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【トルク(2004)】 さじ加減

2010年06月23日 | 映画
■トルク 予告編(Youtube)

ハリウッド発で日本人誰もが楽しめるおバカ映画というのは意外と少ない。一連のマイク・マイヤーズ映画に代表されるおバカコメディは、そもそも日本人の舌には合わないことが多い。最低映画として名高い『バトルフィールド・アース』は、くだらなさは突き抜けておバカだがハナシ自体がつまらない。最近であれば『アドレナリン』シリーズは私的にはお気に入りだけど、お下品すぎてついていけない人もいるかもしれない。(『バトル・・』はおバカを目指して作られたワケではないけどw)

そういう意味でこの『トルク』は、明確におバカを目指して作られながらもカッコよく、日本人誰もが楽しめる程度のサジ加減がちょうどいい映画と言える。

とにかく「ちょっと行き過ぎたバイク・アクションを魅せる」という事以外に全く興味がブレがないところがスゴイ。余計な思想やヒネリは全くなく、命知らずなアウトロー達がケンカと女とバイクする映画で、最後に悪い人達はドーンとぶっ飛ぶ。その上、安いCGもバリバリ使って電車の上でバイクが追いかけっこしたり、街中をガスタービンエンジンのモンスターバイクが超高速でぶっ飛ぶ様はまるでアニメのよう。もうこの絵が撮りたかっただけなの見え見え。

ミュージックビデオ出身の監督らしいがちゃがちゃしたスタイリッシュでスピーディーな映像も、中身のないこの映画にピッタリでバッチリ。ヒロインも少しレベルの低いアバズレやんちゃ版ケイト・ベッキンセールでB級さを醸し出しており良い。

『ワイルド・スピード』よりもこちらの方が明確にバカさを狙っており、ちゃんとそこに着地させている。観たいものを観たい通りに提示してくれて気持ちよい。冒頭の『ワイルド・スピード』をおちょくるようなシーンや、「これだから四輪は嫌いだ」みたいな二輪至上主義さがチラホラ見えるところも微笑ましい。本国での興行はコケたらしいが、バイクという題材はたぶんアメリカよりも日本の方がウケるのではないか。この映画の存在自体全く知らなかったが日本では劇場公開したのかな。有名俳優が出ていないからと言って、DVDスルーはもったいない映画だ。CMであのぶっ飛んだシーンだけガンガン流せば十分客は呼べたと思う。『サロゲート』よりは確実だw


先日『デス・レース(2008)』を観たばかりだというのに、早々にこんなものを観たりしてオレはおバカかw。とはいえ、あいだに『告白』を挟んで脳がダメージを受けているのでこういう映画で骨休めも必要だろうw


評価:★★★★☆

ところで昔からアイス・キューブがとてもいい人に見えてしょうがない。そろそろ悪い人ぶるのはやめたらどうかw


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