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事例:車検入庫促進を強化する1.料金の見直し

2012年04月16日 | 営業・フロント全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、事例:車検入庫促進を強化する1.料金の見直し、です。

TIO21ブログの記事は、その殆どが事例に基づいたものだ。
整備工場や中販店のコンサルタントで実践してきた事例を、記事として書いている。
多少の脚色はあるが、真実に近い。

ここに記事にする事例も、ある総合カーサービスを標榜する業販店でのことだ。
内容は、車検入庫促進に関することである。

この整備業販店は、経営者が整備現場の経験がないために、車販中心の経営を行ってきた。
しかし、車販は「水物」で、安定した収益を確保するには「サービス」の強化しかないと、
経営方針を転換した。

そこで、私は先ず「車検」の強化を図ることにした。
車検は、サービスの柱であり、入庫率が自社代替率や保険付保率に影響が強いからだ。

改善の手始めとして行ったのが「料金体系」の見なしだ。
車検入庫車両全てに「OBDチェック」を行うことにし、その点検料を数千円を「基本料金」に
「OBD機能点検」と明示して負荷した。

狙いは「差別化」である。
スキャンツールも購入したばかりであったので、これを武器にして料金の改定を行った。

これは、数千円の値上げのような形になる。
そこで、値上をマイルドにするために、従来の1週間前早期予約割引を「3カ月前」と「2カ月前」および
「1カ月前」とし、早期予約のメリットをより明確にし、値上げ分を実質相殺した。

また、「立会い見積割引」を新しく設け、従来あった車両回送割引との相乗効果によって、
来店客を増やし整備稼働率を改善することにした。

さらに「ネット割引」の割引額を従来の倍にして、ネットからの申し込み促進を
図ることとした。

この他、ダブルタイヤや4WD車、あるいは1BOX車などは、別途追加料金を貰う
ことにし、整備の難易度などに応じた合理的な料金体系に改めた。

こうした料金の見直しは、より分かりやすく、より魅力的な車検の営業施策のためだけではない。
むしろ社員の意識改革を、意識してのことだ。

新しい料金項目を設けることは、当然だがその項目に沿った社内態勢を整える必要がある。
これが、意識改革の火付けになるのだ。

このことを念頭に、料金改定を進めることだ。
競争相手の料金に対抗するための料金改定も必要だが、むしろそれ以上に社員のマンネリ意識を
打破するための料金改定と位置付けることだ。



問い合わせ先 株式会社ティオ

コメント
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