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キュートなバアサンになるために

映画のこと、山のこと、街の風景、家の庭、いろいろを気ままに・・・

『LADY DAY』ビリー・ホリディ

2020-08-26 21:04:38 | 愛しのレコードたち
                          
 私の高校時代の楽しみは 休み時間に図書館で本を読むことでした。
気になる本は読み尽くした頃、どこかで『奇妙な果実』という本のタイトルに興味を持ち、図書館にリクエストを出して『奇妙な果実』を買ってもらいました。
 この本は ビリー・ホリディの自伝です。
彼女は 人種差別、貧困、薬物依存、アルコール依存の中で生き、魂の歌を歌って死んでいきました。
なにしろ高校時代に読んだ本なので 詳しい内容は覚えていないのですが かなり悲惨で暗い話だったと思います。
 その本の中でとても印象に残っているのが ボロボロになりながらくちなしの花を頭に飾って歌い続けていたが ある日くちなしが頭に刺さって血を流しながら我慢しながらうたった、という話。 なにもそこまで我慢しなくても、と思ったことを覚えています。
 本のタイトルの『奇妙な果実』というのは 殺された黒人男性が木に吊るされ その状態がまるで木に奇妙な果実がぶら下がっているようだ、という内容でした。
 そんな歌を歌うビリー・ホリディの代表作が『LADY DAY』です。

どんな暗い音楽なんだろう?と心配しながら聴いたのですが やけに明るくそしてちょっと退廃的な歌声に心を打たれました。

稀代の歌姫 ビリー・ホリディの歌声、ぜひ聞いてみてください。

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『古い船を いま 動かせるのは 古い水夫じゃないだろう』広島フォーク村

2020-08-12 20:52:37 | 愛しのレコードたち
                           
 生まれ育った年代によって『〇〇世代』と言われることがあります。
残念ながら私たちの世代にはその〇〇世代という呼称が何もありません。
 私たちの上の世代は『団塊の世代』と呼ばれています。

そのお兄さんお姉さん世代が大学生の頃にフォークソングブームがやってきました。
 時期としては70年安保で当時の大学生たちの学生運動が盛んな時期だったと思います。
その当時のフォークソングは反戦歌が中心だったと思うのですが 小学生から中学生くらいの世代の私たちにはいまひとつピンとはきませんでした。

 広島に『広島フォーク村』というフォーク団体がありました。多分大学生の団体だったと思うのですがそれに影響を受けて
中学生、高校生の中にはギターを弾きながら歌う人たちがたくさんいました。
『広島フォーク村』というのはひとつのグループではなく たくさんのグループが集まってコンサートを開いたりしていたのでは?と思います。
 私が高校生になった頃には『フォーク村』の中心人物だった(と思う)吉田拓郎さんは上京してプロとして活躍されていました。
なのでいつまで『フォーク村』が活動していたのか はっきりとは知りません。
・・・と、思う、としか言えないことが多いのは申し訳ないのですが 上の世代の人たちのことだったし
JAZZオタクだった私にはあまりご縁がなくて詳しいことは分かっていないのです。
 ただ、背伸びしてオトナに憧れるお年頃の私、レコード屋さんでその『フォーク村』のレコードを買ってちょっとしたオトナ気分を味わいました。
それがこの『古い船を いま 動かせるのは 古い水夫じゃないだろう』です。
 このアルバムを聴くと音楽が大好き、楽しみたいという若い人たちの熱い心が伝わってきます。
アルバムの中には 初期の拓郎さん(当時はよしだ たくろうとひらがなでした)の代表曲『イメージの詩』『マークⅡ』も入っています。
そして曲と曲の間に当時の反戦フォーク集会の音が流れています。
 団塊の世代の方たちには懐かしいアルバムだし 若い世代の方たちにはある意味新鮮な雰囲気を感じられるアルバムだと思います。
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親子で思い出が・・・『小さな願い』アレサ・フランクリン

2020-08-07 22:52:17 | 愛しのレコードたち
                  
アレサ・フランクリンの『小さな願い』を初めて聴いたのもオーティス・レディングに夢中になったのと同じ時期だったと思います。
なぜ好きなの?と言われても理由が言えませんが とにかく好きな声、好きな曲です。この曲も私のお葬式にかけてもらいたい曲です。
昔携帯(ガラケー)の着メロでダウンロードしたのもこの曲です。 内容は多分ラブソング?・・・英語が苦手なのでよく分かりませんが・・・

私はこの曲はアレサ・フランクリンのオリジナル曲だと思っていたのですが ディオンヌ・ワーウィックの曲をアレサがカバーしたのだそうです。
作曲者はバート・バカラックだとか・・・そりゃ ステキな曲のわけだわぁ~

 こんな大好きな曲と再会したのがサモア。
新しい学校生活になかなか馴染めなかった息子を担任の先生がコーラスグループに誘ってくださいました。
そのコーラスグループの発表会が海のそばの教会で開かれました。
息子が発表会に向けて練習していたのがこの曲です。私の大好きな曲を息子が歌ってくれているのがとてもうれしかったです。

 発表会ですごいな、と思ったのがソロパートを歌った男の子。 体全身を使ってすごい声量で情感たっぷりに歌いあげました。 これは国民性だよなあ、と圧倒されました。

こうしてこの曲も私にとって忘れられない一曲になりました。
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人生最後の場面で聴きたい曲『ドッグ オブ ベイ』オーティス・レディング

2020-08-04 22:52:05 | 愛しのレコードたち
                 
 私がオーティス・レディングの存在を知った時には彼はもうこの世の人ではありませんでした。
こんなに心を打つ音楽なのに それを歌う人がもうこの世に存在していないなんて・・・ まだ若かったので人が亡くなるという経験もあまりなくものすごくショックだったことを覚えています。
 私のイメージではこの歌は暗い夜の海を目の前に歌われている感じがしました。でもオーティスの声は明るい感じもしました。雰囲気からそんなわけはないのですが・・・・
この曲を初めて聞いたのは中学2~3年の頃だったと思います。 当然彼の歌う英語がうまく聞き取れず歌の意味は分からなかったのですが 雰囲気が物悲しくてなんだか分からないけど心を強く打たれました。 自分のお小遣いでレコードを買っていたので アルバムは高くて買えずシングルで買ってきたのですが レコード盤がシャリシャリ言うまで何度も繰り返し聞いた1枚です。
 この曲で次に思い出ができたのは大学生の時。
クラスの友人がアルバイトで秋にスキー場にある宿泊施設で管理人のアルバイトを始め、ヒマだ、という言ってなぜか突然夜9時過ぎに私に電話をしてきました。
そして電話越しに「この曲、すごいいいから聞いて!」と言われて聞かされました。 いや、そのレコード、持ってますから、とも言えずいい曲だね、と答えました。
眠くなってきたから電話を切ろうとしたら そのたびに「ちょっと待て!」と言われ延々6時間も電話に付き合わされた大変な思い出もあります。
たいした話もないのに電話に付き合わされ、ただひたすら眠かったのと電話口から聞こえてきた『ドッグオブベイ』はやっぱり名曲だ、と思ったことだけ覚えています。
 きっと人生最後の場面でこの曲が流れたら「やっぱりいい曲だ。」と静かな気持ちになれそうです。
 
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眠れない夜に・・・『MOTIONS & EMOTIONS』オスカー・ピーターソン

2020-07-30 22:19:14 | 愛しのレコードたち
                      
 オトナになってから私は寝付きがとても良くなりました。

しかし20歳まではひどい不眠症に悩まされていました。
特にひどかったのが幼児期で 一晩中眠れないこともありました。 そんな私のために母や祖母は毎晩タマネキを半分にカットしたものをお皿に乗せて私の枕元においていました。
あれは意味があったんだろうか?・・・ナゾですが・・・・
 母や祖母の話ではタマネギは目に沁みて涙が出るからそれで眠くなれるんだ、と不思議はことを言ってましたが どう考えても涙が出たから眠れるってものではありません。
今にして思い返せば 祖父母、曾祖母に育てられた私、思いっきり外で遊ぶという経験はさせてもらえませんでした。
一日中家でじっとしているように言われていた私は疲れて眠くなる、ということがなかったんだと思います。
ホント不眠症は辛いです。
・・・・とここまではレコードには全く関係がない話でした。
 中学生くらいになると学校が遠かったこともあり通学やら何やらでだいぶ寝付きは良くなってきたのですが それでも寝付きが悪い時もありました。
子ども頃のように体力を持て余して眠れなくなったのではなく いろいろ悩んだり刺激が多くて眠れなくなっていたのだと思います。
そんな夜にオスカー・ピーターソンのレコードを掛けながらベッドに入ると最後の曲にたどり着く前に寝られることが多くありました。
 ものすごく眠れない日はA面が終わりB面を聴く日もありましたが B面を最後まで聴かなくても眠れました。
睡眠導入剤としてこのレコードはとても貴重でした。
今回久しぶりにこのレコードを聴いたのですが やはり心地よい音に癒されました。
 ゆったりした気分に浸りたい時、オスカー・ピーターソンはオススメです
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『ALONE ALONE AND ALONE』日野皓正

2020-07-26 23:11:36 | 愛しのレコードたち
                      
 下の息子が誕生日に買ってくれたレコードプレイヤーですが今まで下の息子の部屋にありました。
だけど元々私がレコードを聴きたかったのでリビングに持ってきました。
コロナのせいでなんとなく外出をためらう今日この頃、ブログのネタもそんなにはないし・・・・
だったらここで大好きなレコードたちをご紹介しようかな、と思い立ちました

 中学生の頃からコツコツとお小遣いを貯めレコードを買ってきました。
そんなにお金があるわけではないのでレコード屋さんでものすごい時間悩んで買った一枚は私の宝物でした。
お小遣いやお年玉はすべてレコードと本に消えていました。
あまり華やかな高校生活ではなかったと思いますがそれなりに楽しい時間を過ごせてたな、と思います。

 以前息子からプレイヤーをもらった時にも書いたのですが・・・・
私の人生が終わる時、最後のお別れの場で流して欲しい曲が何曲かあるのですが そのひとつが日野皓正さんの『alone alone and alone』です。
レコードを再生する方法がなくなった時、この曲だけはどうしても再び聴きたいと願いました。でもどこを探してもこの曲は見つかりませんでした。
 私にとっては幻の一曲でした。
この曲はまだ日野さんがそんなに有名になる前の曲だったと思います。
まだギラギラしていた若い才能たちが集って作ったアルバムです。 感傷的なメロディに隠された野心・・・
それが当時の私の心を鷲掴みにしました。
 う~ん、私も若かったです(笑)

本当に素敵な曲なので皆さんにも聴いていただきたいのですが 配信どころかCD化もされてないのでは? 残念です。
 
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