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吉備津彦神社~其の一 in 岡山県岡山市北区

2021年08月09日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・岡山県

岡山市北区一宮、備前国と備中国の境、吉備の中山の北東麓に東面して鎮座される備前国一宮「吉備津彦神社」。御祭神は『大吉備津彦命』。夏至の日には太陽が鳥居の真正面から昇り、神殿の御鏡に入ることから「朝日の宮」とも称されます。

「社伝では推古天皇の時代に創建されたとするが、初見の記事は平安後期である。神体山と仰がれる吉備の中山の裾、吉備の国を治めた屋敷跡にご社殿が建てられたのが当神社の始まりとされている。」Wikipediaより

国道180号線沿いに、吉備の中山を真正面にして立つ大鳥居。叶うなら、この真正面から太陽が昇るその神々しい瞬間を、この目で見たいと思います。

一の鳥居より神域を守護されるのは、県下では二番目の大きさと言われる備前宮獅子一対。いつもながらに良いお顔をされています。

随神門まで真っ直ぐに延びる松並木の参道。思い思いに影を落とす松並木の道を進んでいくと不思議なほど気持ちが軽やかになります。

岡山市指定文化財の随身門は、元禄10年(1697)池田綱政公によって造営。内には二柱の随神様がお祀りされ、神域を守護されています。

随身門を潜ると参道正面に、昭和5年の失火で消失し昭和11年に再建された拝殿が出迎えてくれます。空の青に溶け込むように、切妻作りの清々しい姿が私たちを迎えてくれます。

拝殿額に記された「一品一宮 吉備津宮」「一品」とは全国の神々に授けられた神階の一つで、人臣に授けられた文位・武位・品位と同じ仕組みとなっています。品位は親王・内親王に授けられるもので、吉備津宮の他は「宇佐神宮の八幡神・八幡比咩神」、「伊弉諾神宮の伊佐奈岐神」などごくわずかな例しかありません。

拝殿前より神域を守護されるのは、2007年の参拝ではお目にかからなかった備前宮獅子一対。神殿狛犬に近い個性的なお顔立ちで、参拝者を出迎えてくれます。備前宮獅子としては非常に斬新、どちらかと言えば信楽焼の狛犬さんに相通じる個性的な作品。作者のお名前が気になります。

拝殿の後ろに見えるのは「祭文殿」。ここは祭典やご祈祷を斎行する御殿として使われます。

本殿と祭文殿の間に位置するのは「渡殿」。夏と秋の大きな祭典の時にはこの渡殿に供物が捧げられます。拝殿・祭文殿・渡殿・本殿と、社殿が一直線に配置され、神の座す場所、神を拝する場所としこの上なく相応しく荘厳です。

「渡殿」に繋がるのは、寛文8年(1668)岡山藩主の池田光政公が造営に着手し、子の綱政公の元禄10年(1697)に完成した「御本殿」。流麗な三間社流造りの神殿は飛鳥時代の社殿建築の粋がつくされており、荘厳にして華麗。吉備国の神社建築が伝統とする“流造り”の正統な姿を示す社殿として貴重な建築物とされ、岡山県指定文化財に指定されています。

美しい社殿を前にすると、自分がこの神の住まう国の人間である事がとても嬉しく感じられます。悪しき鬼神も浄化されて神となり、共に同じ地に祀られる・・神も仏も共に存在し大切に守られている事が何よりも心地よいのです。

境内にはまだ多くの摂社などが存在します。備津彦神社~2~では社殿以外の建物などを紹介します。

参拝日:2007年9月22日&2011年8月16日&2015年4月27日


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