よむよま

よむ・よまない、それから。

暫と大蔵卿

2012-03-23 21:39:07 | 見る
昨日、平成中村座・勘九郎襲名公演の昼の部を見てきました。
勘九郎の演し物は「一條大蔵譚」
前半は作り阿呆、後半は本性を凛々しく見せる。
作り阿呆・・・篤姫の堺さんの十三代将軍みたいなものですね。
自分に火の粉が降りかからないように、あほうの振りをしてる。
この大蔵卿はそれを20年以上もやってるという人です。
平氏の傲慢をやり過ごすために。
ひそかに源氏再興を願っているという設定なので、大河をやってる今年はちょうどいいかもね。

勘ちゃん、前半がも少しふんわりしたらいいよね。
も少しできそうなのよね、でも、お父さんとちがって「技巧」じゃなく。
縁台にちょこんと正座して、自分が端に寄ると傾くことを発見して、
ぎっこんぱったんするシーンは、かわいいね。
そのかわり、後半の凛々しさは格調高いわ。

小山三さんが卿のお付きのお局で、セリフも多いし、立ったり座ったり、
最後は自害するという役で、大活躍。
立つときは多少よいしょという感じはあるけど、座るのはすっとできるの、すごいよね、91歳。
出とともに拍手で迎えられます。

海老蔵の「暫」が賑々しく稚気あふれて、この芝居小屋にふさわしくて楽しかった。
私、あの暫の衣装、扮装、好きなんですよ。
おもしろくて。
シュールだよねえ。
たとえば野田秀樹とかが過激に新しい舞台で変わった衣装や扮装をしても、
これ見ちゃうと何ほどのこともないよね。
海老蔵は、いま一番、こういう現実離れした役がぴったりな人だと思う。
それに、随市川(随一と市川を掛けてる)とか、成田不動のご加護とか、
やっぱりこの役は市川宗家の人がやると響きが違うしね。

花道に海老蔵が座っている間に、
揚幕からお茶を捧げ持って子供が出てきて、海老蔵に飲ませます。(形だけね)
ちゃんと鬘で肩衣・袴姿、大人の後見さんと同じ格好です。
超カワイイの!お茶くみ人形みたいよ。

休憩時間に、小屋の外の売店で葛湯を買いました。
熱くておいしかった。

今日の歩数計:7,253歩
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