日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

【映画】SAND LAND

2023-09-22 20:00:00 | 本・映画・展覧会

 鳥山明氏と言えば、代表作は「ドラゴンボール」シリーズなのだろう。あ、「ドラクエ」のキャラデザもだっけ?超ベテラン&ビッグネームながら、作品のシリーズは意外と少なく感じる。自分は「アラレちゃん」しか読んでないのだけど。

 そんな鳥山センセの、わずか雑誌2号に集中連載された原作のアニメ映画化が本作。存在自体を知らなかったため、予告編とかを見て「ドラゴンボールのサイドストーリーか?」と思ったことを告白しておく。

 砂漠の町に住む正義感に溢れる硬骨の保安官は、かつて名うての軍人だったが大きな過ちを犯した過去を持っていた。水不足となった集落の危機を救うため、あろうことか普段であれば反目する関係にある悪魔の王子に協力を求め、水を求める旅に出る。そこで彼らを待ち受けたのは、腐敗した王政だった…。

 ストーリーは明快で解りやすい。スリリングだが正義は勝つ的な展開も予想通り。だが予定調和でつまらないかと言えば、全くそんなことはない。個性的なキャラクター、考えさせられる言葉のやり取り、旅の友や敵部隊のユニークな乗り物たち。最初に「Dr.スランプ」を読んだ時の高揚感を思い出した。原作のキャラデザを崩さず、動画ならではの躍動感あふれる演出も見事。鳥山ワールド全開の作品で楽しかった。

 2023年9月1日 川崎・チネチッタにて

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【本】伊藤正一著 「黒部の山賊-定本 アルプスの怪-」(山と溪谷社)

2023-09-22 06:00:00 | 本・映画・展覧会

 北アルプスはJR大糸線か、飛行中の航空機から見たことしかない。あんな高いところまで歩いて登ってくなんて無理。でも山々が続く光景は好き。そんな中でも、長野(信濃)・富山(富山)・岐阜(飛騨)の県(国)境あたり、その名も三俣から黒部一帯は本当に奥地だと、地図を見ただけで理解できる。

 本書は、その一帯を我が庭のごとく動き回り、猟師を生業に山ガイドをアルバイトにした野性味溢るる男たち=山賊ども、の物語と、彼らが駆け回った一帯にまつわる奇談怪談を収録したもの。

 過去にも黒部関係の本を読んだり写真展を見たりしていたためか、登場人物の名には親近感があり、内容もすんなり入ってきた。上高地の上條嘉門次に始まる「山賊ども」の歴史は、終戦後しばらくした辺りで潰えたように見える。交通の進歩や登山道の整備、動物や自然環境保護のための法律の制定と適用が、彼らの居場所を狭めたり消したことは間違いない。

 山賊どもは消えても、奇談怪談の舞台はさほど変わらず残っているのではないか。本屋でここら一帯の登山地図と注意書きを読んでみたくなった。

 そう言えば上高地へは行ったが、できれば上高地から西穂山荘、独標往復を歩いてみたいものだ。下りは膝に負担が掛かりそうなので、つらくても上りの方が良いかなと思うのだけど。

 2023年8月31日 自宅にて読了

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする