宮崎駿監督自身の手によるマンガ作品「風の谷のナウシカ」全7巻をこれまた久々に読み返しました。
単行本の最後の発売が1995年で、これが今から25年も前。そのあと1回読み直したかどうかしか
記憶になく、おそらくざっと20年ぶりの再読となるでしょう。ついこの前の出来事みたいなのに、
私の20年とか25年とかいうレベルの話は、自分でもよくわからなくなることがしばしばです。
無駄に時間をやり過ごしていることがあまりにも多い気がして… 結局、あれもこれも嫌なこと、
面倒なことはすべて後回しにして、簡単そうなことばかり優先しているからなのかもねえ。
それはともかく、このナウシカは、娯楽作品の部類としてはかなりヘビーな内容でもあり、単純明快な
冒険活劇では決してないので、私としてはそうおいそれと手に取って読み返してみようとは思わない
作品であることも確かでした。映像化された劇場版も、ずいぶん前に1,2度見た程度なので、
詳しい筋書きなども大部分忘れてしまっています。たしか原作で言うところの前半部分でのみ構成され、
いつか続編をと願ったこともあったけれど、どうやら監督自身はその気はまったくないようですしね。
今読み直すと、原作でも映画でもナウシカの恋人候補的な存在で登場するアスベルの影は、結果として
予想以上に薄いことに気がつきます。すぐにナウシカと別行動となり、結局再会するのは最終場面直前。
離れている間の登場回数も少なく、その間ナウシカは神がかり的な存在として成長、祭り上げられ、
もはや同類の恋人が入り込むすきなどなくなってしまったかのようです。最終話以降のナウシカの
その後の生き方、足取りが後日談的に簡単に触れられていて、そこでも夫を持ったり、家族をつくった
ことはまったく語られていませんしね。
ナウシカがアスベルに対しほのかな恋心を抱き始めているようなシーンが、物語の初期に実際挿入
されているし、当初監督には恋愛を絡めた展開も頭にあったのでしょうけど、長きにわたる連載期間中に
不必要として切り捨てたのかもしれません。
今現在も、こうしたコミックスが手に入るのかどうかは不明。マンガの蔵書のある図書館で
見かけたり、ユースホステルの談話室などに置いてあった記憶があるので、探せば手にすることは
可能かと思われます。ただし、見かけのページ数以上に内容が濃いので、読破にはそれなりの
時間を要します。
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