日々の戯れ

鈴柩の頼りない脳細胞に代わる記憶

サケの解剖(新巻鮭)

2007-12-15 | 覚え書き(メイン)

現任校はサケの登る川を

学区に抱えているので

六年生になると

地域の伝統として新巻作りを体験する

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サケの組合から一人一尾のサケをいただき

自分で包丁を握り腹を切るのだ

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サケ漁の盛んな地域とはいえ

手慣れた児童は多くない

初めて包丁を入れる子がほとんどだ

おばあちゃんを講師にして

「キャー」とか「うぇー」とか

言いながらサケの腹を切る

 

わたしが小学生だった頃は

5年生になると理科の時間に

フナなどの魚の解剖をさせられた

  
それが昭和55年施行の学習指導要領から

「魚の体のしくみ」が教科書から消え

6年生でいきなり人体のしくみを

教科書上で習うことになる
 
 

頭の中で体のしくみを理解するのと

実際に切って

「口からお尻まで管が繋がっているのを実感する」

のとでは理解の深さが段違いである

その反省もあるのか最も新しい指導要領では

発展的な学習として

「他の動物を使って学習を深めてもいいよ」

と解剖学習が息を吹き返した・・・かにみえたが

すでに学校現場から解剖のノウハウは消え失せている

当然である

理科専攻の教員以外は

(理科専攻だとミミズからネズミまで解剖の実習必修)

先生達自身が解剖経験がないのだ

今解剖を行なっている小学校は2割に満たないだろう

 

私もそれを寂しく思っていたが

本校児童はしあわせである

あんな大きな魚を(それも一人一匹)使って学習できるのだ

 

鮭は解剖学習の後、塩漬けにされて

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最終的にはこのような姿に・・・

干されて冬休み前には各家庭に持ち帰られる

正月には美味しい思いもさせてもらえて

まことにサケ様様である

コメント
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