明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
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【今日も僕は殺される】 殺されたのはダレ?

2009年01月14日 | 映画



【ネタバレあり】


昨年6月になくなった特撮マン、スタン・ウィンストン。『ターミネーター』『エイリアン2』など超有名作を手がけた巨匠だ。個人的には秀作ゾンビ映画『ゾンゲリア』の特殊メイクを担当したことで神レベルの扱いw。その彼が製作として遺作となったのがこの作品である。

そんな巨匠の作品ならさぞやすばらしい出来かと思いきや、実はスットコ映画。

TSUTAYAでヨメが嬉しそうに持ってきたパッケージを見ると『SAW』系映画?パッケージ裏の解説から思うに『バタフライ・エフェクト』系のタイムリープ系不条理サスペンス?って感じ。

なんかあちこちの二番煎じみたいであやしい・・・

ところで我が家には【負けの美学】というものがある。例えば山の頂上にある食堂で食べるラーメン。あんなん絶対食ったら負けやん。でも負けと分かっているものにあえて挑戦し、こっぴどく負けその美学を味わうというもの。

この作品、全く持ってその部類。負けそうだが好みである。何より題名がよい。覚悟を決めて、というか喜び勇んで見てしまう。さあ来なさい!



主人公はアイスホッケーの花形選手。開始早々あっさり何者かに殺されるとサラリーマンとして働く自分として目が覚める。おお、不条理っぽい。何度も繰り返される無限ループの人生。タクシー運転手そしてジャンキーへ。殺されるたび別の人生に生まれ変わる。

殺しに来るのは幽霊?悪魔?。ああこれは心霊ものだったか。

あれ、なんか雲行き怪しく、、、黒服サングラスが出てきた「お前の本当の力で戦え」って超能力もの? 残虐な拷問シーン?スプラッター? 怪物みたいの出てきた?クリーチャーもの?え、主人公もアレだって?どんどんスットコ展開へ。

我らが迷作『フォーガットン』を彷彿させるような観客おいてけぼり加減。頭が???でいっぱいになっていく。

そして最期の場面、悪魔クリーチャーを前に不敵な笑いを見せる主人公。そしてふと気がつく。ああこれはダークヒーローものだったんだ、と。


さあ、どんな映画か振り返ってみよう。

『SAW』
『バタフライエフェクト』
『ダークシティ』
『マトリックス』
『オープン・ユア・アイズ』
そして
『スポーン』にたどり着く。

ええ!?

つまらない映画か?見終わったあとじわじわ来る。一周ぐるっと周って面白く感じてきた。
なかなか出会えない珍作に満足。


残念ながらボクのレビューを読んでしまったあなたは、ボクほどの衝撃は得られないかもしれない。
その点はごめんなさいと謝っておきたい。


評価:★★★☆☆

ま、気になったら一度見てみてよ。愛すべきスットコ映画だから。


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