喜びの種☆

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天の数歌

◆2011国際森林年◆伊勢神宮宮域林の見学にいってきました!

2011-09-26 17:37:50 | 光の種蒔き

市民と森林をつなぐ国際森林年のつどいin三重キックオフイベント
【参考】2011国際森林年
http://www.iyf2011.go.jp/

9/24AM
さわやかなお天気に恵まれ、伊勢神宮の宮域林の見学。
間伐の密度管理法を考案された福井県の鋸谷さんが、宮域林はお手本にするべき理想的な森とおっしゃていたそうなので、今回の見学にも木愛が入りました^^

福島の子供たちとのキャンプをした高麗広公民館から2キロほど奥にあるヒノキの宮域林。
神宮林は5400ha、ちょうど伊勢市の半分に当たるそうです。
そのうちの半分は天然林、半分は人工林。
昭和2年に植えられたヒノキは現在84歳。
一番太い胸高直径は68cmだそうです。
※樹高を知りたかったのですが、お聞きするチャンスを逸しました、、。調べてみます!



この宮域林のヒノキは伊勢神宮のご用材になります。
平成25年の式年遷宮
この遷宮で使われるご用材に84歳のヒノキがSサイズとしてデビューするそうです。
第一回の遷宮は持統天皇の御代、、約1300年前より20年ごとに行われ、技術の伝承としても欠かせない大切な行事です。
【参考】式年遷宮ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E5%AE%AE%E5%BC%8F%E5%B9%B4%E9%81%B7%E5%AE%AE

遷宮に必要な用材は10,000㎥。(166件分の家に相当)
床板になる木は直径140cmが必要だそうです。
江戸時代のおかげ参りの流行などで伊勢の材が不足し、江戸中期から前回まではほぼ100%木曽ヒノキが使われていましたが、天然林のヒノキはいずれはなくなります。
そこで大正時代に森林経営計画が開始され、伊勢でのご用材生産の基盤は整いつつあり、今回700年ぶりに伊勢の木がその20%を賄い、100年後の100%を目指しているそうです。
※今年5月、現伊勢神宮のご用材となっている木曽、赤沢の森を見学にいってきました!
木曽の森は天然林で、300歳以上のヒノキたちの姿を見ることができます。
また別の機会にご紹介したいと思います。

20年で取り壊すなんて、不経済だ!!!
と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、
古材は1300年前からずっと木のリサイクルがされています。

例えば、内宮、外宮の棟柱として20年、
その後、内宮の宇治橋の鳥居として20年、
さらにその後、関の追分や七里の渡しの鳥居として20年。
他の古材も全国の神社、摂社の修繕などに譲渡され、
その後も木の記念品やお札となるのです!
日本の文化ここにあり!

宮域林の育成方法は、
①太くなる可能性のある木を選木。二重ペンキで印、次候補は一重ペンキ。
②二重ペンキの印の周りの木を伐り、受光場作りに強めに間伐。
※枝打ちは、若いうちに行ない、ヒノキの場合は樹高の4分は残すそうです。(杉は3分)
③間伐後に自然再生した照葉樹、広葉樹はそのまま残し,混交林にすることで、生物多様性を確保。(椎、樫、樟、榊などの常緑広葉樹が多い。)
④200年で一巡。

この方法は、皮むき間伐とおんなじ!!
すっくとまっすぐにそびえるヒノキと中層の広葉樹林、、ほんと、お手本の林地です!!!



また、ひもろぎの里植樹祭のときに教わりましたが、毎年この宮域林の奥の母樹の森の大樹から種を採り育てた苗木の植樹も毎年行われています。
【参考】ひもろぎの里ミニアースデイ☆神宮ヒノキの植樹と光の種蒔き☆
http://blog.goo.ne.jp/ten380445/e/f0384028e0332a39013c58095af4052b

小さな苗木の育った人工林地があったのですが、そこは昭和34年の伊勢湾台風で被害にあった林地で、シカによる外で植林した木はほとんど駄目になり、三年前に植林しなおしたそうです。
道沿いにはシカ侵入防護ネットが張り巡らされていました。
通常シカの生息頭数は1平方キロあたり3~5頭だそうですが、現在この当たりでは17.8頭(メス8:オス2の割合)と、その数は年々増加していて、ネット無しでは植栽できないそうです。
高麗広公民館からの深夜の帰り途だけで10頭以上遭遇したもんなぁ~~、、、。
国土の4割と言われている人工林(食べられない森)を本気でなんとかしないとね、、。

    

また、台風12号の影響で川が増水し、山崩れや土砂ダムなど、甚大な被害が起きました。
混交林は治山治水にも絶大なる貢献をします。
このご神域の山を流れる五十鈴川も昔はあばれ川と呼ばれていたそうで、大正7年の大雨では350mmの降雨で宇治の町は床上2mの被害だったそうですが、いまでは500mmでも被害はないそうです。
※当時の森林30万㎥から現在は70万㎥へと健全な混交林になっている。
今回の災害でも、杉が悪者にされてしまっていますが、、、
もともとすきは水を好む樹木なので、くずれやすいところに植えられているんだそうです。
杉の人工林は飽和状態を迎えている山がほとんどで、下草も他の植物もなく、雨が降ると土が流され、大雨が降ると土砂災害につながります。
杉は調湿効果に優れ、押し入れに杉を使うとビール15本分の調湿効果があるそうです!
間伐してあげれば地面に光が届き、下草や照葉樹が再生し、治山治水、そして食べられる森へと蘇ります!
日本の間伐材利用、、押し入れや天井のリフォームもいいですね!

     

午後からのシンポジウム、、
日本で最初にFSC認証を取得した速水林業の速水さんの講演「国際森林年について」と
パネルディスカッション「活かそう!三重の森林」のレポへつづく。。。







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