喜びの種☆

yoshicoの徒然日月
ひとふたみよ
いつむゆななやここのたり、、ももちよろず
天の数歌

夏の至り! サツキナカ(旧暦五月満月・2019.6.17)より「ト」の季節。

2019-06-15 15:45:14 | こよみ
夏の至り!
サツキナカ(旧暦五月満月・西暦二〇一九年六月十七日)より、
とトの季節に入ります。

ヲカミ(温四)極大の夏至を過ぎ、冬へと向かう折り返し点、
月よりヒメ(一冷)が降されて、サミタレ(梅雨)が地中を潤します。

トの守りは太陽の南中する正午前後の時間帯、
サツキナカ(夏至頃)よりミナツキスヱ(立秋頃)、季節は夏の盛りです。
光と水のもたらしに最も潤い栄える季節、方位にあやかり、
トよりのノト(祝詞)、トホカミヱヒタメとノリます。





サツキモチ、夏至の満月は、
太陽と正反対の軌道を通る月が出ている時間が一年で最も短くなり、
夕日の赤を月が近い位置で受けて映る夕焼け色の満月♡
これをネイテイブアメリカンの人々はストロベリームーンと呼ぶそうです。





「ト」
(タ行父音):「たす・集める・まとめる・協力・尽す」など、
*複数のモノ・分散しているモノなどを受ける。
*合わせて繋ぐ(縦線は一種の収束線でもあります。)などのイメージ。

(ハニ・オ母韻):「固い・足元の大地・クニ」など、
*「安定・定常状態・成熟・完成・最終プロセス」などのイメージ。
春分の「タ」の季節は、ア母韻(ウツホ)で空気はポカポカ温かくなり、
夏至の「ト」では、オ母韻(ハニ)地面の中まで十分に熱くなるイメージですね。


【トのヲシヱ:トコヨクニ建国の理念】
トのヲシテは、クニの中心のアマカミが、両手を差し上げて、
アメ(天・大宇宙)の恵みを享けいただいて、国民に普くわかち及ぼす形です。
アメの恵みや先祖の恩恵を享けて、ヒトはこの世に在ります。
より豊かに安定した暮らしへと創意工夫して、自立した営みを分かち合いながら、
互いに協力し、得意を持ち寄り、為し固め、次世代に繋いでゆく、
との思いがとの文字形に込められています。
『トのヲシヱ』をクニのハシラに、クニトコタチは人々を教え導き、
とこよトコヨ・クニ(日本の国の原形)を建国、初代アマカミとなりました。







サツキナカ(夏至)からミナツキスヱ(立秋頃)

とのなめは はにみつうるふ  
さつきなか ひかりとほれは  
かつめかみ みちおかえして  
ひおこえは みひきおまねき  
しらみちの ひめおくたして  
はにふせは きそひのぼりて  
さみたるゝ あおばしげれは  
ながらえの さのかおりうく 
 (ミカサフミナメコトのアヤ)



【サツキナカ:旧暦五月中】
トのカミは、サ(南)の守りです。
ヲカミ極大の夏至を過ぎ、
ミツヒカリ(三温・タ行父音)のもたらしは、
ハニ(大地・地面下・オ母韻)まで届いています。
月(メの象徴)満ちて、シラミチ(月の巡る軌道)よりヒメ(一冷)が降されて、
伏していたメカミ(一冷)が起き立ちます。
キソヒノホリテ サミタルル(五月雨・梅雨)、
大地に光と水の潤いがもたらされ、万木のアオバが風に香ります。




「夫婦岩と王冠富士」
(二〇一九年六月十三日午前四時四十六分・伊勢市二見町興玉神社・夫婦岩にて志摩のカメラマン泊正徳さん撮影)

夏至!伊勢二見浦の地名はヲシテに登場します。
アマテルカミがミヤコに伊勢志摩を選んだ要因の一つは、
この夏至の光景も大きかったのではと思えます♡





◎御神田祭(伊雜宮・志摩市磯部町)
伊雜宮の御神田祭は、重要無形文化財に指定された御田植の祭りです。
祭りの起原は平安時代末頃と伝えられていますが、今から約六百五十年前、
南北朝時代の建武二年(一三三五)が記録上最古のようです。
祭りの次第に「竹取神事」があり、神田の中央に設置された『太一』と書かれた
団扇(ごんばうちわ)のついた忌竹(いみだけ)を男衆が奪い合います。
竹の一片を船に祀れば豊漁になると伝えられています。





『太一』とは、宇宙根元。北極星、大日如来、天照大神と同一視されています。
古代日本の「宇宙根元を表す哲学的概念」では、
宇宙の中心・源は北極星のその先の『アモト』(アウワ)であり、
アモトの中心からの回転の響きはクニタマ(地球)にも及び、
人の呼吸や水面のさざなみに表れるとされています。

また、ヒトの「タマ」は『アモト』から降され来て、
死後は再び『アモト』に還る、ご先祖様も皆いるところとして、
そのつながりを尊び感謝し、新月・満月には常にお祭りしていました。

『太一』の団扇を倒すのは、宇宙の源からの夏至のウルナミ(エネルギー)を
水田にもたらすとの表しなのかもしれません。

毎年西暦六月二十四日に行われる御神田祭ですが、
これは「明治改歴」以降の日付で、それ以前は、『磯部町史』によりますと、、

明治二十四年、各区長が神宮に差し出した「御田植旧復義願」の文中には、
「御田植の義は享禄(一五ニ八年~)年中より毎年五月中滞りなく云々」。

また、『磯部の御神田』(磯部町教育委員会)には、、
元禄年中の文書の磯部町下郷地下所蔵の伊雜宮史に、
万治二(一六五九)年、江戸の寺社御奉行所呈出した旧記勘例の中に、
「一、 五月中旬有 御田之神事是、、今之定例也」とあります。

もともとは旧暦(太陰太陽暦)の
「サツキナカ(望・五月十五日)」、夏至の満月(トの季節入)であり、
夏至のウルナミ(エネルギー)を享け頂くという思いが込められているのかもしれません。
冬至の満月は、シモツキナカ「ウイナメヱ」です。
現在西暦十一月二十三日の「新嘗祭」にあたり、相対しています。
ハツヒ(朔)・モチ(望)アワ(天地自然)のウヤマヒ。

参考:
◎『磯部町史』 ◎『磯部の御神田』(磯部町教育委員会)
◎ウィキペディア「磯部の御神田」
◎『ホツマ辞典』池田満著・展望社
◎ヲシテ文献の世界へようこそ-日本ヲシテ研究所「ヲシテ文献・大意」
http://www.zb.ztv.ne.jp/woshite/index.html
◎『記紀原書ヲシテ』上・下巻 池田満著・展望社
◎『よみがえる日本語』青木純雄・平岡憲人著・明治書院
※ヲシテフォントの商標権、意匠権は、日本ヲシテ研究所にあります。

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6月*『縄文カレンダー』ワークショップのお知らせ(6/19現在)

2019-06-04 23:56:56 | ほつまことほぎ勉強会のお知らせ
サツキに入りました。
新緑のモリモリの森とさわやかな風を感じながら~
5月のツアーから帰ってきました。
はじめての飯能、名栗の杜では、
そよ風がスイカヅラの香りを運んでくれていました。
六月も開催決定しました~~♡感謝



富士川SAにて


飯能「名栗の杜」


縄文カレンダー2019版
こちらでWSの予定を一覧でご案内しています。
決まりましたら随時アップしていきます。
出張ワークショップご希望の方はメッセージにて
お問合せください。



志摩市浜島町南張


『縄文カレンダー』ワークショップ6月の予定。

【大阪・志摩・新宿・飯能・あざみ野】

縄文カレンダー☆トホカミヱヒタメ暦
古来日本の慣わしや精神、思想が覗え、
縄文の宇宙的概念や死生観をも読み取れる「コヨミ」、
縄文カレンダーを通して、古代ヒノモトの叡智をご紹介します。

漢字伝来以前の日本独自のヲシテ文字は一音韻一文字、
「見えないエネルギーの性質や働き」を表しています。
「ヲシテ48文字」の解説や、楽しく覚えるアワウタも伝授いたします。

宗教以前、、縄文日本人の祭祀とは、、。
「すべては大宇宙の理(ことわり)の内にある。」
縄文日本の宇宙観や季節感の概念を紐解きながら、
日本のルーツを展開します。
ヒノモト縄文、ぜひご体感ください♡
ブログ喜びの種:http://blog.goo.ne.jp/ten380445

~~~~~◎~~~~~◎~~~~~◎~~~~~

◆6月11日(火) 【大阪】北区チャクラ
『縄文カレンダー・ほつまことほぎ』
昼の部:Open:14:00 Start:15:00~④9アヤ
夜の部:Open:18:00 Start:19:00~⑧22アヤ
◎場所:チャクラ ☎06-6361-2624
◎参加費:1500/(1ドリンク付) 
     ※テキスト④⑧各別途1000/
     ※縄文カレンダー2019別途1000/
https://www.facebook.com/events/1309677629195687/


◆6月21日(金) 【志摩】南張
『ホツマなんばり勉強会』第47回 18:30~21:30 
◎場所:志摩市浜島町南張73
◎会費:1500/ ※カレンダー別途
https://www.facebook.com/events/447038392509737/

      
◆6月25日(火) 【東京】新宿成子天神
『縄文カレンダー勉強会』 13時〜15時
◎場所 : 成子天神社 東京都新宿区西新宿8-14-10
◎参加費:2000/ 
※縄文カレンダー別途1000/お持ちの方はご持参下さい。
https://www.facebook.com/events/381732505774148/


◆6月26日(水) 【埼玉】飯能市
◎13時~16時
◎場所:名栗の杜 埼玉県飯能市上名栗571
◎参加費:2000/ 
※縄文カレンダー別途1000/・ホツマツタヱテキスト①別途1000/ ※お持ちの方はご持参下さい。
※この日はお店は休業日です。お弁当をご用意いたします。
 酵素玄米中心の無農薬野菜にこだわったお総菜です。
 ご希望の方、ご連絡ください。TEL 042-979-0646 。
https://www.facebook.com/events/2922296477797408/


◆6月27日(木) 【神奈川】あざみ野
『縄文・ほつまことほぎ』WS 13アヤ
◎場所:アートフォーラムあざみ野1Fコミュニティースペース
◎13時半~16時半
◎参加費:2500/ テキスト⑤別途1000/
◎お問合せ先、申込先:UNITY 中村光穂 ✉info@unity15.com
https://www.facebook.com/events/313533526260636/



◆7月16日(火) 【大阪】北区チャクラ
『縄文カレンダー・ほつまことほぎ』
昼の部:Open:14:00 Start:15:00~④10アヤ
夜の部:Open:18:00 Start:19:00~⑨23アヤ
◎場所:チャクラ ☎06-6361-2624
◎参加費:1500/(1ドリンク付) 
     ※テキスト④⑨各別途1000/
     ※縄文カレンダー2019別途1000/
https://www.facebook.com/events/450933902360207/

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サツキ五日*ヰワタマツリ(ハラ帯の教えを伝える行事)

2019-06-04 20:31:45 | こよみ
新緑の季節~♪
伊勢志摩では、個人宅8件のオープンガーデン開催中です。
5月24日に南伊勢町の汐見ガーデンにお誘いいただき、行ってきました。
初夏の花がいっせいに咲き誇る、見事な花盛り~♪
そよ風に揺れる花に思わず顔がほころびました~~~♡







石崎さんご夫妻の「汐見ガーデン」は、
6月5日までの金、土、日、月曜日のみ庭を公開しています。
色彩豊かなヤグルマギクやナデシコなど約240種の花々が楽しめるほか、
庭に自生する約800本のササユリが5月末から見頃を迎えるそうです。
ササユリの開花に併せ、公開期間が延長されていると思います。(観覧無料)
日程などの問い合わせは汐見ガーデンへ(*^^)v 電話090(9027)2695





さつきにもろは          
なるつゆお なめんとゑもぎ    
あやめふく
  ミカサフミナメコトのアヤ                 
       
ふたばにのぼる
さつゆつき かつみのつゆや
  トシウチニナスコトのアヤ



●サツキ【旧暦五月・西暦二〇一九年六月三日~】
ヲカミ(温)の働きが最大に至り、雲が大いに沸き立ち、雨を降らせます。
サには、南・栄える・潤うという意があり、サツキはサツユツキとも呼ばれていました。
サに栄え~サミタレのサツキ。
太陽の光と月の雫の恵みを葉にたっぷり受けて、ヨモギやアヤメが盛んに発育します。

カツミとは、
・西(メ・冷)の固める働き ・西、集まり ・具現化、実体化
再び地表に冷たさの働きの一本が昇ってきて、サの広がりに雨を降らせます。
次の満月(夏至)で折り返し、メカミ(冷たさの働き・物質化の働き)が起き始める時期です。
サツキの新月周りは、目標を定め、具体的な計画を描きつつ、実行してゆく、、
下半期の作戦タイムによい新月ですね!





のりくらべ ゐゐのつつたち      
めをのほぎ ゐわたちまきや     
めもとかみ
  トシウチニナスコトのアヤ
    
さつさはゐわた
のりはゐゐ みなそこにふす
めのなさけ これかみかたち
 ミカサフミナメコトのアヤ




☽ヰワタマツリ【サツキヰツカ:旧暦五月五日・西暦二〇一九年六月七日】
サツサはヰワタ ノリはヰヰ(五五)、サツキヰツカのメヲのことほぎ(祝詞)。
ヰヰ(五五)、数字の連なる日はメヲのお祭りです。
サミダレ(五月雨)に勢いづくアヤメを愛で、チマキでお祝いします。

「ヰワタマツリ」とは、ハラオビ(腹帯)の教えを伝える行事。
妊娠五ヶ月に入るとアモトからタマが降され、タマノヲが地上のシヰとむすび、
ココロが備わり、内臓が形作られます。

・ヰクラ:見えない心の五つの働き(タマ・シヰ)。
・ムワタ:内臓。  ※ヰクラ・ムワタ:漢字の五臓六腑とは概念が異なります。

ヰワタヲビ(腹帯)には、コタネ(子種・赤ん坊)の健やかなる成長に、
よくない障りのないようにと祈るタラチネ(父母)の思いが込められています。
サツサには魔除けの意があり、チマキのツルギ(剣)で祓い、ハラオビで守ります。

ノリクラベ ヰヰノツツタチ(馬術の技法)、
京都上賀茂神社の賀茂競馬(かもくらべうま)は、いにしえの伝統がその源に在りそうです。
季節は夏の至り、万木生い茂り、実を結んでゆく準備に入ります。



「満天の星」(2019.5.30am3:24・志摩市城ノ崎にて)志摩のカメラマン泊正徳さん撮影。
西北に架かる天の川♡メはツネにすむミツのカミ♪




「ヰワタオビ」のお話は、ホツマツタヱ十六アヤに詳しくあるので、ここにご紹介します。
タケミカツチ(カシマカミ)の一人娘ヒトリヒメのご懐妊に際し、
安産を祈念したコモリカミ(三代モノヌシ)の「ミタネフミ」の講義より抜粋です。

もしあやまれは         
タネたちて みとがめあれど   
そのひとは まだたちもたず   
つゑうたず ひとうちころす   
ゆえもなし メはひとみちに   
おもえとも ねたみわつらふ   
むねのホが オロチとなりて   
コタネかむ さわりのぞかん   
よつきふみ つゝしむあやの   
はなとはな うてばちるなり   
もろともに つねにつゝしみ   
なわすれそこれ        
 

まちがった強い思い込みはタネを断つほどの力があるのです。
でもその人は手にタチ(剣・武器)を持っているわけでも、
ツヱ(制裁の棒)で人を打つわけでもなく、人を打ち殺すわけではありません。
女性は一途に思い詰めることが多いですが、妬みの思いを募らせて心を患うこともあります。
胸に燃える炎が、やがてオロチとなりて他人のコタネを噛み砕きます。

「ヨツキフミ」とは、そんな禍を防御するための教えです。
「ツツシム」ということを良く理解してください。
ハナとハナ、打ち合えば双方ともに散ってしまいます。
「つゝしみ」とは、日常の常に気をつける、ということなのです。
「な、わすれそ」決して忘れないでください。



ハラミコお とひうるための   
たひやどり あるひヒメカミ   
またのとひ おしえのおびは   
わさありや コモリこたえて   
タマキネの をしゑのおびは   
ミミノハに しなわきまえて   
クニおさむ おびはヰわみの   
かためなり ヲはしたあわせ   
メはうえぞ           

コモリカミの講義にじっと聞き入るヒトリヒメでしたが、
初めての妊娠はまだまだ不安に思うことも多く、コモリカミはしばらく滞在することになりました。
おそらく、タケミカツチの歓待を受け、カシマのミヤでの滞在でしたでしょう。

ある日のこと、ヒトリヒメはまた質問なさいました。
「オビ(腹帯)について、詳しく教えていただきたいのですが。」
コモリカミは答えます。
「腹帯については、タマキネ(トヨケカミ)の『ミミノハ』の教えに詳しくあります。
腹帯はヰワミの固め、つまり、(五色の固形物による)物質化の成長を、
外的な妨害要素から保護するためのものなのです。」
※ヰワミ:ヰツイロのハニもてつくる(十四アヤ)・ヰいろハニ、これクラワタと(十六アヤ)

男の子を孕んだ場合には、オビは下合わせに、
女の子の場合は上合わせにします。



はらみのおびは         
かつらきの よつきやしろに   
みたねのる ときにアメより   
にいとりの ひとはおつれは   
アマツノリ これはいふきの   
なるもみぢ ばけてかつらき   
いとりやま はねさきみれば   
フソヨすぢ かずそなはれと   
つねあらず もろとりみれは   
ソヰにさけ ヒタカミにツル   
たてまつる はねさきみれは   
フソヨなり かれもろはねお   
よりたゝし ヲツルおたてに   
メおよこに ケフのほそぬの   
おりもつて ヨソヤそなはる   
みはらおび  
         

そもそも孕みの帯のはじまりは、
トヨケカミが七代イサナギ・イサナミの皇太子誕生を願い、
カツラキに世継ぎ子を得るためのヨツキヤシロを建て、八千回のミソギをし祈っていた時の事、
アメ(空)からニイトリの羽根が一葉落ちてきたのです。

『アマツノリ』それはアマのお告げであるかも知れない。
その一葉の羽先を見てみますと、フソヨ(二十四)のスヂ(筋)があります。
フソヨとは、アワウタ(ヨソヤ・四十八音)の半分です。
縦横フソヨ筋ずつで編めば、ヨソヤのアヤ(布・文章)になります。

普通の鳥の羽根は、ソヰ(十五)に分かれており、フソヨはとても珍しく、
その羽根の鳥を探し求めていましたら、ヒタカミのトヨケのもとにツル(鶴)が献上されました。
羽根先をみるとフソヨの筋でしたので、鶴の羽を縒りただし、
ヲ(オス)の羽根を縦糸に、メ(メス)の羽根を横糸に、布を織りゆきます。

ケフのホソヌノとは、ヨソヤ(四十八・完全)が備わるミハラオビ(御腹帯)です。
※ミハラ:コタネが種を成してさらに実体化する・オヒ:固め護り、形に形成すること
腹帯には、コタネへの深い思いが込められていました。



ははのイサナミ         
ながはらみ コソムつきへて   
うみたまふ アマテルカミぞ   
ハタレマの さはれどおびに   
とゝのひて ヨソヤそなはる   
そのためし てれはヒメキミ   
さはらねと いきすひたちと   
なすおびぞ ときにミカツチ   
いぶかしく いきすひたちと   
なるおびの わざにいきすは   
いつこえか
           

ハハ(母・生成為し行くもの)のイサナミの妊娠期間はとても長く、
コソム(九十六)月を経て、アマテルカミをご出産なさいました。 
コタネを噛み砕こうと攻め寄ってくるハタレマをオビが防いでくれます。
 ※ハタレマ:ハ(生成・形成)をタレル(垂れる・垂れさせる)、マ(影響を及ぼす)。

オビにより整いて、ヨソヤ(四十八・元素の成り立ち・完全)が備わります。
ヒメキミにはハタレマのような悪い障りもないでしょうが、
「イキス・ヒタチ」と為すオビを締められることをお勧めします。
と、コモリカミがトヨケカミの故事から講義なさいましたその時、
父のタケミカツチがふと疑問を呈します。

「我がクニは、イキス(息栖のミヤ)・ヒタチ(常陸のミヤ)とも呼ばれます。
それはオビに関係があるとのことですが、どのような謂れなのでしょうか。」



ときにコモリの         
こたえには むかしトヨケの   
のたまふは アメよりさつく   
ケフのおび アメにのとりて   
ちゝのたけ くらぶるおびに   
はゝのいき ひたちとなるは   
いたくなり アメにうなづき   
はにあみて つらなりそたつ   
このためし ちゝのめくみは   
いたゝくア はゝのいつくし   
のするはに 
          

コモリカミの答えには、
「それは昔、トヨケカミの教えにありました。
アメ(天・アマカミ)からの賜わりモノ(宝物)としてのケフ(ヒタチオビの別名)のオビは、
アメ(天地創造の構造)に則って織りあげられています。

オビの丈はチチ(父)の身丈に合わせます。
そこにハハ(母)のイキス(息・心が来る事)がヒタチ(養い・育む)となるのです。

アメ(宇宙の中心)からタマ(魂の本体)の分け降しを頂き、
そして、ハ(地球の方)よりシヰ(魂の生命維持の部分)が編み込まれ、タマシヰとなるのです。

そこに物質が備わって育って来ることでコタネに成長します。
チチ(父親)の恵みはイタタク・「アア」(降臨するタマをこころにと、来させること)、
ハハ(母親)のイツクシ(こころにと編み為すこと)は、
「の」(成りかためる事)をするハニ(固形化・物質化)、固化となるのです。




アマテルカミも         
わすれじと いとフソヨすぢ   
よりあはせ メヲはふたえの   
みはとおり このみはめして   
あさことに あめつちまつり   
たらちねに つかふみこゝろ   
そのキミも これともふせは
   

アマテルカミも、この事を忘れてはならないとおっしゃっています。
そこで、イト(糸・こころの集まり・固形化してゆく)を二十四筋縒り合せて紡ぎ、
縦横にメ(横)・ヲ(縦)を準えてハフタエ(柔らかい織物)の衣を作ります。

その衣を召して、毎朝、アメツチを祭り、タラチネ(両親)への感謝を祈ります。
そこには、コタネ形成・生成への深い敬慕と感謝の念が込められているのです。
ケフとは、毎朝、毎朝の意味もあり、ケ(来たり為さしめる)・フ(開き発展する様子)という、
コタネが生成し成長する意味合いも込められています。


~中略~


これおうく カトリとカシマ   
イキスミヤ たまふひたちの   
おびのなも ヰはたおびとぞ   
たけヤタは ヤソヨロヲノコ   
なれたけぞ はらみのうちの   
あそひには まめおひろえよ   
まめなるぞ もしもソフこお   
うむはゝは ツキのくらいそ   
ひとはらみ ミツこおうめは   
ミひかりの さいわひありと   
アメにつぐ あまねくふれて
   

ここに、カトリ(フツヌシのミヤ)とカシマ(タケミカツチのミヤ)、
さらにイキス(アマノコヤネ・ヒトリヒメのミヤ)のミヤにそれぞれヒタチのオヒを、
時のアマカミ・オシホミミから賜りました。
オビの名もヰ・ワタ・オヒ(ヰワタ帯)といいます。

コタネのつつがなき成長を守る帯で、長さはヤタ(八尺)、国民男子平均身長に合わせたもの。
オシホミミはケフのホソヌノをヒタチオビとして賜りミコトノリなさいました。

「ハラミのウチ(妊娠中)の遊びには、マメ(豆)拾いが良いでしょう。
その子はマメ(何事にも熱心であること)になることでしょう。
マメ(熱心さ)はすべてにおいて、身の宝だと思います。

もしも十二人の子宝に恵まれた母は、ツキ(月)の位として賞賛しましょう。
三つ子を産んだ母は、ミ(三)ヒカリのサイワヒ(幸せ)に浴するものです。
ともにアメ(朝廷)に報告してください。賜わり物を授与します。」
 ※ホツマツタヱ《十六アヤ・ハラミツツシムオヒのアヤ》より抜粋。



参考文献・参考資料
◎『ホツマ辞典』池田満著・展望社
◎ヲシテ文献の世界へようこそ-日本ヲシテ研究所「ヲシテ文献・大意」
http://www.zb.ztv.ne.jp/woshite/index.html
◎『記紀原書ヲシテ』上・下巻 池田満著・展望社
◎『よみがえる日本語』青木純雄・平岡憲人著・明治書院
◎『縄文カレンダー』冨山喜子編
※ヲシテフォントの商標権、意匠権は、日本ヲシテ研究所にあります。



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