高木陽介「奔馳不息(ほんちふそく)」

衆議院議員 高木陽介のブログ

 「右手をご覧下さい」

2007-01-04 23:07:05 | 永田町からのEメール
 「右手をご覧下さい」
 箱根・芦ノ湖の遊覧船のアナウンスが船内に響いた。景色の説明のアナウンスが続くが、小学3年生の次男は、自分の右手の平をじっと見つめながら、隣の祖母に尋ねた。
 「おばあちゃん、右手を見ているけど何もないよ。何があるの」
 一瞬の沈黙の後、家族は大爆笑となった。
 年末の家族旅行の出来事。あいにく私は仕事のため参加できなかったが、後でその話を聞いて、思わず吹き出してしまった。
 ところが、次男は「『右手をご覧下さい』って言えば、右手を見るよね。本当なら『右側をご覧下さい』だよね」と、反論する。
 なるほど次男の言う通りだ。もちろん観光案内などで「右手をご覧下さい」は慣用句だ。だが、素直な子どもにとって、そのまま自分の手を見るのは当然だろう。
 このことは、政治に関わる者として改めて考えさせられた。
 永田町の政治家や霞ヶ関の官僚が使っている言葉。自分たちだけで通じる〝業界用語〟を使ってはいないだろうか。
 新聞記者時代に原稿をチェックするデスク(これも記者用語か。次長・副部長などをデスクと呼んでいる)に言われた。「中学生が読んで分かる文章を書け」
 今年は、統一選、参院選があり、「政治決戦」の年といわれる。有権者にどれだけ公明党の実績と政策を理解してもらえるか。これから始まる通常国会でTV中継もある。一つの言葉を大切にしていきたい。