MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『バクマン。』

2015-10-18 00:32:38 | goo映画レビュー

原題:『バクマン。』
監督:大根仁
脚本:大根仁
撮影:宮本亘
出演:佐藤健/神木隆之介/小松菜奈/山田孝之/染谷将太/宮藤官九郎/リリー・フランキー
2015年/日本

「キーワード」を裏切るリアリティについて

 主人公の真城最高と高木秋人の2人が漫画家として関わることになる漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』が編集方針として掲げるキーワードは「友情」「努力」「勝利」の3つなのであるが、現実は、過労が祟って真城は入院するはめになり、それでも真城に作品を描かせる原動力は仲間たちよりも若き天才漫画家である新妻エイジの存在であり、結局は一度だけ読者アンケートで一位になったものの、その後は新妻の作品を超えることはなく連載が打ち切られてしまい、さらには憧れのクラスメイトだった亜豆美保にもフラれてしまい、ことごとくキーワードを裏切るリアリティが、思い切った映像表現とは裏腹に説得力をもたせていると思う。
 残念なことは大根監督と書くと「大根役者」のような意味に取られかねず、名前で損をしてしまっているところである。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする