明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
それと苦手な文章の練習用。

【ブラックサイト】 FBIがねぇ

2009年01月31日 | 映画



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ある日FBIサイバー犯罪捜査班ジェニファーは、"killwithme.com "というサイトにたどり着く。それはアクセス数が上昇すると、人を死に至らしめる公開処刑サイト。FBIが手をこまねく中、次々と人が処刑されていく。ついには同僚も処刑され、ジェニファーも犯人に狙われることとなる…。ネット社会の暗部に踏み込む緊迫のサイコ・サスペンス。
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ダイアン・レインって、いかにも日本人男性が好みそうな女優さんですよね。昔よくCMにも出てましたし。銀座じゅわいよくちゅーるマキとかマックスファクターとか。少年だったボクも美しきおねえさまへの淡い恋心を抱いていた一人です。(お、歳がばれる)

そんな彼女を“きれいなオバサマ”として久々に拝見することができ、嬉しくもあり悲しくもあり。。。
#そういや『ジャンパー』でも見たか。


インターネットで公開処刑。すでに猫とかウサギとかで既に問題になってます。そのうち人間もっていうのは非常にリアリティがありますね。実際、中東のエライ人の処刑映像とか流れちゃってますし。しかもアクセス数が増えると死へ近づいていくというのはなかなかのアイデアで、インターネットの恐ろしさを端的に現してます。IT業界人としても相当興味を惹かれました。

話も丁寧に作られており好感が持てます。その代わり丁寧すぎてスピード感や謎解き感が不足。前述のジャストアイデアだけで、真っ直ぐすぎる話になってます。ヒネリがない。

合わせて犯人が毎回犯行現場にいるってのが、おもしろさ半減。彼はあくまでも姿を現さず、ネットの中からすべてのコントロールすべき。サイトの追跡不能(原題 untraceable)に加え、犯人の身柄も最後まで追跡不能とすれば、謎も緊迫感もある脚本となったのではと思います。

それに全編を通してFBI自体が無能すぎ。殺すの早めるだけなのに記者会見やっちゃうし、身辺警護甘すぎだし、最後はダイアンの気合勝ちみたいな (/.\) 。

それとこの手の映画に技術的なツッコミは野暮かと思いますが、あれぐらいのサイト、最高頭脳集団のFBIならなんとかせいよ。すっぱり「追跡不能です」ってか?「ロシアのドメインサーバを利用しているから管轄外で手が出せない」って…。米国内のISPに「killwithme.com」 のドメインアクセスを遮断してもらえば終わりじゃねぇか?それに申し入れればロシアのISPも協力してくれると思うし。

だってココの理屈ってこの映画の屋台骨でしょぉ? いちおISPで働く身としてはツッこんどく。とはいえ、この手の映画の中ではマトモな部類かも。


ただし処刑シーンは見所です。『SAW』を彷彿とさせますが、新たな手法を取り入れることで結構な残虐さを演出してます。たぶん普通の人は目を覆うほどですので、その筋の方にはオススメできますよ。


アイデアの秀逸さに一票。
でも2時間ドラマでもいいかも。もちろん片平なぎさと船越栄一郎で。

評価:★★★☆☆(甘め)


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