実はYさんも明日そのルートで登山を計画していて、「同行者がなく一人になりそうなので一緒にどうですか?」と誘われたが、これは予期せぬ展開だ。日本百名山、九州最高峰の宮之浦岳は一度は登ってみたい山だが、今回は沖縄帰りに突然寄ったので登山の装備はほとんどしておらず(カッパなし、靴はローカット…)全く考えてもいなかったのだ。そこへこのカレンな娘からのお誘い。大いに迷ったが、今日のこの行程のあと、続けて登山するのは私の体力では無理と判断し、Yさんには申し訳ないが後ろ髪引かれまくりつつ、結局断ってしまったのであった。
私達三人が少し先行して来た道を下りだす。往きの速さを考えれば、前を行くリタイア組をあっという間に追い抜かしてしまうかと思われたが、歩き始めてすぐTさんの足の具合が悪くなり、時々立ち止まりながらのゆっくりしたペースになる。そしてそのうち、あとから来たおばさん達にも追い越され、我々が後ろになってしまった。