毎日新聞 2008年10月23日(木) 夕刊 9面 文化欄より
筆者:金真須美(作家)
人生に行き詰まりなし。
こう言い切れる筆者に、まずは乾杯。
いや、皮肉でも何でもなく。
だって、そう思わなければ、人生やっていけない。
例え、どんな袋小路にいたとしても。
視点を変えることさえ出来れば、溝泥だって天国に変わる。
筆者が、この言葉を取り上げたのは、立ち寄ったこともあるドレス屋の
店頭 . . . 本文を読む
毎日新聞 2008年10月21日(火) 夕刊 6面 文化欄より
筆者:田川とも子(京都造形芸大講師)
いいなあ。
今回のコラムを読んで、素直に思った感想である。
エッツィ。
5000年前に、アルプスで失血死した一人の男。
彼が眠る、イタリアは南チロル考古学博物館。
そこで、人は彼に会うことが出来る。
彼の体はミイラ化しているが、いわゆるエジプトのミイラのような
乾燥させたものではなく、 . . . 本文を読む
なんだかだと書き続けていたこのブログも、気がつけば先日をもって
無事一周年を迎えることが出来た。
書き溜めてきた散文は、総計で271編に及ぶ。
#全部が全部、UPした訳では無いけれどね。
お蔵入りしている奴も、結構あるのだ。これが。
書きかけて挫折した奴とかね。
改めて、拙い文をお読みくださり、更にはコメントまで戴けている
ことに対して、アクセスしていただいている総ての方々へ、
心からの感 . . . 本文を読む
著者:岡田斗司夫 ちくまプリマー新書 2007年6月 初版刊行
ローマは一日にしてならず。
んなことは、誰でも知っている。
では、世界征服は?
一体、過去に世界征服を成し遂げた人、或いは組織は有るの?
有るとすれば、その目的は? 手段は?
とまあ、実にどうでもいいようなことについて、調べ上げ、まとめてくれた
のが本書。
マイミクのかずさんに、「お前も世界征服を目指しているなら、これでも . . . 本文を読む
遠距離恋愛 Art Edge
筆者 : 田川 とも子(京都造形芸大講師)
毎日新聞 2008年10月14日(火) 夕刊 8面 文化欄
臆面も無く、抜け抜けと言わせてもらう。
一目惚れ、というものをしたことがある。
初めて、彼女を見た時、僕の心には北欧神話でいう
「神の槌」が振り下ろされた。
全身に痺れが広がり、呼吸は困難となり、足元も覚束なくなった。
それでも、彼女から目を離すことが出 . . . 本文を読む
鈴木雅子著 セブンティーンコミックス。1983年刊。全2巻(絶版)。
フィメールの逸話。
(直訳すると、女性の珍しいお話)
「黒の舟歌」 能吉利人作詞
♪男と女の間には、深くて暗い河がある。
誰も越せない河なれど
えんやこら今夜も舟を出す
RAW&RAW RAW&RAW
振り返るな RAW RAW
僕は、男性である。
男性の僕から見て、女性とは永遠の謎である。
いや、女 . . . 本文を読む
柿に舌鼓を打った後、一行は清涼寺へと。
ここは、光源氏のモデルとも言われる源融(みなもととおる)の山荘跡を
そのルーツに持つ、長い歴史を持つお寺である。
その後、様々な流れを経て、清涼寺という今の名前になって以降は、
ご本尊も三国伝来の釈迦像となり、源融の影は薄くはなったが、
それでも阿弥陀堂の名前で敷地内に残っている源融所縁の建物は残って
いる。
ここに奉られている阿弥陀如来像は、源融の面 . . . 本文を読む
楽柿舎(らくししゃ)は、芭蕉の門人 向井去来の庵である。
芭蕉もここを訪ねて、滞在したこともあるという、元禄から続く由緒ある
庵である。
#ただし、現在の庵は明治の頃に再建されたものらしい。
入り口の笠と蓑は、ここに掛かっていると主(=去来)は在庵。無ければ
外出という目印として使われていたそうだ。
こうした暗黙の了解っていいよなあ、と思う。
今ならさしずめケータイで確認すれば、終わりで . . . 本文を読む
常寂光寺という変わった名前は、天台宗の教えによる極楽浄土の層に由来する。
お寺がある小倉山辺りの「幽雅閑寂」な雰囲気が、まるで浄土の上層階である
常寂光土に似ているから、というのが、その理由とされている。
また、その立地通り小倉百人一首でも有名であり、藤原忠平のかの有名な一句
「小倉山 峰のもみじ葉 こころあらば 今ひとたびの みゆき待たなむ」
も、この地を枕詞としている。
が、しかし… . . . 本文を読む
やがて一行は、野宮神社の参道へ。
有名な黒鳥居(木の皮を剥いていない、日本最古の鳥居だとか)をくぐって
境内へ。
こちらも、人波は相変わらず。
参詣するにも一苦労である。
本当は、御神殿にカメラを向けるのは不敬なのであろうが、まあ紅葉に
免じて勘弁していただくとする。
渡月橋から見た山々は、まだ青さを残していたが、こちらはすっかりと
いい色に染まってきている。
やっと順番が来て参拝 . . . 本文を読む