台湾台中おせっかい日記

2001年に台湾の台中へやってきた日本人女性が、好奇心丸出しで探した台湾グルメ、文化、風景をつづります。

信義郷 久美部落と馬彼得老師

2012年11月05日 | お知らせ

 東埔温泉の帰り道、同じく信義郷にある一つの、「久美」の入口にあった壁画に誘われて入ってみました。ここは普通にここの人々の暮らす地域で、何もないのですが、以前、ここで行われる祭りの紹介をテレビで見たことがあったので、入ってみました。ごく普通の日なので、何もない集落でしかなかったのですが、人々が寄り添って生活してる雰囲気を感じ取ることはできました。


ブノン族かな、、、


たぶんこっちはツゥオ族。杵つきしています。

ここは、信義の中でもツォオ族とブノン族が昔から混じって暮らしてきたで、二つの原住民文化が混ざった珍しい場所でもあるそうです。

原住民の1年の祭事を記した壁画。自然とともに生きる生活を感じます。

もう一つ、ここ信義郷で原住民といえば、3年ほど前、大衆銀行のCMで起用された「台灣原聲童聲合唱團」とその団長の馬彼得(マー ピーター)老師。この合唱団は、台湾のウィーン少年合唱団とも言われます。天使の歌声と絶賛する人も多いです。

その馬老師は名前もピーターだし、顔つきも普通の漢民族とは違うし、外国からの宣教師かと思っていたら、この久美で生まれ育った原住民の人だったんですね。原住民はキリスト教徒が多いので、ピーターという名前になったのでしょうか。

大衆銀行のCM。
http://www.youtube.com/watch?v=Skqc5aqBTEc

彼らを紹介した台湾のテレビ番組の動画があります。
彼らの歌声が、台湾の山々に響き渡る様を想像しながら聴いてみてください。
数千年にわたって、この山々に響き渡ってきた歌声。
きっと、彼らの歌声がこだまする山間のへと出かけてみたくなることでしょう。

「拍手歌」の実録動画。
再生回数がこのシリーズではTOPですが、最初の音声画像が悪いので、少し我慢してください。
http://www.youtube.com/watch?v=76xl9XT1sOM

「非凡電視台灣真善美" 馬校長故事 」
http://www.youtube.com/watch?v=gsyrVX6SbF4&feature=endscreen

「天使合唱團 真實馬校長現身-民視新聞 」
http://www.youtube.com/watch?v=s_c4bmxR294&feature=related

現在は、同じく信義郷の羅娜國小の校長先生です。
動画を見ていただいたらわかるかもしれませんが、この子供達、みなほとんど純粋な原住民です。

馬校長も、村を出て、師範大学へと進学の為、都会に出て行ったとき、周囲の人々は、自分の浅黒い肌を見て、差別するような目つきを気にしていたそうです。そして、へ戻って教師になったときも、の原住民の子供達が、自信を持っていないことに気づき、たまたま合唱に出会い、体育系出身で楽譜も読めない老師と子供達の天使の歌声への道を歩むjことになったのです。

台湾では、原住民の貧困、低学力、親が出稼ぎの為、年寄りと子供しかにいなくて、親を知らないで育つ子供の多いことなど、問題は多数あり、年々、政策や民間の人々の協力によって改善されてきています。

今では、もともとの部族の言語、伝統や文化を大事に伝承し、それを観光資源にしていき、地域経済の活性に役立てたりしていますが、どこも山奥であり、なかなか行くのも大変なので、外国人にはあまり知られていないのが現状です。

「百年禮讚 台灣原童原聲合唱團---明天會更好」
http://www.youtube.com/watch?v=lYWbNEXu7xE&feature=related
原住民の子供達が総統府の前で建国100年を祝うのですが、彼らの前に立つのは、台湾国軍の儀仗兵たち。彼らもまた台湾の子。1945年前に台湾で生まれた人々の95%には、どこらかの原住民の血が混じっているそうです。(と、ガイド訓練の時の台湾民族史で習いました、、、)

台湾の歴史、文化、歴史、民族については、九州よりも小さなこの島国でありながら、どんなに勉強しても尽きない奥深さがあります。
台湾へ旅行といえば、観光名所、美食、マッサージと華やかで享楽的なものも多いのですが、もっと多くの日本の人に、台湾のもっと奥深い本当の文化や暮らしぶりを見てほしいと願っています。一見不便で不自由そうだけれど、パワー全開で前向きに生きる人々を紹介していけたらと、台湾の日本語ガイドとしての勉強を続けております。

 


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