活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

(付記) 凍りついた瞳(め) 子ども虐待ドキュメンタリー

2009-05-31 00:00:19 | マンガの海(読了編)
原作:椎名篤子 作画:ささやななえ 集英社 1996年12月 初版刊行 (入手版は、1998年4月刊行の第7版) 先日の書評に書き漏れていたことがひとつ。 児童虐待を受け続けた子供について。 泣いたり、赦しを乞うたりするのは、どちらかといえば初期。 どうやっても虐待から逃れることが出来ないと認知した子供は、 次第に感情を無くしていく(”亡くしていく”という字を 当てたいくらいだ)らしい . . . 本文を読む
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凍りついた瞳(め) 子ども虐待ドキュメンタリー

2009-05-30 00:01:48 | マンガの海(読了編)
原作:椎名篤子 作画:ささやななえ 集英社 1996年12月 初版刊行 (入手版は、1998年4月刊行の第7版) 自分は、無知だった。 本書を読んで、改めてそう思った。 虐待の実情、という意味ではない。 実際に行われている虐待が、どれほどむごく、悲惨なものなのか。 そういったことについては、リアルに接する機会はないまでも、 そうした事件が起こった際の報道等で、一端なりと垣間見る ことは出来る . . . 本文を読む
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新幸福論 音楽家 坂本龍一さん 

2009-05-29 00:15:24 | 活字の海(新聞記事編)
毎日新聞 2009年5月1日 夕刊3面ワイドより 新幸福論 生き方再発見 インタビューワー:國枝すみれ サブタイトル:音楽は心を自由にする 昔から、『地球に優しい』という言葉が嫌いた。 あの、地球を抱きしめているロゴマークは、もっと嫌いた。 優しいのは人間にとってであって、地球に対してでは断じて無い。 人間の活動によって、地球が汚染される。 それは事実である。 更に、それが取り返しのつかな . . . 本文を読む
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見る -眼の誕生はわたしたちをどう変えたか

2009-05-28 00:10:08 | 活字の海(書評の書評編)
著者:サイモン・イングス (早川書房・2730円) 訳者:吉田利子 評者:養老孟司 サブタイトル:目的しか見えない現代人が見えてくる ※ この書評の原文は、こちらで読めます。 この書評を読んだとき、僕はドン・ミゲル・ルイスの 「四つの約束」を思い出した。 ルイスが提唱する、よりよい生を全うするための四つの 約束とは、以下のようなものである。  1.正しい言葉を使うこと  2.なにごとも . . . 本文を読む
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極北で

2009-05-27 00:03:46 | 活字の海(書評の書評編)
著者:ジョージーナ・ハーディング 新潮クレストブックス・1995円 訳者:小竹由美子 評者;湯川 豊 サブタイトル:極寒の地に一人残った男の真意 ※ この書評の原文は、こちらで読めます。 10代の頃。 多くの人が通ってきた道であろうが。 その年代が掛かる精神的麻疹(はしか)の様な厭世観に 取り付かれたことがあった。 パイオニアやボイジャーによる、深宇宙探査プロジェクト。 ああいったものに . . . 本文を読む
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彷徨える艦隊2 特務戦隊フュリアス(後編)

2009-05-26 00:00:28 | 活字の海(読了編)
著者:ジャック・キャンベル 出版社:早川書房(SF1712) 訳者:月岡小穂(さほ)  前篇では、第二巻の縦軸である、ギアリーを巡る人間関係に ついて述べた。 後編では、横軸となる星間戦争について述べよう。 相変わらず、艦隊戦の描写は壮観。 光速に近い速度で移動し、戦う艦隊戦において、モニターの映像は 既に過去のものでしかない。 それでもつい、マイクをとって指揮をしたくなり、通信が届 . . . 本文を読む
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彷徨える艦隊2 特務戦隊フュリアス(前篇)

2009-05-25 00:33:37 | 活字の海(読了編)
著者:ジャック・キャンベル 出版社:早川書房(SF1712) 訳者:月岡小穂(さほ)  とうとう出た!なのである。 昨日、偶然書店で発見するや、棚からつかみ出さんばかりの 勢いで取り出して、レジへと駆け込んだ本書。 なぜ平積みされていないんだぁぁぁ! こんな名作なのに!? 初巻の売り上げって、それほど良くは無かったのだろうか? まあ続刊が出るくらいのレベルには達していたのだろうが。 それと . . . 本文を読む
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ムカデ競争(恋愛小説編) (後編)

2009-05-24 01:36:53 | 創作の海
------o --- o-------- 彼女の言葉がきっかけとなって、これまでのプロジェクトの 集大成をまとめることとなった。 私達が目指そうとしたもの。 それは、機能美を個性としよう、とする主張だった。 実用一点張りのデザインでもなく。 単に、可愛いという主張を繰り返すのでもなく。 ユニセックスなカラーでありながら、どこかお洒落。 そして十分に機能的。 そうした私達のコンセプトを . . . 本文を読む
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ムカデ競争(恋愛小説編) (中編)

2009-05-23 00:36:23 | 創作の海
私達の会社は、中堅どころの文具メーカーだ。 M&Aによって膨らむ上位メーカーと、ニッチな市場を目指す 個性派メーカーの間に在って、近年売り上げが急下降していた。 その状況を打破すべく、社長の肝いりで、今回のプロジェクト 計画が立てられたのだが、市況の急速な悪化によって、実験的な プロジェクトを複数抱える余力が無くなって来ているらしい。 ここまでは、ここ暫く社内を飛び交う噂話として、私も聞いてい . . . 本文を読む
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続 凍りついた瞳(め)  被虐待児からの手紙

2009-05-22 00:55:43 | マンガの海(読了編)
原作:椎名篤子 作画:ささやななえ 集英社 1999年3月 初版刊行 先日の記事を書いてから、ずっと気になっていた。 なぜ、児童虐待ということが、起こり得るのだろう? 自分の子供を慈しみ、育んでいく。 DNAを継承させるために、心の奥深くに組み込まれたこの プログラムが、一体如何なるバグにより、機能しなくなるの だろう? ましてや、母親である。 自らの体内から産み落とした命という点におい . . . 本文を読む
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