オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その157 燃えろよペチカ 08−06−18

2018-11-08 09:27:47 | 第151−160回
157号
08−06−18
         
     燃えろよペチカ


雪は降らないけれど、この頃よくペチカ(暖炉、Fire place)を焚いてます。


19年前に家を建てる時、亡くなった主人が一番に言ったのは暖炉のある家
に住みたい、です。
うちは2階建で一階のリビングに暖炉があります。
煙突は、2階を突き抜け屋根まであるので、1階で火を焚くと2階まで温かく
なります。

毎年4月ぐらいに薪(fire wood)を買います。
今年は2立方メーター分のパイン(松)を買いました。$200でした。
ネットで注文すると、指定した時間に大きなトラックで配達に来ます。
電動で荷台が上がり、薪が我が家の駐車場にぶち撒かれます。
濡れてしまっては火の点きが悪いし、車も止められないので、フラットメート
のMさんに手伝ってもらい家の横に並べました。
2立方というとたくさんのように思えるけど、並べると地面から窓枠の高さに
もなりません。

我が家は、植木屋が剪定した木も使ってます。
生木は燃えないので半年くらいは、庭に積んでおきます。
それを鉈、ノコギリ、チェーンソーで適当な大きさに切ります。
字に書くと簡単ですが、それはそれは重労働です。
一気にやると体力を消耗するので、休み休みして木を解体していきます。
小枝は、焚き付けにします。
大きいところは、太いのは直径30センチくらいあるし、切るのも大変です。

最近チェーンソーが使えるようになったのですが、かなり問題があります。
私は左利きなので左手で持ちます。ところが支える取っ手が左側について
いるのです。右手で左の取っ手を持つと、手が交差するので非常に持ちに
くいのです。
それとチェーンソー自体も5キロくらいあり、結構重いので、震えるのを
支えて切るのは腕力が入ります。

すごく頑張って薪を作っても、燃やすとあっという間になくなります。


私の体力を使って、お金を燃やしているようなものです。
長年の筋トレが役立ってます。


暖炉に火をつけるのも、慣れないと途中で消えてしまいます。
燃料がなくなると、火は消える訳で、火焚きババアがいります。
ということは、時間に余裕がないと暖炉は炊けないのです。
炊いた後の灰の始末や、ガラスのドアも週一回くらいは磨かないと、
炎が見えません。
揺れる焔を眺めるのはうっとりして、飽きません。

猫のフーちゃんは焔が好きで火をたいて、とお願いに来ます。
暖炉を覗き込んでは、「おかあちゃん、焔が見えないよ。なんでかな?」
と、小首をかしげてます。


こんなこと年取ったらやってられないと思い、2年前にリノベーションを
した時にヒートパンブ(エアコン)を取り付けました。
朝寒い時など5分くらいで部屋中温まるので重宝してます。


しかしです。
暖炉のまろやかな暖かさは、電気のものとはまるで違うのです。
家に帰った時、暖炉がついていると、体だけでなく心も温まる気がするのです。


娘の家は最近、暖炉を付けました。
その家は、1900年代初期に建てられた古いヴィラです。
もちろん、当初は暖炉がついていました。
彼たちは8年前に購入した時は、今のはやりのデザインでキッチン、リビングが
大きな部屋でリノベーションされてました。
その時に、レンガの古い暖炉と煙突は撤去されました。
木造のヴィラは隙間が多く寒いので、彼らはヒートパンブを付け、窓も2重ガラス
にしました。
それなのに、婿が暖炉が欲しいと言い出し、リビングの隅に暖炉を先月設置
しました。
薪はどの業者に行っても今シーズン使えるのは売り切れで、切って間のない
生木しか売っていません。
それで、私のパインを少し分けてあげました。


娘宅のリビングは、Alexaでテレビ、エアコン、音楽、灯りの操作ができる
今流行りのハイテクです。
それなのに、すごくマニュアルな暖炉が鎮座してます。

テクノロジーが進んでも、手の温かみのあるものに惹かれるのかもしれませんね。

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