tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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清酒・奈良の八重桜

2009年03月23日 | 奈良にこだわる
3/9(月)、清酒「奈良の八重桜」の報告・試飲会が催された。毎日新聞奈良版の記事「奈良の八重桜プロジェクト:桜の酒に酔いしれ 報告会と試飲会に200人」(3/10付)によると
http://mainichi.jp/area/nara/news/20090310ddlk29040531000c.html


奈良県工業技術センターの発表

《奈良女子大学(奈良市)や県などでつくる「奈良八重桜プロジェクト」は9日、奈良市の奈良ホテルで、県の花でもある「ナラノヤエザクラ」から分離した酵母で造った清酒「奈良の八重桜」の研究成果報告会と試飲会を開いた。フルーティーな香りを持つ清酒に、集まった約200人が酔いしれた》。


今西清兵衛商店(清酒春鹿醸造元)櫻井大貴さんのお話

《同大学100周年の記念のため、06年からプロジェクトが始動。ナラノヤエザクラから清酒酵母を分離させることに成功した。酒蔵の今西清兵衛商店(奈良市)が醸造し、5月1日から同大学などで販売を予定している》。新種の清酒酵母が採取・分離できる確率は「約200万分の1」で、これは年末ジャンボ宝くじの高額当せん(5千万円以上)の確率並みなのだそうだ。


酒瓶・ラベル・パッケージは奈良女子大がデザイン

《成果報告会では、研究に携わった同大学の岩口伸一准教授らが酵母の分離に至るまでの研究について報告。今西清兵衛商店の桜井大貴さんが「発酵が遅いという特徴を持つこの酵母のために、仕込みの時に温度を上げるなどの工夫をした」などと発表した》。



《「奈良の八重桜」は300ミリリットル入りで735円(税込み)。ラベルの文字は、興福寺(奈良市)の多川俊映・貫首が書いた。プロジェクトの中心となった同大学の藤野千代・特任准教授は「奈良の人がみんな待っていたお酒になったと思う」とうれしそうだった》。


テレビのインタビューに涙する藤野さん。プロジェクトが成功して良かったですね!

詳しい内容は、今西清兵衛商店の亀村慎さんがHPに書かれている。《お酒の瓶・ラベル・パッケージは女子大学のデザインによるものです。正倉文様をモチーフに、よく見れば「奈良女子大学の学章」が。ラベル、パッケージの文字は、興福寺の多川貫首にお願いして書いて頂きました》。
http://rikunabi2010.yahoo.co.jp/bin/KDBG08400.cgi?KOKYAKU_ID=0017671001&MESSAGE_ID=44&MAGIC=http://rikunabi2010.yahoo.co.jp/bin/KDBG08400.cgi?KOKYAKU_ID=0017671001&MESSAGE_ID=44&MAGIC=



《前半の報告会は・奈良女子大学の先生による(ナラノヤエザクラからの)花酵母の分離と発酵食品への応用・奈良県工業技術センターの先生によるナラノヤエザクラ酵母の分離及びそれを使った試験醸造について・弊社 櫻井大貴によるナラノヤエザクラの野生酵母を利用した清酒の開発・製造についてと言う内容でした》。


料理は奈良の若手料理人グループ「蛍の会」が担当。とても美味しかった

《後半の試飲会は、ホテル内で会場を変えて行われなした。この「奈良の八重桜」と地元の居酒屋、フランス料理など料飲店さん達が相性を考えてくれたお料理とのコラボレーションを楽しんで頂きました。また、日本バーレンダー協会奈良県支部所属のバーテンダーの方々の協力により、このお酒をベースにしたカクテルも紹介させて頂きました。もちろんこの会で使用した「割り箸」は地元地方銀行より協賛いただきました奈良県産の割り箸です。200名のお客様とお話をさせて頂き、忌憚の無い感想を多数頂戴致しました》《創意工夫をして皆さんに、この「奈良の八重桜」「奈良の酒」「奈良」をアピールしていきたいと思います》。



当日配布された奈良女子大の資料には《奈良女子大学の学章の一部に用いられているナラノヤエザクラから酒用酵母を分離し、日本酒を造ろうと始めた学内の小さなプロジェクト。奈良県商工労働部、奈良県工業技術センター、株式会社今西清兵衛商店、奈良女子大学、どの機関の力が欠けても、今日皆様に新酒のご報告をさせていただくところまでには至りませんでした。そして今、この花酵母は、大和の国のオリジナルな商品へとその展開が期待されています》とあった。

奈良の頭脳を結集して作られたこの「奈良の八重桜」、試飲した印象では、日本酒というよりリキュールの趣だ。ストレートで飲んだ後、キリンレモンで割ったものをいただいた。こうしてカクテルのベースにするのも面白そうだ。「日本酒離れ」がいわれる昨今、この味は歓迎されるだろうし、華やかなボトルは花見酒やお土産にピッタリである。


「奈良の八重桜」ベースのカクテルを試飲

開発プロジェクトが発足して丸3年、さまざまな困難を克服して「ナラノヤエザクラ酵母」を分離し、それをこんな楽しいお酒に仕立て上げたご苦労は、並大抵のものではなかっただろう。

関係者の皆様、プロジェクトの成功おめでとうございます。このお酒をテコに、清酒発祥の地・奈良を全国、いや全世界にアピールしてまいりましょう。

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