活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

ぬかるみに注意

2009-04-30 02:18:08 | 活字の海(書評の書評編)
著者:生田紗代 講談社刊 2009年1月 ¥1470 評者:井上荒野(作家) 2009年4月6日 読売新聞 サブタイトル:もやもやした「何か」 ※ この書評の原文は、こちらで読めます。 違うんじゃないのか? この書評を途中まで読んだときの、ファーストインプレッションである。 評者が、本作を読んで感じたもの。 それは、サブタイトルに如実に示されている。 『もやもやした「何か」』 . . . 本文を読む
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噂の最強ボールペン

2009-04-29 10:14:47 | Webの海
文房具が、好きである。 フェチである、という程の資格は無いが、それでも大型文房具店の 中にいる時間は、僕にとっては本屋さん、図書館にいる時と同じ くらいに大好きである。 そもそも、文房具には、おちゃらけた要素が少ない。 全く無い訳ではないが、殆どの文具は、機能的であること、かつ 美しくあること、材質と価格のバランスを取ること、この三つを 如何にしてマージ(結合)させるかに、最大の腐心を為されて . . . 本文を読む
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一文無しが贋札造って捕まって

2009-04-28 04:01:18 | 活字の海(仕込み編)
著者:坂野 昭彦 幻冬舎刊 ¥ 1,470 本書、読むことはおろか、書評すら未読である。 新聞の広告で、その存在を知っただけなのだが、その強烈な標題の インパクトに、思わず取り上げてしまった。 贋札造りは、勿論犯罪である。 通貨や貨幣の流通量が、政府のコントロールを逸脱するということは、 経済の根幹を揺るがす問題であるがゆえに、贋札造りはどこの国でも 重罪として処分される。 ただ、れっ . . . 本文を読む
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生存 ~Life~

2009-04-27 23:01:30 | マンガの海(読了編)
作画:かわぐちかいじ 原作:福本伸行 講談社刊 かわぐちかいじ。 「アクター」「沈黙の艦隊」で、週刊モーニングでその橋頭堡を 確固たるものにし、現在連載中の「ジパング」でも自身の信念に のみ忠実に生きんとする男達を描いている漫画家。 福本伸行。 僕としては「カイジ」シリーズで初めて知った。独特の世界観。 いやが上にも緊張を高めまくるシチュエーション設定の上手さ。 人の弱さ、強さを描かせたら当 . . . 本文を読む
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憑神

2009-04-26 23:25:04 | 活字の海(読了編)
著者:浅田次郎 新潮文庫刊 平成19年5月初版 514円(税別) うまいなぁ、といつも嘆息する。 この人の文章は、淀みが無い。 結果、前後関係の確認とかで、読み返したりすることも、殆ど不要 である。 だから、すらすらと読めてしまう。 つまりは、無駄が無く、かつツボを押さえた、よい文章ということ であろう。 本書も、その系譜にしっかりと乗っている。 導入部からして、すぅっと幕末の時代に読 . . . 本文を読む
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こころ(下編)

2009-04-25 23:59:41 | 活字の海(読了編)
著者:夏目漱石 そうなれば結局、この物語の中で血肉を得ていた人物といえば、 先生とKだけだったのではないか、という気すらしてくる。 それでは、その二人の間にあった相克とは、果たして二人を 持って自死へと導かざるを得なかったほどのものであったのか? これもまた判断は難しい。 他人の悩みなど、結局は判った積もりでいても、何ほどにも 理解できていないことの方が多いのだから。 なるほど、先 . . . 本文を読む
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こころ(上編)

2009-04-24 23:37:35 | 活字の海(読了編)
著者:夏目漱石 僕と本書の出会いは、遠く中学の頃、国語の教科書に載っていた ところから始まる。 教科書で、どの部分が引用されていたのか、また、何年生の時の ものだったのか等、細かい部分は記憶の海に沈んでしまい、浮上の 兆しすらない。 それでも、本書はなんだかずっと頭の片隅に残っていて、いつか 全部読んでみたいと思っていた。 そう思って幾星霜(笑)、先日、とある古書店の書棚で本書を . . . 本文を読む
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アメイジング・グレイス

2009-04-23 20:56:05 | 音楽の海
さて。 アメイジンググレイス、賛美歌なのである。 何故に、今。と問う。 今なればこそ、と答う。 と、格好をつけるほどのこともない。 たまさか、先日久しぶりに耳にしたこの歌が、妙に耳から離れなかった。 ただ、それだけである。 だが、それもまた、必然なのかもしれない。 すべてのありとあらゆる事物には、偶然は存在せず、 ただ必定の運命に導かれ、出会うものならば。 「アメイジンググレイス」。 . . . 本文を読む
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孤児たちの城

2009-04-22 23:39:45 | 活字の海(書評の書評編)
著者:高山文彦 新潮社刊 価格:1680円 評者:若島 正 毎日新聞 2008年11月23日 東京朝刊 サブタイトル:ジョセフィン・ベーカーと囚われた13人 書評サブタイトル:愛憎の軌跡が問いかける生の意味 ※ この書評の原文は、こちらで読めます。 ジョセフィン・ベーカー。 1906年に生まれ、1975年に逝去。 正に、20世紀の只中を、数奇な運命の下、生きた女性。 歌手やダンサーとして . . . 本文を読む
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思い出の一冊に会いたい。

2009-04-21 23:53:06 | 活字の海(新聞記事編)
筆者:木村葉子 毎日新聞 平成21年4月19日(日) 18面より サブタイトル:「本の探偵」に依頼         読んだ年■ストーリー■表紙…手がかりもとに解明 これぞ、天職! この記事を読んで、素直にそう思った。 リファレンサー。 日本語に約すと司書だが、この記事ではもっと、ずっと素晴らしい訳語を 充てている。 それは…  「本の探偵」 大阪府立国際児童文学館にいるリファレンサーの . . . 本文を読む
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