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ワカメの味噌汁で蛇を封じ込め。御所市蛇穴(さらぎ)の「野口神社」/毎日新聞「やまとの神さま」第118回

2025年04月12日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。一昨日(2025.4.10)掲載されたのは〈悲恋の娘 供養の「汁かけ」/ 野口神社(御所市)〉、執筆されたのは同会会員で香芝市在住の平越真澄さんだった。
※トップ写真は、野口神社拝殿と蛇綱(じゃづな)=御所市蛇穴で(平越さんの撮影)


以下の写真は、私が撮影(2024.5.5)

昨年の祭礼の日(5/5)、私は偶然、彼女と神社で遭遇した。「取材に来ています」とのことで、ご関係者に熱心にヒアリングしておられた。私が撮影したお祭りの写真も、貼っておく。では、以下に彼女の記事全文を紹介する。



悲恋の娘 供養の「汁かけ」 野口神社(御所市)
葛城山の東麓(とうろく)、葛城川の東、今も清水が豊かに流れる蛇穴(さらぎ)という集落に、野口神社は鎮座します。 祭神は神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと=神武天皇)とその皇子の彦八井命(ひこやいのみこと)です。



社伝によると彦八井命の子孫の茨田連(まんだのむらじ)は仁徳天皇の時代、茨田堤を築き、後に蛇穴村へ移住し、祖神を祭ったといわれます。また蛇穴の野口家の先祖は茨田氏ともいわれます。野口神社には、野の神に豊作と農耕の無事を祈る野神信仰が残っています。



毎年5月5日の朝、境内に氏子たちが集まり、前日に作った蛇の頭部に、餅米のわらで約14㍍の蛇体を編みこんで完成。蛇綱は拝殿で祈祷(きとう)の後、ワカメの味噌(みそ)汁をかけられ、参拝者にも味噌汁が振舞われます。



その後、子らを交えて「蛇綱曳(じゃづなひ)き」が始まり集落を巡行、 神社に戻ると、蛇綱は蛇塚に巻かれ、お供えされます。この「汁かけ祭り」は、御所市の無形民俗文化財です。



祭りの由来として、次のような伝説があります。茨田長者の娘が葛城山に修行に通う役行者に恋をしたが、見向きもされず、 蛇に化けて追いかけ火を噴いた。村人は味噌汁をぶっかけ、古井戸の中に蛇を追い込み、岩で封じ込めた。その娘の供養のため、祭事が行われたといわれています。(奈良まほろばソムリエの会会員 平越真澄)



(住 所)御所市蛇穴540
(祭 神)神倭伊波礼毘古命、彦八井命
(文化財)「蛇穴の蛇綱曳き」(汁かけ祭り)御所市無形民俗文化財
(交 通)JR和歌山線玉手駅から徒歩約10分
(拝 観)境内自由
(駐車場)祭事日は臨時駐車場あり・無料


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