藤森照幸的「心」(アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

広島で十五夜お月様と言えば・・・

2023-09-29 18:00:27 | 日記・エッセイ・コラム

 私が子供の頃は、十五夜と言えば、黄な粉団子が夕飯であった。 先ず三宝に、黄な粉団子を飾り、その傍にはススキを生けた鉢。 金持ちの家では、一段目に一辺十五個の黄な粉餅を三角形に敷き詰めて、ピラミッドの様に積み重ねていく、全部で幾ら積んだのだったか忘れた。 その次が、子供たちの黄な粉団子の夕食。 大人たちは、黄な粉餅にしないで、団子汁にして食した。 今日歯医者の帰りに、スーパーの売り場で同年代のご婦人が立ち話をされていた。 今夜何を食べるかの話であった。 一人の婦人が、「久しぶりに団子汁が食べたいと」旦那さんが言い出したそうである。 二十年も作った事が無いと笑いながら、食材探しにテンヤワンヤの様子であった。 私も結婚してから一度も食べていない。 奥様は、ヒバゴンの末裔であるから、日常茶飯事「団子汁」を食べていたそうで、それが嫌で「はぶてる」(広島ではすねることを言う)と、隣に茶碗をもってご飯を貰いに行ったそうだ。 お隣さんも、今日くらい末娘がすねて、茶碗をもってご飯を貰いに来ると見越していて、山盛りの白米飯を持たせてくれたそうだ。 ヒバゴンの末裔村の物語である。 さて話を戻すと、腹いっぱいに黄な粉団子を食べた後は、銭湯に出かける。 その夜の月の奇麗な事。 歩けば一緒についてくる。 夜道も昼間のように明るく、子供たちも遅くまで外で遊んでいた。 翌日は、固くなり始めた団子を、灯知輪で温めておやつにしたものだが・・・・。