三百両の為替金の封印を切って梅川を身請けした忠兵衛は
梅川と二人、雪の降る中を追っ手の目を逃れて、
忠兵衛の実父・孫衛門の住むを新口村へとたどり着く。
寒さに凍える梅川。
二人は近くの小屋に身を潜めます。
二人が小屋に身を潜めていると、雪の中を忠兵衛の実父・孫衛門
がやって来る。
下駄の緒が切れ転んだ孫衛門を見て思わず梅川が走り出て助け起こす。
下駄の緒を繕う梅川。
梅川は孫衛門に迷惑がかかってはと名乗る事もできないが、
孫衛門はこの女が倅の嫁だと気づく。
小屋から見守る忠兵衛。
何とか忠兵衛を実父・孫衛門に会わせたいと苦悩する梅川。
白い雪景色に黒留袖、裾の割れ目からのぞく赤襦袢。
いや~艶やかですね。
飲兵衛もうゾクゾクしてしまいました。
梅川はついに「面無い千鳥」というお座敷遊びと同じ様に目隠を
して忠兵衛に会わせる。
父の手が息子の身体を撫で、息子が父の手を握るのでした。
罪人と知って匿ったとあれは父にも罪が及ぶ。
父との別れを惜しみつつも、雪の降り積もった竹薮の道を二人は
逃げていく。
逃げていく二人を見守る孫衛門の嘆き!
現世では幸せになれない二人が、来世で幸せになることを願う。
近松門左衛門の一貫した世界観・人生観が見事に表現されていました。
「パチパチパチ」
いゃ~これは一応ハッピーエンドなんですよね~?
見つけられてえらい目に遭うのかと思ってました。
忠兵衛さんの名残惜しそ~な顔がなんともいえませんね~
「新口村の場」は二人が逃げていくところで幕となりましたが、
この後二人は心中かと思われます。
実父に会った二人にはもうこの世に思い残す事が無い、
この世では不幸な二人が死んであの世で幸せになる。
作者・近松門左衛門の一貫したテーマですね。
梅川を演じたお嬢さんの艶やかな仕草に、飲兵衛年甲斐も無く
胸がキュンとなりました。
「ヘボ写真ですが宜しくお願い致します」
と有りますが、とんでもない素晴らしいお写真です。
主人と感心して観てました。
役者さんも玄人はだしですね。
芯に迫る演技を見せております。
近くで有れば観に行きたい!
お褒めの言葉をいただき、ヘボ飲兵衛恥ずかしいやら嬉しいやらで、
もう穴があったら入りたいです。
実は田舎歌舞伎の場合、最初から観客に受ける見せ場が用意されて
いまして、
こちらはただシャッターを押すだけで結構見てくれの良い写真が撮れ
てしまうんです。
ちなみに江戸時代より遠州、東三河、信州と田舎歌舞伎が盛んな地域
だったようで、浜松では雄踏歌舞伎と横尾歌舞伎の二つが毎年定期公演
を行っています。
出遅れてしまいました。
今日は、どんな話しになるのか、楽しみにしていました。
二人は、最後心中してしまうのですね!
何とも儚い恋物語でしょうか!
迫真の演技を捉えた、飲兵衛さんの腕は、素晴らしいです。
私も、実際の演技を、みてみたいですね~
梅川の役は「封印切りの場」では高校生のお嬢さんが演じていましたが、
「新口村の場」では社会人のお嬢さんに代わりました。
所作の一つ一つが色っぽくて、飲兵衛年甲斐もなく胸がドキっと高鳴って
しまいました。
ちなみに女房殿は田舎歌舞伎には全く興味が無い様で、
飲兵衛の歌舞伎好きを馬鹿にしています。
(涙・・・)