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巨大な弥生時代の唐古・鍵遺跡/毎日新聞「かるたで知るなら」第28回

2021年10月30日 | かるたで知るなら(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は同会が制作した「奈良まほろばかるた」の各札を題材に毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「かるたで知るなら」を連載している。

今週(2021.10.28)掲載されたのは〈2000年前の楼閣復元/唐古・鍵遺跡(田原本町)〉、執筆されたのは奈良まほろばソムリエの会会員で、大阪府堺市にお住まいの柳原恵子さんだった。

卑弥呼は「纒向に移る前にはここに住んでいた」という説があるので、「邪馬台国畿内説(纒向説)」ツアーでは、まず唐古・鍵遺跡に立ち寄ることにしている。ここでは将来的には、竪穴住居の復元も予定されているそうだ。では、記事全文を紹介する。


奥は復元楼閣、中央は大型建物跡、手前は井戸跡(2021.8.27撮影)

〈巨大な弥生時代の唐古・鍵遺跡〉
今から約2000年前の弥生時代、田原本町の寺川と初瀬川に挟まれた標高48㍍の沖積地に、直径数百㍍の環濠で囲まれた巨大な集落がありました。1900年代前半に唐古池周辺から始まった調査で、鍵地区にも広がる遺跡であることが判明。1999年に「唐古・鍵遺跡」として国史跡に指定され、環濠集落を復元した唐古・鍵遺跡史跡公園が2018年にオープンしました。

ランドマークの楼閣は、出土した絵画土器に描かれた建物を基に唐古池のほとりに復元され、屋根に渦巻き状の飾りが、欄干には鳥がそれぞれ付いています。他に集落を囲む多重の環濠、巨大建造物の柱、広葉樹の林も復元され、弥生時代をそのまま体験できます。

また、国道24号を挟んだ向かいに、公園と同じ年にオープンした道の駅「レスティ唐古・鍵」の3階展望室からは、大和青垣国定公園を背景に史跡公園が一望できます。

約1.5㌔南の田原本青垣生涯学習センター2階にある唐古・鍵考古学ミュージアムでは、楼閣やシャーマン(呪術者)、魚を描いた絵画土器をはじめ、流水文様や記号を刻んだ土器を展示。人形や鶏頭形の写実的な土製品、鉄の酸化物「褐鉄鉱(かってつこう)」の容器に入ったヒスイ勾玉(まがたま)も並びます。

他に、石器とみられる二上山産サヌカイト(讃岐岩)、さや入りの打製石剣、銅鐸の土製鋳型外枠、鋤(すき)などの木製農具などの実用品も紹介。おまじないに使ったと考えられるイノシシの下顎骨(かがくこつ)まで出品され、弥生時代に思いをはせることができます。(奈良まほろばソムリエの会会員 柳原恵子)

【唐古・鍵遺跡史跡公園】
(住所)田原本町唐古50の2
(電話)0744・34・5500
(交通)近鉄橿原線石見駅から徒歩約20分

【唐古・鍵考古学ミュージアム】
(住所)田原本町阪手233の1
(電話)0744・34・7100
(交通)近鉄橿原線田原本駅から徒歩約20分


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