年金から天引きの根拠

後期高齢者の健康保険料の年金からの天引きが実施された。が、しかし、そもそも年金とは何なのだろうか？高齢者は国家に貢献してきた方だから生涯その生活を国家が責任をもって支えます．．．というなら、年金から高齢者の医療費を差っ引くこともありうると思う。しかし、現在のように、夫婦で月5万円の年金で諸物価高騰のおりに生活ができるはずがないだろう。いまの「年金」なるものは、いうなれば高齢者に対する国家の高齢見舞金みたいなものなのだろう。その使い道は当然のことながら、高齢者自身が決めるものだ。極端な言い方をすれば、病気で治療したり、入院したりしなければならないのはわかっているが、老い先短いので、前から行きたかった伊香保温泉に湯治に行きたいということだって選択肢としてあるはずだ。
そう考えると、この健康保険料天引きは、その是非の前に、一体、現在の年金とは何なのか、その定義を国家が示す必要がある。さもなけれれば、健康保険料だけでなく、今後どんな費目で年金から天引きが行われるかわからないだろう。