自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

達成率を高める車販目標を設定するー1.現状を評価する

2011年11月28日 | 営業・フロント全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、達成率を高める車販目標を設定するー1.現状を評価する、です。

今年も仕事ができるのは1カ月となった。
年間目標に対する実績も、おおよそ予想がつくころではないだろうか。

今年は震災や台風など自然災害が多く、平年とは違った実績の企業も
多かったと推測する。その意味では、イレギュラーな年と言える。

とはいえ、出た実績について良し悪し(達成率)だけではなく、結果の内容について
冷静かつ詳細に評価することだ。

結果の評価が来年の目標を決め、その決め方が達成率を左右することになる。
したがって、単純に「目標達成率」だけではなく、そのプロセスまで踏み込んで
評価することが求められる。

どんな評価が必要なのか?
中古車販売店において一番重要なことは「回転率」である。そこで、先ず
回転率がどうであったかを評価すること。

販売台数を在庫台数で除して求める。
年間の在庫台数360台、販売台数240台であれば回転率は「0.67回転」となる。

0.67回転とは、在庫日数にすると約45日(30日÷0.67)となる。
30台の在庫を45日かけて販売したことになる。

回転率が分かったら、回転率のもとになる、何が何台売れたかと、回転率を評価する。
ここでは車種別のボディー別に評価することにする。同じ軽自動車でも、
乗用車タイプ、トールタイプなどに分けて台数と回転率を評価すること。

そして、長在車の傾向を評価することも忘れないでほしい。
長在車をどう定義するかも大事なことになる。決めていない中販店があれば、
ゼヒこの機会に決めてほしい。私的に言えば「60日以上」が長在車だ。

次に、どこにどれだけ売れたかを評価する。
先ずは、既存客への販売がどれだけあったかを見てみること。

その既存客への販売台数をさらに「代替販売」と「増車販売」に
分けて評価する。

この評価ができたら、既存客の他社代替を評価すること。
さらに、ナゼ他社代替になったかを、担当の営業マンから内容を
聞いて、その原因を評価すことである。できればこうしたことは、
毎月の営業会議で行うようにしたい。

他社代替の大きな理由は「競合負け」「アプローチ遅れ」「CS低下」
などだ。競合負け、つまり敗戦の理由を、営業マンは「条件負け」を
第一に挙げるが、ここは慎重に吟味する必要がある。

確かに条件負けもあるが、それ以上に「営業マン負け」や「営業活動
負け」の方が意外と多くある。

営業マンの対応不足、丁寧さに欠ける、態度が横柄、個客管理が不適切など、
真の原因を追及することだ。変に同情して、原因追究を中途半端にしてはならない。

既存客の販売動向が評価で来たら、新規客の販売動向を評価する。
新規客の場合は、開拓新規(チラシ、HP、飛び込み営業など)と、
紹介新規(顧客紹介、社員紹介、取引先紹介など)の台数と割合を評価する。

特に、チラシの場合には、チラシの効果を評価すること。
掛けたチラシ代+折込代の合計金額で、何台の新規台数が獲得できたか
を診てみること。

新規台当たりのチラシ広告代がどれくらいであったか。問い合わせがどれくらい
あったかという「問い合わせ率」。

その内実際の商談がどれくらいあったか「問い合わせ商談率」など、評価するといい。
最後は、商談から販売になった「商談成約率」を評価すること。

また、地域別に問い合わせ件数を把握することも、今後の折込戦略を立てる上で、
参考になるので、評価したい。


細かく評価すればいいわけではないが、少なくても上記内容の評価をしてほしい。
それは、営業のマンネリを打破するきっかけにもなるし、目標達成率を高める
目標設定になるからである。

マンネリの打破とは、車販目標は到達点である「販売台数目標」を、求める
ことだけにとどまらず、目標設定を通じて「改善」をすることなのだ。

これがなければ、立てた目標の達成率は「世の中の動向」に左右される結果に
なってしまう。そうならないために、目標設定のプロセスを通して、現状の課題を
浮かび上がらせて、そこにメスを入れるのが、目標設定なのだ。

したがって、このことが理解された目標設定であれば、評価する項目は上記の
内容に拘ることなく、自社なりの評価項目で行えばいい。


株式会社ティオ
お問い合わせ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マンホールの蓋、その59(... | トップ | 達成率を高める車販目標を設... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

営業・フロント全般」カテゴリの最新記事