キュートなバアサンになるために

映画のこと、山のこと、街の風景、家の庭、いろいろを気ままに・・・

『夢の真昼』 吉村明美

2008-06-24 23:54:42 | 読書


 待望の吉村明美さんの新作です。(といっても去年の12月に発行されているのですが
 20歳の女子大生小田桐鈴子は 気が弱く自分の思っていることを口に出して言えない。
 そんな彼女のところに 幼い頃両親の離婚によって離れ離れになっていた姉が転がり込んできて アンタがいなければ私は幸せになれたのにアンタのせいで私は不幸だ、と言って彼女の心を傷つけつづける。
 それに耐えられなくなった鈴子は今どきめずらしい「間借り」の家を見つけ
「因業ババア」と言われている おばあさんと古い日本家屋で暮らし始めることになる・・・・・

 吉村さんは 「婆さまを描きたい。」という思いでこの作品を描かれたのだそうです。
 彼女の作品のキーワードに『お婆さん』があります。
随分前の作品にも何度もパワフルなお婆さんは登場しているし、若くして亡くなってしまう美しくて魅力的な女性に「かわいいお婆さんになりたかったなあ。」と言わせています。
 ちょっと極論かもしれませんが 吉村さんの作品中で一番の主役たちは 外見ではなく内面が魅力的で個性的で世間体などまったく気にしない自分の道を突き進んでいく「お婆さんたち」のように思えます。 そんなお婆さんたちが吉村さんの憧れなのかもしれません。

 そんな吉村さんのファンなので 知らず知らずのうちに私も自分のブログ名が
『キュートなバアサン・・・』になってしまったのだと思います。
コメント (3)
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