日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】稲泉 連著 「宇宙から帰ってきた日本人-日本人宇宙飛行士全12人の証言-」(文藝春秋)

2023-09-21 20:00:00 | 本・映画・展覧会

 もう日本人宇宙飛行士と特定してニュースにするほどのこともないのではと思うほど、近年では常に誰かが宇宙に行っている気がする。そうは言っても、まだ宇宙に行った日本人は20人に満たないのか。本書を読んでそう思った。

 宇宙に行ったジャパニーズ・アストロノーツへのインタビュー記事。ミッションの内容については殆ど触れておらず、宇宙から見た地球をどう感じるかとか、帰還後に人生観が変わったのかとか、そうした感覚的な部分、もしくは哲学的な部分に集中したインタビューはとても興味深い。

 面白かったのは、宇宙飛行士にも「世代」という感覚があり、2,3のグループに分けられると彼ら自身が考えていること。「宇宙に出張へ行く」感覚と言うのは極めて贅沢で、取りようによっては不遜にも聞こえるが、きっとそれはチョイチョイと飛行機旅行をしている自分に年配の方が抱くかもしれない感覚と同じようなものなのかもしれない。

 さすがに宇宙へ行く機会はないと思うが、本当に真っ暗だと言う宇宙の闇、その中にぽっかりと浮かんで見える青い地球の姿は、どれほど優れた映像ではなく自分の目で見てみたい。

 2023年8月31日 自宅にて読了

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【本】土田宏成著 「災害の日本近代史-大凶作、風水害、噴火、関東大震災と国際関係-」(中公新書)

2023-09-21 06:00:00 | 本・映画・展覧会

 9月1日の「防災の日」を前に、災害に関する本を読んだ。災害に関する本で、防災とは無縁なので良いチョイスだったのかどうか。

 近代における日本の風水害、震災の年表的纏めは、知識のおさらい。有名な台風や震災は知っていても、大水害までは知らなかったので「ほえーこんなこともあったのか」と。

 興味深かったのは、そうした被災に対する海外からの支援申し出と、それを受け入れてきた歴史。外交音痴だった昔は申し出があってもどう対処したら良いか判らず、逆に海外の大地震などに対して見舞金、義捐金をどうするかにおいても然り。思惑あってのこととはいえ、救いの手を差し伸べるようになったのはせいぜいここ百年程度か。

 何だか異常気象が続いたり、そこそこの地震が頻発したり、予想される大地震は、本当に自分が生きているうちに来るのかもしれない。その時に国はどう動くのか、海外からの救いの手をどう受けとめるのか、どうにも心許ない気がしてならない。

 2023年8月30日 自宅にて読了

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