バイクライフ・バイクツーリングの魅力を北海道から。
聖地巡礼-バイクライディングin北海道-
愛車の傷たち

昔、「ボビーに首ったけ」というアニメ映画がありまして、原作が片岡義男、作画が吉田秋生という作品で、若者を中心にバイクブーム華やかなりし80年代後半の雰囲気をよくあらわした映画でした。
主人公が青いVT250に乗っていて、バイクが大好きで、一生懸命洗車したり整備したりしてるんですが、そのVTを主人公の尊敬している大人のバイク乗り、マスターが見て、
「しあわせだね、君のバイク」
というシーンがあるんです。
バイクをきれいにする。バイクを磨くということは、バイク乗りにとってとっても大切なこととされていた、そんな時代だったように思います。

そんなことをふと思い出したのも、最近他の方のバイクブログなどを拝見してバイクを磨いたり、きれいにしたりしている記事を多く見るにつけ、我が愛機、GPZ1100(95年型)があまりにもボロイのではないかと、ちょっと気になったからでもあるのです。
我がGPZは1995年に新車で買って以来、ずっと私の手元にあるのですが、この13年と数ヶ月の間に、大転倒1回、小転倒数回、たちごけ、ボテ倒しは数知れず、経年変化以上に傷だらけです。
昔から雨でも乗るし、通勤にも使うし、一時期はサーキットにも行きましたし、使用状況としては結構酷使されてきてるほうかもしれません。
と、同時に、私自身あまり資金が潤沢でないせいもあり、使えるパーツは使い続けようとする傾向もあって、割れ、削れ、色あせた外見もそのままに、走り続けているところがあります。

林道も入るし、そうでなくても通勤等でもよくかぶるので、その埃の上から不用意にこすってしまってついた薄い引っかき傷も無数にあります。
一つ一つの傷に、傷をつけてしまったときの自分の不注意やミスなどが刻まれています。
5年前、最近では最後の転倒をしたときには、トンネルの中のぬれた路面で転倒、右側を下に滑走していったGPZは、大きく擦過傷を受けました。
フロントカウル、特にアッパーカウルが割れたり削れたりでぼろぼろに。
サイドカウルにもおおきく擦り傷がつきました。

タンデムステップの取り付けボルトやステップ底部も削れて。
この転倒傷に対して、GPZの現在の主治医、札幌のバイクショップ「ZOOM」さんは、割れたカウルを丁寧に補修してくれたのです。
ABS樹脂のカウルはFRPよりも溶接による補修が難しく、溶接の為の温度に対してシビアです。普通、割れたカウルはその割れが少しでも、振動で徐々に割れが進行するし、強度もなくなるので、あっさりパーツ交換してしまうところです。
しかし、ZOOMさんは、丁寧に1ッ箇所ずつ補修をしてくれたのでした。

傷の一つ一つも、僕とGPZの歴史。
未熟さも、後悔も、避けられたはずの転倒も。
機関はいまだに好調なGPZですが、この外観と9万2千キロという走行距離では、おそらく下取り価格もつかないことでしょう。
ピカピカのバイクは美しく、年を経て、経年変化はしっかり表れながらも、「余計な傷」のないバイクは、そのバイクとオーナーの愛情と、風格まで感じさせて、心打つものがあります。
僕のGPZ、その意味では、恥ずかしい姿ですし、僕のライダーとしての未熟さ、至らなさを晒しているようなものでもあります。

でも、それが僕なら、仕方がない。
バイクとして、命に関わるところの整備だけは絶対に欠かさないように心がけて、余計な傷を増やさぬように、乗っていきたいと思います。
ZOOMさんのバイクへの愛のこもった修理の跡を、僕は時々見つめながら、バイクに乗るときは油断のないようにと、自分を戒めるのです。
主人公が青いVT250に乗っていて、バイクが大好きで、一生懸命洗車したり整備したりしてるんですが、そのVTを主人公の尊敬している大人のバイク乗り、マスターが見て、
「しあわせだね、君のバイク」
というシーンがあるんです。
バイクをきれいにする。バイクを磨くということは、バイク乗りにとってとっても大切なこととされていた、そんな時代だったように思います。

そんなことをふと思い出したのも、最近他の方のバイクブログなどを拝見してバイクを磨いたり、きれいにしたりしている記事を多く見るにつけ、我が愛機、GPZ1100(95年型)があまりにもボロイのではないかと、ちょっと気になったからでもあるのです。
我がGPZは1995年に新車で買って以来、ずっと私の手元にあるのですが、この13年と数ヶ月の間に、大転倒1回、小転倒数回、たちごけ、ボテ倒しは数知れず、経年変化以上に傷だらけです。
昔から雨でも乗るし、通勤にも使うし、一時期はサーキットにも行きましたし、使用状況としては結構酷使されてきてるほうかもしれません。
と、同時に、私自身あまり資金が潤沢でないせいもあり、使えるパーツは使い続けようとする傾向もあって、割れ、削れ、色あせた外見もそのままに、走り続けているところがあります。

林道も入るし、そうでなくても通勤等でもよくかぶるので、その埃の上から不用意にこすってしまってついた薄い引っかき傷も無数にあります。
一つ一つの傷に、傷をつけてしまったときの自分の不注意やミスなどが刻まれています。
5年前、最近では最後の転倒をしたときには、トンネルの中のぬれた路面で転倒、右側を下に滑走していったGPZは、大きく擦過傷を受けました。
フロントカウル、特にアッパーカウルが割れたり削れたりでぼろぼろに。
サイドカウルにもおおきく擦り傷がつきました。

タンデムステップの取り付けボルトやステップ底部も削れて。
この転倒傷に対して、GPZの現在の主治医、札幌のバイクショップ「ZOOM」さんは、割れたカウルを丁寧に補修してくれたのです。
ABS樹脂のカウルはFRPよりも溶接による補修が難しく、溶接の為の温度に対してシビアです。普通、割れたカウルはその割れが少しでも、振動で徐々に割れが進行するし、強度もなくなるので、あっさりパーツ交換してしまうところです。
しかし、ZOOMさんは、丁寧に1ッ箇所ずつ補修をしてくれたのでした。

傷の一つ一つも、僕とGPZの歴史。
未熟さも、後悔も、避けられたはずの転倒も。
機関はいまだに好調なGPZですが、この外観と9万2千キロという走行距離では、おそらく下取り価格もつかないことでしょう。
ピカピカのバイクは美しく、年を経て、経年変化はしっかり表れながらも、「余計な傷」のないバイクは、そのバイクとオーナーの愛情と、風格まで感じさせて、心打つものがあります。
僕のGPZ、その意味では、恥ずかしい姿ですし、僕のライダーとしての未熟さ、至らなさを晒しているようなものでもあります。

でも、それが僕なら、仕方がない。
バイクとして、命に関わるところの整備だけは絶対に欠かさないように心がけて、余計な傷を増やさぬように、乗っていきたいと思います。
ZOOMさんのバイクへの愛のこもった修理の跡を、僕は時々見つめながら、バイクに乗るときは油断のないようにと、自分を戒めるのです。
コメント ( 9 ) | Trackback ( 0 )

« 札幌night | 車体ホールド... » |
私はどうも、自分で出来ることはして見ないとが済まないほうで、より深くバイクを知りたいと思いいろいろいじり倒しております。
これからも何かと向き合っていきたいバイクですね、GPZ1100
ぶるーあいさんのGPZ、どんな仕様になっているのでしょう。
GPZに限らず、バイクはつるしの服のようなもので、自分にジャストサイズでない部分もあることが多いので、自分に合わせるためにいじりたくなりますよね。
ご自分でバイクいじりをなさるのは、さすがです。
バイクの楽しみの大きなひとつ、しかも上級な付き合い方ですね。
私は自信と根気と根性が不足しているので、どうしても自分でできずにお店任せになることが多いです。
しかし、全て自分でまかない、整備し、乗り、磨く、というのは、一つの理想形だと思います。
特に乗ってるときよりも押し引きの再に感じるこの重さが、我々を軽量化に駆り立てるような…^^;
さっそくお答えいただき、ありがとうございます。
10年以上乗った愛車の傷は自分の体の古傷のようですね。痛ましくもありますが、それだけオーナーに愛された証ではないでしょうか。
私は、昨日の今年の初乗りあたりからようやく260KGが体に慣れてきました。アクセル開けるのが楽しくなってきました。
例の戦闘機ヘルは乗り心地(かぶり心地でなく)がいまひとつで、昨日は安いジェットヘルを買ってきてゴーグル代わりのサングラス。視界も広いし、寒くても風を切って走るのが爽快です。
注意しなければいけないのは、前回コケた時のように、低速で曲がりきれないときに、アクセルオンして車体を倒してリアスライドさせて足を斜め前方に出して・・・なんてオフロード乗りがとっさに出そうになることです。GPZでこれやったら100%転倒ですね。
kawasakiのパーツ検索サイトで調べてみました。
http://www.kawasaki-motors.com/for_users/partscatalog/
○タンク(コンプ)フユ-エル,ブル- 74,550
○カウリング,UPP,ブルー 69,615
○カウリング,LWR,RH,ブルー 42,420
×カウリング,LWR,LH,ブルー 販売終了
アッパーは有るようですが、左サイドカウルはすでに在庫なしでした。
アッパーとタンクを換えても、サイドも換えないと新車同様は無理・・・ということで、樹生さんを目標に、10年このカウルとお付き合いするつもりで、大事に乗ります。
昨日ホームセンターでコンパウンド、ガラスコーティング剤などなど愛車お掃除道具を一式買ってきましたし。
しかし、カウリング全部換えると15万円、タンクも加えると22万円。
不況の折、これは絶対にコケられませんね。
情報ありがとうございます。
左サイドはもうないんですね。これは転べない。
昔のニンジャカスタムみたいに、アッパーカウルのみ残してサイドカウルとってしまうというスタイルも、GPZ1100の場合、不自然にならずに割とかっこよく決まります。
印象がやや軽快になってこちらを好む人も多いと思います。ツキギレーサーレプリカみたいな感じですね。
私も見た目はアッパーだけの方がいいかな…と思うこともあります。
ではなぜ外さないかというと、このサイドカウル、性能いいんです。
乗っていて、サイドカウル付きの方が夏熱くなく、冬寒くなく、若干ですが雨の時の足の濡れ方も違うので、私は外してません。
それにしても。
改めて見ても自分のバイクは傷だらけだなあ…。
このところのライテク記事は中身が濃厚で毎日楽しみです。
GPZがらみでご報告を。
初日のUターンゴケの破損してた左のウインカーのゴムステーが限界になり交換しました。パーツを用品店で取り寄せて自分で交換したのですが、アッパーカウルを外してのそれなりの作業でしたが、なんとか成功してだらしなく垂れてたのが、なんとか水平になりました。
アッパーカウルは、サイド&ロアカウルを外してからでないと、外せません。サイドを外したついでに、GPZロゴをはがしました。これは買う前から、どうしてもやりたかったことです。外したサイドカウルを部屋に持ち込んで丸洗いしたあと、プラスチックのヘラで一枚30分くらいかけて丁寧にはがしました。結果はすっきりと、青々とした車体になり自分なりにはすごく満足です。
GPZの写真を最初に見たときは、カラーも単色だし、BMWのK100RS風の本格ツアラーといった落ち着いた印象でしたが、このピンク(薄紫)のロゴはそのイメージになんとも不釣合いな印象でした。もっともこれは個人的な好みの問題ですね。
今日一日はサイドカウルなしで走ってみたのですが、樹生さんのご指摘のとおり、足がとても寒かったです。冬でも高速の長時間走行で無い限り、タイツ不要なのはやはりこのサイドカウルのおかげでした。
しかし、あらためて、樹生さんは本当に良いショップにめぐり合えてますね。大破したフロントカウルを丁寧に直してくれるなんて、こういうのを心のこもったサービスというのだと思います。
長々と失礼しました!
小説でガマンします・・・
吉田秋生は、大好きな漫画家でした。カリフォルニア物語とか、彼女には少女漫画らしからぬ、凛とした感性がありました。
ウィンカー補修も御自分でなさるんですね。素晴しいです。私、修理はもうすべてお店任せで、ライダーとしては少し恥ずかしいです…。
カウル横のGPZのあの筆文字ロゴ!そうそう、私も違和感感じまくっていたんでした。なんか10数年ぶりに思い出しました。すっかり忘れていました…。
きれいに剥がしたら、上品になりそうですね。
さて、私はどうしようか、15年目突入を前にはがすのか、それとももう長年の付き合いとして残しておくのか…。
ちょっと考えたくなる情報です。
私のお世話になっているZOOMさんは、本当にいいバイク屋さんです。バイクを心から愛し、大切にしてくれます。客もとても大切にしてくれます。最近、客を甘やかしてい、結果的にいろいろ売りつけようとする店もあるように感じていますが、ZOOMさんは全く逆のタイプです。
私は本当に運がいい。恵まれていると思います。感謝しなくては。
吉田秋生は『バナナフィッシュ』や『吉祥天女』でも有名になりましたね。私も好きでした。私は短編の方が好みでした。