tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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お正月には氏神様に参拝しよう!

2016年12月15日 | 意見
先日、自宅の郵便受けに「奈良北和地域にお住いの皆様へ 参拝のご案内」という封筒が届いていた。差出人は奈良県神社庁北和支部(奈良市石木町648-1 登彌神社内)。「配達地域指定郵便」とあり、ウチの住所は記されていない。なお配達地域指定郵便とは、日本郵便(株)のHPによると、

ご指定いただいた地域の全戸に郵便物をお届けするサービスです。新規顧客獲得やエリアを絞ったアプローチに最適です。DMやチラシとは違うユニークな媒体として来店促進や販売促進にお役立てください。

というものだ。中に入っていたのは「日々のまつりで届ける 感謝と祈りのこころ」と題したカラーのチラシだ。裏の最下部には「お正月には氏神様に参拝しよう」と題して、県北部に坐す17の神社名がずらり。ちなみに神社名を記すと(ふりがなは私が付けた)、

龍田大社、龍田神社、登彌(とみ)神社、往馬(いこま)神社、郡山八幡神社、添御縣坐(そうのみあがたにいます)神社、杵築(きつき)神社(二名)、住吉神社、葛上(くずがみ)神社、杵築神社(安堵)、飽波(あくなみ)神社、斑鳩神社、伊弉諾(いざなぎ)神社、素盞嗚(すさのお)神社、生駒山口神社、平群坐紀氏(へぐりにいますきしorきうじ)神社、八幡神社(勢野)

なお氏神様とは、居住地の神さまのことだ。神社本庁のHPによると、

氏神神社とは、自らが居住する地域の氏神様をお祀りする神社であり、この神社の鎮座する周辺の一定地域に居住する方を氏子(うじこ)と称します。

元来は、文字通り氏姓を同じくする氏族の間で、自らの祖神(親神)や、氏族に縁の深い神様を氏神と称して祀ったことに由来し、この血縁的集団を氏子と呼んでいました。

現在のような地縁的な関係を指しては、産土神(うぶすながみ)と産子(うぶこ)という呼称がありますが、地縁的関係についても、次第に氏神・氏子という呼び方が、混同して用いられるようになりました。


どうもこのチラシ、ねらいは3つあるようだ。
1.初詣には氏神神社に参拝しよう
2.自宅で神さま(お神札)をお祀りしよう
3.人生の節目(お宮参りや七五三、厄除け)には神社にお参りしよう

私は奈良市内のさる短期大学で「奈良の伝統行事」という科目を受け持っている(NPO法人奈良まほろばソムリエの会のメンバーと複数で)。そこで以前に質問したことがある。「初詣に社寺をお参りした人は?」。しかし、ほとんど手が上がらず、びっくり仰天した。今どきの若いモンは、初詣に行かないのだ。ついでにおせちやお雑煮のことも聞いてみたが、どうも反応が鈍い。古くからの日本人のしきたりは、ここへ来てどんどん失われているのだ。

「教えて!goo」に「初詣に行く人が減っている気がします。行く人は減っていますか?」という質問があり、回答が示されていた。著名な神社では、さほど変化はないようだ。

神社仏閣によって差がありますが、激減というわけでもなさそうです。昭和63年→2013年の比較を作ってみました。
明治神宮 399→313万人/成田山新勝寺 316→300万人/川崎大師 344→298万人/浅草寺 170→281万人/伏見稲荷大社 238→270万人/鶴岡八幡宮 196→255万人/住吉大社 289→235万人/熱田神宮 227→230万人/大宮氷川神社 159→207万人/太宰府天満宮 180→200万人


してみると、著名な神社へ初詣に参拝する人はさほど変わらず、地域の氏神神社のようなところに参拝する人が減っているということなのだろうか。

以前、当ブログで「日本人は無宗教ではない」というお話を紹介したが、初詣の賑わいを見てもそれは分かる。しかし、おそらくテレビや新聞のニュースで取り上げられる著名神社はいざしらず、氏神さまにお参りする人は減っているのだ。これは「イベント感覚」でお参りする人は減っていないが、「暮らしのなか」でお参りする人が減っているということなのだろう。

皆さん、お正月には氏神さまにお参りいたしましょう!

※以下のチラシデータ(PDF)は、こちらのサイトからダウンロードした。ウチに来たチラシには、裏面最下部の空欄に「お正月には氏神様に参拝しよう」という文言と県北部17の神社名が刷り込んであった。




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