tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

高取城跡の遺構、空からレーザー照射で測量!

2015年07月09日 | お知らせ

日本三大山城の1つ、高取城跡(国史跡)で、初めて航空レーザー測量が実施された。昨夜の「ならナビ」(NHK奈良放送局)で動画を見て驚いたが、今朝の新聞各紙でも紹介されている。産経新聞「高取城 3Dで“再築”橿考研など詳細地図作製」によると、

日本3大山城の一つとされる奈良県高取町の高取城跡について、橿原考古学研究所(同県橿原市)と航空測量会社「アジア航測」(東京)が上空からレーザー光を使って三次元計測して詳細な赤色立体地図を作成し8日、発表した。江戸時代の古地図にはない堀切(空堀《からぼり》)など、計14の施設が新たに確認された。

橿考研は卑弥呼の墓の説がある箸墓(はしはか)古墳(同県桜井市)などの赤色立体地図を作成しているが、山城跡は初めて。高取城は16世紀後半に近世城郭として整備され、江戸時代には14代続いた譜代大名の植村氏の居城となった。標高584メートルの高取山頂上部分に本丸や二の丸などの主要施設があり、数多くの郭(くるわ、曲輪)も点在。城の範囲は約1・5キロ四方に及ぶ。

地図作製で新たに見つかった14の施設は堀切8つ、郭などがあった可能性がある平坦(へいたん)地が4つ、道や通路跡が2つ。堀切には全長約50メートルのものもあった。高取城は多くの古地図が残り、研究者の踏査(とうさ)による遺構図もあるが、地形が険しいため、確認が難しい部分もあるという。橿考研の西藤清秀技術アドバイザーは「ほかにも施設がないか、さらに研究を続けたい」としている。


奈良新聞は一面トップ扱いだ(=トップ画像)。朝日新聞のサイトには動画が掲載されているので、ぜひこちらもご覧いただきたい。

高取城跡は紅葉の名所としてもよく知られ、毎年秋には、いろんな旅行社からガイドの依頼がある。今回のレーザー照射で新たな施設も確認され、想像以上にスゴい城だったことが判明した。この成果は、ぜひ、ガイドに活かしたいと思う。知れば知るほど、奈良は面白い。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 川上村の林業再生に向け「吉... | トップ | 梅香語録(1)今井は日本の... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
やはり木造天守再建を! (あをによし南都)
2015-07-12 08:32:02
知る人ぞ知るの高取城ですがこういう形で盛り上がっていくのは素晴らしいことですね。
関係者様の熱意と工夫も立派だと思います。

惜しいと思われるのは、やはり肝となる建造物が復元されていないことです。
城郭マニアや史跡保存派からすると現状維持こそ全てであり建造物復元などもっての他とする論がありますが私は復元支持派です。

石垣崩落や木の伐採が進まないことによる景観の悪化、郭の形状変化など課題が多いのが現状かと。
これを解決するためには史跡として目立ちそれなりに注目され訪れてもらうことが大事で高取城にはそれだけのポテンシャルがあろうかと思います。
多くの山城は旧状がどうであったか証拠がなく復元そのものが難しいのですが高取城は珍しくしっかり写真も復元図もありやろうと思えば天守郭だけでも復元できる筈です。
現在は金沢城、熊本城、掛川城、篠山城など観光、地元振興に前向きに取り組んでいるところはすべて何らかの木造建造物復元を行っています。
高取は木材資源豊富な吉野の隣であり木造建造物復元、特に天守などは復元の意義大きいと思うのですが。。。
天誅組の舞台でもあり歴史的な観点からも奈良、日本の歴史の中でも外せないのではないでしょうか。
もちろん城郭の格としても日本最上級のオーバースペックな凄い山城だったわけですからこちらの方面からも復元意義大かと思います。
返信する
復元を (tetsuda)
2015-07-16 12:18:37
お城マニアのあをによし南都さん、コメント有難うございました。

> 石垣崩落や木の伐採が進まないことによる景観の悪化、郭の形状
> 変化など課題が多いのが現状かと。これを解決するためには史跡
> として目立ちそれなりに注目され訪れてもらうことが大事

私もそう思います。とにかく木が茂りすぎです。台風で倒壊し、石垣をキズつけないか、とても心配です。

> 木造建造物復元、特に天守などは復元の意義大きいと思うのですが…。天誅組の舞台で
> もあり歴史的な観点からも奈良、日本の歴史の中でも外せないのではないでしょうか。

復元してほしいです。ここをガイドするときは奈良産業大学のCGの一部をプリントして説明していますが、1つの櫓だけでも復元できれば、いにしえを偲ぶ縁(よすが)になると思います。
返信する

コメントを投稿

お知らせ」カテゴリの最新記事