原作:椎名篤子 作画:ささやななえ 集英社
1996年12月 初版刊行
(入手版は、1998年4月刊行の第7版)
先日の書評に書き漏れていたことがひとつ。
児童虐待を受け続けた子供について。
泣いたり、赦しを乞うたりするのは、どちらかといえば初期。
どうやっても虐待から逃れることが出来ないと認知した子供は、
次第に感情を無くしていく(”亡くしていく”という字を
当てたいくらいだ)らしい . . . 本文を読む
原作:椎名篤子 作画:ささやななえ 集英社
1996年12月 初版刊行
(入手版は、1998年4月刊行の第7版)
自分は、無知だった。
本書を読んで、改めてそう思った。
虐待の実情、という意味ではない。
実際に行われている虐待が、どれほどむごく、悲惨なものなのか。
そういったことについては、リアルに接する機会はないまでも、
そうした事件が起こった際の報道等で、一端なりと垣間見る
ことは出来る . . . 本文を読む
毎日新聞 2009年5月1日 夕刊3面ワイドより
新幸福論 生き方再発見
インタビューワー:國枝すみれ
サブタイトル:音楽は心を自由にする
昔から、『地球に優しい』という言葉が嫌いた。
あの、地球を抱きしめているロゴマークは、もっと嫌いた。
優しいのは人間にとってであって、地球に対してでは断じて無い。
人間の活動によって、地球が汚染される。
それは事実である。
更に、それが取り返しのつかな . . . 本文を読む
著者:サイモン・イングス (早川書房・2730円)
訳者:吉田利子 評者:養老孟司
サブタイトル:目的しか見えない現代人が見えてくる
※ この書評の原文は、こちらで読めます。
この書評を読んだとき、僕はドン・ミゲル・ルイスの
「四つの約束」を思い出した。
ルイスが提唱する、よりよい生を全うするための四つの
約束とは、以下のようなものである。
1.正しい言葉を使うこと
2.なにごとも . . . 本文を読む
著者:ジョージーナ・ハーディング 新潮クレストブックス・1995円
訳者:小竹由美子 評者;湯川 豊
サブタイトル:極寒の地に一人残った男の真意
※ この書評の原文は、こちらで読めます。
10代の頃。
多くの人が通ってきた道であろうが。
その年代が掛かる精神的麻疹(はしか)の様な厭世観に
取り付かれたことがあった。
パイオニアやボイジャーによる、深宇宙探査プロジェクト。
ああいったものに . . . 本文を読む
著者:ジャック・キャンベル 出版社:早川書房(SF1712)
訳者:月岡小穂(さほ)
前篇では、第二巻の縦軸である、ギアリーを巡る人間関係に
ついて述べた。
後編では、横軸となる星間戦争について述べよう。
相変わらず、艦隊戦の描写は壮観。
光速に近い速度で移動し、戦う艦隊戦において、モニターの映像は
既に過去のものでしかない。
それでもつい、マイクをとって指揮をしたくなり、通信が届 . . . 本文を読む
著者:ジャック・キャンベル 出版社:早川書房(SF1712)
訳者:月岡小穂(さほ)
とうとう出た!なのである。
昨日、偶然書店で発見するや、棚からつかみ出さんばかりの
勢いで取り出して、レジへと駆け込んだ本書。
なぜ平積みされていないんだぁぁぁ!
こんな名作なのに!?
初巻の売り上げって、それほど良くは無かったのだろうか?
まあ続刊が出るくらいのレベルには達していたのだろうが。
それと . . . 本文を読む
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彼女の言葉がきっかけとなって、これまでのプロジェクトの
集大成をまとめることとなった。
私達が目指そうとしたもの。
それは、機能美を個性としよう、とする主張だった。
実用一点張りのデザインでもなく。
単に、可愛いという主張を繰り返すのでもなく。
ユニセックスなカラーでありながら、どこかお洒落。
そして十分に機能的。
そうした私達のコンセプトを . . . 本文を読む
私達の会社は、中堅どころの文具メーカーだ。
M&Aによって膨らむ上位メーカーと、ニッチな市場を目指す
個性派メーカーの間に在って、近年売り上げが急下降していた。
その状況を打破すべく、社長の肝いりで、今回のプロジェクト
計画が立てられたのだが、市況の急速な悪化によって、実験的な
プロジェクトを複数抱える余力が無くなって来ているらしい。
ここまでは、ここ暫く社内を飛び交う噂話として、私も聞いてい . . . 本文を読む
原作:椎名篤子 作画:ささやななえ 集英社
1999年3月 初版刊行
先日の記事を書いてから、ずっと気になっていた。
なぜ、児童虐待ということが、起こり得るのだろう?
自分の子供を慈しみ、育んでいく。
DNAを継承させるために、心の奥深くに組み込まれたこの
プログラムが、一体如何なるバグにより、機能しなくなるの
だろう?
ましてや、母親である。
自らの体内から産み落とした命という点におい . . . 本文を読む