FX寺子屋 by 葛勝老師

残りの人生FXに預けた!

来週のドル・円相場の予想推移 <101.60―103.80円>

2014-03-29 20:26:34 | 日記
<来週のドル・円相場の見通し>
  来週の外為市場でドル・円は、102円前半を中心としたレンジ相場を脱し上放れる可能性が出てきたのではないかと思われます。 クリミヤ情勢が小康状態となり、過度な警戒感が後退したことに加え、米景気の改善期待が強まっており、4日の3月・米雇用統計発表に向けてリスクオンムードが強まりやすい環境となってきたのではないでしょうか。

  来週の大きな経済イベントは、ISM製造業景気指数、ADP全米雇用報告、新規失業保険申請件数などに続き、3月の雇用統計が発表が予定されています。 3月分の指標は、寒波の影響がはく落した反動で強めの内容となる可能性がありそうです。 雇用統計は、非農業部門雇用者数の市場予想が前月比19万人増となっており、2月の同17万5000人増から改善する予想となっています。

  イエレン米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で来春の利上げ開始の可能性を示唆されていますが、4月~5月の経済指標の結果次第で流れを決めてしまう可能性が出てくるものと思われます。 これからの2ヶ月間の指標に力強さが戻ってくるようであれば、2015年の第1・四半期に利上げがあるかもしれないとの観測が強まり、2年、5年の米金利が上昇してドルはしっかりした値動きを示すでしょう。

<来週のユーロ・円相場の見通し ユーロにはショートカバーで買われる可能性も有り>
  来週は、欧州中銀(ECB)理事会など、ユーロ圏でも重要イベントがあります。 ユーロ圏のディスインフレ傾向が鮮明になるなかで、ECBが利下げなどの追加緩和に動くかが焦点となりそうです。 ECBは先月6日の前回理事会で強気な見方を示し、金融政策の現状維持を決定し、主要政策金利のリファイナンス金利を据え置くとともに、一部で予想されていた証券市場プログラム(SMP)の不胎化停止も見送っています。

  何らかの追加緩和策を期待していた市場参加者にとってはサプライズとなり、ユーロは主要通貨に対して大きく買われましたが、ECB理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁が25日、ECBがデフレ対策として量的緩和策を実施することは論外ではないとの見解を示し、市場では追加緩和への伏線ではないかとの思惑が生まれています。 同総裁はECBの国債買い入れに反対してきたため、市場は、25日の発言でこれまでの姿勢が修正されたと受け止めているようです。 ECBが意外にタカ派的だったり、追加緩和に前向きでない姿勢を示した場合は、ユーロがショートカバーで買われやすい環境が整ってきそうです。

来週のドル・円相場の予想推移 <101.60―103.80円>