駅のホームで「だるまさんがころんだ」に興じる少年少女たち。
塾帰りなのであろう、皆、日能研のカンバンのようなカバンをしょっている。
つまり中学受験を控えた受験生である。小学生とはいえ大変なことである。
家の工作班とは大違いだ。
場所がホームなだけに非常に危険であるが、彼らにとっては
唯一見つけた息抜きのできる、愛しくも楽しい時間なのである。
楽しそうな笑い声が夜空に響いていた、、
そんな声もホームに入ってきた電車の音に掻き消されてしまう、
電車が去り、先ほどの歓声がうそのように静まり返る、
そして、誰ひとりいなくなっていた。(あたりまえ)