汗)

その他、デイトジャストでべセルが回転するモデル(ターン・オー・グラフ)のことを“サンダーバード”と呼んだりします。
何故サンダーバードなのかは不明。こちら↓


今日はこのへんで。


エキゾチックな生活がしてみたい腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
エロチックでもまぁ良しとしよう。うん。

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