バイクライフ・バイクツーリングの魅力を北海道から。
聖地巡礼-バイクライディングin北海道-
ふらっと散歩。(張碓)

張碓(はりうす)は、小樽―札幌間の朝里温泉と銭函の間にある、小さな集落だ。
その名はアイヌ語のハリウシ(=食料の多くあるところ)が語源ではないかと言われ、「ハルウシ」として江戸時代の文献にも登場している。
海から垂直の断崖が数十m持ち上がり、その上にいくばくかの台地があってあとはすぐに山につながっていく地形で、小樽―札幌間の陸上交通としては一番の難所だった。
4月29日。よく晴れた休日の昼下がり、GPZと僕は張碓の里をふらりと訪ねた。
張碓は、国号5号、札樽自動車道、函館本線がくねりながら何とか通り抜けようと、海岸の崖沿いに鉄道を通し、国道と高速は山の上を急坂とトンネルで抜けていくという、なかなかに厳しい道行きを示している場所だ。
しかし、集落は江戸時代から記録がある古いもので、郵便局もあり、小さいながらもしっかりとした、土地の風景の感じのいい、張碓川沿いの落ち着いたものだ。
むしろ、後から出来た国道と高速の高架橋がこの風土を台無しにしている感が強い。
普段、その国道をバイクで走り去っているときには、この土地の空気を感じることはほとんど出来ない。
今日は、集落内での写真撮影は遠慮した。
きれいなコブシの花や、土を耕す小さな畑や、味わいのある郵便局など、写真に撮りたくなるものは多くあったのだが、GPZで轟音とともにやってきて、バシャバシャとシャッターを切ることはなんだかはばかられた。
もし自転車だったら徒歩だったら、バイクでも、例えばノーマルのW650だったら、写真も撮れたかもしれない。
いやいや、別に撮影禁止でもなく、閉鎖的な雰囲気など少しもないのだから、単に僕の気分の問題だったのだが。
張碓の集落内の細い道をうろうろし、海へと向かう道を行き止まりまで行った。
といっても、300メートルくらいなのだが。
その行き止まりにGPZを止めて、20メートルも歩くと、海の側の崖の上に出る。
その崖から小樽方向を撮ったのが上の写真だ。

正面には、恵比寿島が見える。
この島はアオバトの飛来地として、知る人ぞ知る島だ。
本州で冬を過ごしたアオバトは5月中旬から10月くらいまで北海道に渡り、この島付近で過ごすらしい。
今日はかもめたちの声がしていた。

この道と海の間にJR函館本線が走っているため、崖下まで下りても海には出られない。
少し下りたところでさっきの小樽方向の崖を見ると、古いトンネル跡と鉄路跡が現在の線路と平行して残っていた。
北海道はまだ電化されていない区間が多く残っているが、ここは電化済み。
札幌―小樽間は頻繁に電車が行きかう。

さて、張碓の町から国道5号線に戻り、張碓川の谷から続く上り坂を上り詰めるあたりから眺めた景色がこれだ。
遠く赤い橋脚が見えているのは張碓大橋で、昭和46年に完成。札樽自動車道が大きく張碓の谷を跨いで走っている。
手前の橋は国道5号。張碓大橋の下をくぐり、張碓の谷をかすめるように丘手を走って銭箱方向へ向かう。

ほぼ同じ場所から石狩湾、札幌市方向を望む。
190万都市札幌市は石狩平野の西の端に位置する。
大きい。日本で5番目に大きい街。札幌。東京、横浜、大阪、名古屋…もう次が札幌なのだ。
寒いのはともかく、こんな豪雪地帯に100万人以上の人口が集まっているなど、世界でも札幌以外にはどこもない。
世界唯一の豪雪メガシティ。
北海道の人口の三分の一以上が札幌市に集中しているのだ。
しかも札幌市は海岸、港湾を持たない。ぎりぎりで海岸線は小樽市と石狩市にもって行かれている。
これも大都市としては珍しい。
不思議な街。札幌。
さて、このまま帰るつもりだったのだが、時間はまだ少しある。
それに久しぶりのGPZとのお出かけですこぶる気分がいい。
少しだけ遠回り、寄り道して帰ることにしよう。
久しぶりに朝里から定山渓に抜ける道道1号線を走ることにする。
僕とGPZは進路を西にとり、朝里温泉から朝里峠を目指す。《「ふらっと散歩。(朝里峠)」へつづく》
その名はアイヌ語のハリウシ(=食料の多くあるところ)が語源ではないかと言われ、「ハルウシ」として江戸時代の文献にも登場している。
海から垂直の断崖が数十m持ち上がり、その上にいくばくかの台地があってあとはすぐに山につながっていく地形で、小樽―札幌間の陸上交通としては一番の難所だった。
4月29日。よく晴れた休日の昼下がり、GPZと僕は張碓の里をふらりと訪ねた。
張碓は、国号5号、札樽自動車道、函館本線がくねりながら何とか通り抜けようと、海岸の崖沿いに鉄道を通し、国道と高速は山の上を急坂とトンネルで抜けていくという、なかなかに厳しい道行きを示している場所だ。
しかし、集落は江戸時代から記録がある古いもので、郵便局もあり、小さいながらもしっかりとした、土地の風景の感じのいい、張碓川沿いの落ち着いたものだ。
むしろ、後から出来た国道と高速の高架橋がこの風土を台無しにしている感が強い。
普段、その国道をバイクで走り去っているときには、この土地の空気を感じることはほとんど出来ない。
今日は、集落内での写真撮影は遠慮した。
きれいなコブシの花や、土を耕す小さな畑や、味わいのある郵便局など、写真に撮りたくなるものは多くあったのだが、GPZで轟音とともにやってきて、バシャバシャとシャッターを切ることはなんだかはばかられた。
もし自転車だったら徒歩だったら、バイクでも、例えばノーマルのW650だったら、写真も撮れたかもしれない。
いやいや、別に撮影禁止でもなく、閉鎖的な雰囲気など少しもないのだから、単に僕の気分の問題だったのだが。
張碓の集落内の細い道をうろうろし、海へと向かう道を行き止まりまで行った。
といっても、300メートルくらいなのだが。
その行き止まりにGPZを止めて、20メートルも歩くと、海の側の崖の上に出る。
その崖から小樽方向を撮ったのが上の写真だ。

正面には、恵比寿島が見える。
この島はアオバトの飛来地として、知る人ぞ知る島だ。
本州で冬を過ごしたアオバトは5月中旬から10月くらいまで北海道に渡り、この島付近で過ごすらしい。
今日はかもめたちの声がしていた。

この道と海の間にJR函館本線が走っているため、崖下まで下りても海には出られない。
少し下りたところでさっきの小樽方向の崖を見ると、古いトンネル跡と鉄路跡が現在の線路と平行して残っていた。
北海道はまだ電化されていない区間が多く残っているが、ここは電化済み。
札幌―小樽間は頻繁に電車が行きかう。

さて、張碓の町から国道5号線に戻り、張碓川の谷から続く上り坂を上り詰めるあたりから眺めた景色がこれだ。
遠く赤い橋脚が見えているのは張碓大橋で、昭和46年に完成。札樽自動車道が大きく張碓の谷を跨いで走っている。
手前の橋は国道5号。張碓大橋の下をくぐり、張碓の谷をかすめるように丘手を走って銭箱方向へ向かう。

ほぼ同じ場所から石狩湾、札幌市方向を望む。
190万都市札幌市は石狩平野の西の端に位置する。
大きい。日本で5番目に大きい街。札幌。東京、横浜、大阪、名古屋…もう次が札幌なのだ。
寒いのはともかく、こんな豪雪地帯に100万人以上の人口が集まっているなど、世界でも札幌以外にはどこもない。
世界唯一の豪雪メガシティ。
北海道の人口の三分の一以上が札幌市に集中しているのだ。
しかも札幌市は海岸、港湾を持たない。ぎりぎりで海岸線は小樽市と石狩市にもって行かれている。
これも大都市としては珍しい。
不思議な街。札幌。
さて、このまま帰るつもりだったのだが、時間はまだ少しある。
それに久しぶりのGPZとのお出かけですこぶる気分がいい。
少しだけ遠回り、寄り道して帰ることにしよう。
久しぶりに朝里から定山渓に抜ける道道1号線を走ることにする。
僕とGPZは進路を西にとり、朝里温泉から朝里峠を目指す。《「ふらっと散歩。(朝里峠)」へつづく》
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )

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天気も良かったし暖かかったから
絶好のバイク日和でしたでしょう。
仕事しながらうらやましく見てました
写真もいい感じですね
朝里峠も行ってないな~
昨日29日、今日30日はほんとに暖かくよく晴れて絶好のバイク日和になりそうですね。
私は今日30日は仕事です。
昨日は体調がやや思わしくなかったのですが、あんまりいい天気なので、午後からふらっと走りに出ました。
久しぶりにいい気分でした。
気をつけて思いっきり楽しんで下さい。
なかなか行く事のできない北海道の景色を、このブログを通じて楽しませていただきます。
それだけの難所という訳ですね。
先人に感謝です。
4/29は休出でしたので5/1から連休に突入しました。今年のGWは道南あたりに桜を見に行こうかと思っています。
ありがとうございます。
今年もGPZと北海道のいろんな風景の中を走りたいと思います。
積もる仕事、落ちる体力…。
体力の回復もはかりつつ、北海道の旅、続けたいと思います。
荒れる日本海をこの距離、この高さで通れるというのは、ここが石狩湾で、小樽、余市から積丹半島に守られているからだと思います。
小樽=札幌=千歳間は北海道で最も列車が頻繁に走っている路線だと思いますが、それがこんなところを通っているなんて、すごいですよね。
GW、道南の桜、いいでしょうね。
F800、初の走りになりますね。
どうぞ気をつけて、楽しんできてください。
私はもし道南にいけるとしたら、家族と車でということになりそうです。