FX寺子屋 by 葛勝老師

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ECBの政策金利発表、市場の見方は0.25%の引き下げが濃厚か。

2012-07-04 23:55:21 | 日記
昨日から南通・青島へ出張してきました。 強硬なスケジュールで若干疲れ気味ですが、7月5日には大イベント(会社説明会・30名来社)が控えており弱音を言っている余裕はありません。 

<ECBの政策金利発表>
5日木曜日には、ECBが政策金利の発表を行います。 ECBは、先月6月の理事会では政策金利を1%に据え置きましたが、その後の会見でドラギ総裁は、何人かのメンバーが利下げを主張した事を明らかにした上で、”あらゆる展開を注視しており、行動する準備は整っている” と追加緩和を示唆しました。

考えられる緩和策として :
1)長期資金供給オペ(LTRO)
2)証券市場プログラム(SMP)再開
3)利下げなどが挙げられます

1)については、3年という長期間にわたって無制限に資金供給を行う事で、そもそもの使命であるインフレのコントロールが難しくなるため、ECBとしては導入に否定的です。

2)については、問題国の国債を買い入れるプログラム自体は継続されているものの、EU首脳会議で欧州安定メカニズム(ESM)による国債買い入れが合意されたばかりであり、再開が宣言される可能性は低いと見られます。

3)が最も実施のハードルが低い緩和策と見られ、市場は0.25%の利下げを見込んでいます(一部には0.50%の利下げ観測も出ています)。

今回利下げが行われれば、政策金利は1%を割り込み、史上最低となってしまいますが、それでもこれが必ずしもユーロ売り材料になるとは限りません。 通常は利下げは通貨の下落要因ですが、ECBの場合、政治サイドと共同歩調をとって債務危機対応の一環として金融緩和を行うとの見方に立てば、ユーロの買い材料になる可能性があります。

もっとも、市場は0.25%の利下げをすでに折り込んでいるため、利下げによるユーロ売りではなく、”材料出尽くし” によるユーロ売りの線も想定しておく必要がありそうです。

明日夜21時30分からのドラギ総裁の会見も重要になると思われます。