記念日・年中行事
○タウン情報の日
タウン情報全国ネットワークが制定。
1973(昭和48)年のこの日、日本初の地域情報誌『ながの情報』が発行された。
○人口調査記念日
1872(明治5)年のこの日、日本初の全国戸籍調査が行われた。
編製年の干支「壬申」から「壬申戸籍」と呼ばれている。当時の人口は男1679万6158人、女1631万4667人で合計3311万825人(樺太を含めた総人口は3341万9097人)だった。
国勢調査は性・年齢・職業など国の人口静態を把握(はあく)するための全数調査で、最も基本的な人口統計である。単にセンサスとも。日本では1920年以来ほぼ5年ごとに実施され、10年ごとに本調査、中間の5年目に簡易調査がなされている。
○昭和基地開設記念日
1957(昭和32)年のこの日、日本の南極観測隊が南極・オングル島への上陸に成功し、昭和基地を設営した。
当時の建物は全部で5棟。そのうち4棟が木製パネルの組立式家屋、いわゆるプレハブであった。
ちなみに第1次南極観測隊のために制作されたこのプレハブは、日本初のプレハブ建築である。
この年から翌年にかけては「国際地球観測年」で、南極大陸には日本を始め12か国による観測網が敷かれた。
○世界救らいの日
癩とは、ハンセン病の旧称で、らい菌の感染によって起こる慢性の感染症である。感染・発症すると、神経が侵され、皮膚症状が現れたり、病状が進むと身体に変形が生じてしまうこともある。癩菌の感染力は極めて弱く、感染しても発病するのは稀で、体力や抵抗力が非常に弱くなっている時に発病する。また、以前は不治の病とされていたが、現在は薬によって完治できる病気になっている。その外見上の特徴や、遺伝病だと思われていたこと等により、患者に対する偏見は強く、「らい予防法」によって療養所に強制的に隔離されていた。この法律は1996(平成8)年にようやく廃止されたが、いまなお誤解や偏見が残っている。
○キン肉マンの日
1979年に集英社の「週刊少年ジャンプ」に連載されて以来、多くのファンを獲得した日本を代表する漫画作品でありアニメ作品である「キン肉マン」(ゆでたまご原作)の記念日をと集英社が制定。
日付はキン(金曜日)と肉(29日)を組み合わせたもので、1年に数回しか巡ってこない。2014年は8月、2015年は5月、2016年は1月、4月、7月のそれぞれ29日。
※草城忌、東鶴忌[とうかくき]、銀忌[しろがねき]
俳人・日野草城[ひのそうじょう]の1956(昭和31)年の忌日。
無季俳句、連作俳向を率先し、モダンな作風で新興俳句の一翼を担った。
代表句:「高熱の鶴青空に漂へり」
○2016 千歳・支笏湖氷濤まつり(北海道千歳市・支笏湖温泉、1月29日(金)~2月21日(日) 9:00~22:00※ライトアップ 16:30~22:00)
支笏湖の澄んだ湖水をスプリンクラーで噴射して、自然の造形美あふれる巨大な氷像をつくり上げる湖畔の冬のイベント。会場には大小さまざまな氷像が立ち並び、夜は色とりどりのライトに照らされ幻想的に輝く。期間中は冬の夜空を彩る花火大会や氷濤ウエディングなど、各種ステージ行事を開催予定。
○あおもり雪灯りまつり(青森県青森市・ねぶたの家ワ・ラッセ西の広場、1/29(金)~31(日) 17:00~21:00)
市民創作の雪灯り3000個を様々なモチーフで設置。ワックスボウル等の制作体験も実施。写真コンテストによる表彰・展覧会も行う。
○かまくらまつり(宮城県川崎町・国営みちのく杜の湖畔公園、 1月29日(金)~2月14日(日) 9:30~16:00 各イベントにより開始時間は異なる※期間中の開催日:火曜を除く)
毎年恒例の人気イベント。会場には雪国ならではの冬の風物詩かまくらや、雪のすべり台が設置される他、ソリ滑りやスノーチューブなど、雪を満喫できる遊びを連日楽しめる。
また、2月6日(土)にはイベント限定のクラフト体験「冬の万華鏡」(各回先着40名、参加費400円)、2月7日(日)にはなまはげ和太鼓の演奏&記念撮影が行われる等、日替わりイベントも連日開催される(詳細は公式サイト参照)。
○新しい雪祭り やまがた雪フェスティバル(山形県寒川江[さがえ]市・最上川ふるさと総合公園、1/29(金)~31(日)※1月29日 16:30~20:00、1月30日 10:00~20:00、1月31日 10:00~16:00(イルミネーションは夕暮れ~21:00まで))
これからの季節は、県内各地で雪国ならではの雪祭りが盛りだくさん。
今年はこれらの雪祭りに先駆けて、1月末に新たな「雪祭り」を寒河江市を会場に開催する。
雪像展示や屋台村、花火にイルミネーション、雪遊びなど、子どもから大人まで見て、体験して、楽しめるイベント。
家族そろってこの新しい雪祭りを楽しんでみては。
やまがた 雪フェスティバル おもしゃい雪あそびさ あべ♪ メイン会場にはシンボル雪像が展示。
日中ステージでは、山形出身で世界で活躍中のビジュアル演歌アーティスト最上川司や、テレビドラマ「表参道高校合唱部!」の主題歌を歌った女子中高生ボーカルグループ、Little Glee Monsterなどのライブが行われる。
さらにスノーチューブのそり遊び、雪上宝探しといったイベントの実施の他、1月30日(土)・31日(日)には東北6県のご当地キャラがセンターハウスに登場。「冬のお花見」と題した啓翁桜の展示やワークショップ(一部有料)も行われる。
夜にはプロジェクションマッピング(29日・30日のみ)、イルミネーション、花火(30日のみ)も楽しめる。
○嬬恋・浅間高原ウインターフェスティバル2016(群馬県嬬恋村・群馬県嬬恋村大前プリンスランド内特設会場、1/29(金)~30(土)※1月29日 (金)16:00~20:00、1月30日 (土)10:00~20:00 ※打ち上げ花火1月30日 (土)の18:30)
今年で9回目となる冬のビッグイベント。
打上げ花火は1/30(土)18:30~。約2千個のアイスキャンドル点灯や、雪上ステージでの音楽ライヴ、信州プロレスの雪上プロレス、スノーチュービング、スノーシューツアー、スノーラフティングなど楽しいイベント盛りだくさん。浅間高原で冬の寒さも楽しんじゃおう!
○さわら雛めぐり(千葉県香取市・佐原まちぐるみ博物館 ほか、1/29(金)~3/21(月)※展示される各店によって定休日・営業時間が異なる)
江戸・明治期の古びなや和紙で製作した雛人形、御所を模した建物に人形が収まる御殿飾りなど、佐原の商家等に伝わる人形が店頭に飾られる。
また、佐原町並み交流館などの周辺施設でも雛人形が飾られ、町なか全体で情緒あふれる空間を創出し、この季節ならではの回遊を楽しめる。
○池袋CD&レコード・フェア(東京都豊島区・池袋区民センター、1/29(金)~31(日) 10:00~20:00※1月29日(金)は14時から、1月31日(日)は18時まで)
すっかり恒例となった池袋のCD・レコードフェア。日本全土からレア盤、珍盤、激安盤などマニア垂涎のコレクターズアイテムから、レコードを聴き始めたばかりのビギナーまで納得のラインナップが揃う。
当日は混雑が予想されるので手荷物の持込は不可(荷物は入口にて預かり)。
○Heartful Valentine 2016東京(東京都豊島区・サンシャイン水族館1月29日(金)~2月14日(日)、10:00~18:00 最終入場は終了1時間前まで)
生き物たちの“カワイイ”を贈る水族館ならではのバレンタインイベント。
バレンタインにちなんで、水族館にいる様々なペア生物たちを紹介する他、ダイバーの水中パフォーマンスやアシカのパフォーマンスタイムもバレンタインバージョンで実施する。
また、ショップ アクアポケットでは、水族館の人気者たちがパッケージになった、ここでしか買えないオリジナルチロルチョコ(全9種・各86円)など、バレンタイン限定商品を販売。カナロアカフェでは、バレンタインにお勧めの「ハートたこチョコまん」(390円)がメニューとして登場する。
○にいがたチューリップマルシェ2016(東京都渋谷区 表参道・新潟館ネスパス、1月29日(金)~2016年01月31日(日) 10時30分から~18時※初日は13時~※最終日は16時まで)
チューリップの切り花出荷量日本一を誇る新潟県ならではの品ぞろえ。期間中は、定番から変わり咲きまで色とりどり・さまざまな品種の県産チューリップの切り花を展示・販売する。一足早い春を感じてみよう。
○しもきた天狗まつり(東京都世田谷区・下北沢一番街商店街、1/29(金)~31(日))
第83回を迎える「しもきた天狗まつり」。2016年1月29日(金)20時から烏天狗道中前夜露払いの儀、天狗まつり前夜祭が行われ、烏天狗が夜の飲食店に出没する。
1月30日(土)14時からは天下一天狗道中が開催されるほか、山伏・福男・福女が下北沢の商店街を御利益のある福豆をまきながら練り歩く。1月31日(日)は「天狗福豆・目方でドン!」。目方ピタリなら商品券が当たる。
○JAPAN FISHING SHOW 2016(神奈川県横浜市西区 みなとみらい・パシフィコ横浜、1/29(金)~31(日) 9:00~17:00※1月29日 ビジネスタイム10:00~14:00、一般14:00~18:00月1日月30日 ビジネスタイム9:00~17:00月1日月31日 一般9:00~17:00)
国内最大級のこのイベントは、新製品をいち早くチェックできることから、釣りファンはもちろん、釣り具店やバイヤーからの注目度も高い。また、初心者や女性、子どもでも楽しめる、様々なコーナーやイベントもあり。この機会に釣りの楽しさや世界観を感じてみて。
○華Art work in progress2016(神奈川県横浜市中区・横浜山手西洋館・ベーリックホール、1/29(金)~2/5(金) 9:30~17:00)
会場は、神奈川県横浜市に現存する山手外国人住宅の中で、ベーリック・ホール(旧べリック邸)は、イギリス人貿易商B.R.ベリック氏の邸宅として、昭和5(1930)年に設計された。第二次世界大戦前まで住宅として使用された後、昭和31(1956)年に遺族により宗教法人カトリック・マリア会に寄付され、その室礼との出会いのいけばな展を開催する。
○「みんなの学校」上映会in横浜(神奈川県横浜市港南区・港南区民文化センター ひまわりの郷 14:00~21:00※上映1回目 14:30~開演(14:00開場)上映2回目 19:00~開演(18:30開場)
この映画はもともと関西テレビの番組として放送され、再編集のうえ2015年2月より全国で劇場公開。
不登校も特別支援学級もない大阪の公立小学校を追った実録映画。
イマドキの小学校の一断面をリアルに描いた本作は、教育について何かを語るより「まずは見て!」とお薦めしたくなる作品。
教育論の本なんかよりも、よっぽど子供たちや先生の「生の姿」が見られる貴重なドキュメンタリー。
○森のおうち所蔵絵本原画展(長野県安曇野市・絵本美術館&コテージ 森のおうち、1/29(金)~3/15(火) 9:30~17:00※木曜日定休、2月のみ水・木休館(ただし2月11日は祝日のため開館し2月9日は振替休館)、1、2月の開館時間9:30~16:30 ※最終入館は閉館30分前、開館時間変更日あり)
展示作品は、デリア・カンセラ/絵「シンデレラ」「不思議の国のアリス」、バーナデット・ワッツ/絵「マッチ売りの少女」「リサの小さなともだち」他、ユノセイイチ/画『貝の火」(宮沢賢治/作)、あべ弘士/画「どうぶつカレンダー」。
森のおうちが所蔵する国内外の個性溢れる絵本原画。常設ではないので、この時期にしか見ることの出来ない展示を楽しんでみては?
○第14回全国新作能面公募展 展示会(福井県池田町・池田町能面美術館、1/29(金)~2/28(日) 10:00~16:00※土日祝日は17時まで開館(期間中無休))
全国公募能面展の先駆けとして高い関心と評価を受ける「新作能面展」。
第14回となる今回は、応募された新作能面399点から入賞・入選作品、過去の公募展最優秀作品など約150点を展示。
福井県池田町には鎌倉時代から江戸中期に作成された41もの古面が伝えられており、2月には「水海の田楽能舞(国の重要無形民俗文化財)」「志津原のお面さんまつり」「稲荷の能面まつり」などの能面・能楽にかかわる神事が多く行われる。
○平成27年度飛鳥資料館冬期企画展「飛鳥の考古学2015-飛鳥の古墳調査最前線-」(奈良県明日香村・飛鳥資料館 特別展示室、1/29(金)~3/6(日) 9:00~16:30※月曜日は休館、入館は16時まで)
近年、飛鳥の古墳に関する新発見が相次いでいる。
今回の展示では、飛鳥の終末期古墳にスポットを当て、これらの最新の調査成果を含め、紹介する。
あわせて、飛鳥地域の2014年度の発掘調査成果を展示し、飛鳥のもつ幅広い魅力を伝える。
○Animation Runs! Vol.5「水江未来監督特集」(兵庫県姫路市・ブックカフェギャラリーQuiet Holiday、1/29(金) 18:00~20:45※1回目18:00~、2回目19:30~(各回約1時間の予定))
Animation Runs!(アニメーション・ランズ!)は作家、学校、制作団体を特集する短編アニメーション上映会。
第5回目は水江未来監督特集。細胞、図形、色彩がスクリーンを縦横無尽に動き回る。それはアニメーションが持つ、原始的で、代えようのない「歓喜」。水江監督が生み出す歓喜は、音楽に、他のアニメーションに、遂にはジャンルを越え有機的に結合していく。
9作品上映後、Skypeによる監督トーク予定。
○第30回(冬期)お宝着物バザー(香川県丸亀市・透綾工房、1/29(金)~2/11(木) 11:00~17:00※開催中休み無し)
主婦やOLが持ち寄った着物や帯、小物やハギレ等のバザーが開催される。
出品者数約40人、出品数1500~2000点の放出品が山積み。人気の秘密は2週間のバザー開催中にどんどん値引きされること。
最終日にはなんと半額以下に! 始めに来て掘り出し物を探す人、中頃でじっくり選ぶ人、後半の値下がりを待つ人、ど~んな人にもお買い得! 新春の着物や帯が選び放題! 綺麗で安い透綾のバザーへぜひ足を運んでみよう。
○“index”写真展(kenichi yoshitani・satoru aoki)(福岡県福岡市博多区・富士フイルムフォトサロン福岡、1/29(金)~2/3(水) 10:00~18:30※休館日:木曜日)
作者が20過ぎた頃、趣味でカメラを始めたいと思い、買ったカメラはデジタルカメラだった。
それから撮影していくにつれ、デジタルカメラにはないフイルム写真の質感・描写に惹かれ、いつの間にかフィルムで写真を撮るようになった。
町の写真屋アルバスの出会いをきっかけに、同じ年でもあり意気投合。来年30歳を迎える前に何かをしたいと思い至り、今展を開催する運びとなった。2人のそれぞれのindexをご覧あれ。
○福岡タワーバレンタインイベント2016(福岡県福岡市早良区・福岡タワー、1/29(金)~2/14(日) 9:30~22:00※2月13日(土)、14日(日)は23時まで)
福岡の定番デートスポット福岡タワーにバレンタイン期間限定で特大ハートが点灯する。昨年大好評だった学生カップル割引を今年も実施、学生証を呈示すると通常大人(高校生以上)2名1,600円が1,000円に。展望室からは福岡市街が一望でき、夜景が見える時間帯はデートにぴったり。また、展望室には恋の神様「恋木神社」の祈願絵馬が登場。取り付けられた絵馬は期間終了後、恋木神社にて成就祈願を行う。
○小川敬吉資料展-朝鮮総督府の文化財調査官が遺したもの-(佐賀県唐津市・佐賀県立名護屋城博物館、1月29日(金)~3月21日(月) 9時~17時※毎週月曜日は休館。ただし3月21日は開館。)
戦前の朝鮮半島で文化財調査に携わった小川敬吉[おがわけいきち]の資料を初めて一堂にご紹介する。小川敬吉(1882~1950年)は、朝鮮総督府の技手(技官)として古墳や古建築の調査に携わった人物で、そのときに使用した図面や写真、野帳等が現在でも残されている。期間中には、展示解説や歴史講座などのイベントもある。ぜひお越しを。
○Ship of of the Ryukyu 沖縄芸能マグネットコンテンツ公演「 いちへき(勇者)泰期」(沖縄県浦添市・国立劇場おきなわ(小劇場) 19時開演(18時30分開場))
14世紀後半の琉球で活躍し、「万国津梁の礎を築いた男」泰期。
南蛮や明国と海を渡った泰期の足跡をたどりながら、幾多の困難を乗り越え、痛快で心躍る活躍をミュージカル仕立てに展開。
現代のうちなーんちゅのDNAに刻まれた勇気と誇りを目覚めさせる!
キンカン(金柑) kumquat
【花言葉】「思い出」「感謝」
【概要】
キンカン(金柑)は、ミカン科キンカン属 (Fortunella) の常緑低木の総称である。キンカンは生薬名では「キンキツ(金橘)」と呼ばれ、特に栄養価が高くビタミンA、B1、B2、C、E、βカロチンを含み、高血圧や風邪、咳止めに効果を発揮する。
中国長江中流域原産。
キンカンは四季咲性があるが、わが国では主に7月に開花し、9~10月にも花が咲き、 かんきつ類の開花期の5月はまれである。中国南部原産。果皮に甘みがあり果肉が食べられない珍しい果物である。
この実が輝くような黄金色から、和名は「キンカン(金柑)」で、漢名の金柑を日本読みにしたものである。キンカンは柑橘としてCitrus属に属するものでなく、近縁のFortunell 属に分類される。キンカンの中でニンポウキンカン(寧波金柑)が甘味と香気に優れていることから一般的に普及している。原産は中国浙江省寧波。わが国へは1826年、難破した中国船が修理のため寄港した清水港で貰い受けた砂糖漬けのきんかんの種子を播いたものが最初といわれている。
キンカンはミカン科の常緑低木、柑橘類の中でもっとも実が小さいので別名をヒメタチバナ(姫橘)ともいう。中国から東南アジアでよく栽培されていたが近年では、カリフォルニア、ヨーロッパでも栽培されている。
わが国では西南暖地で栽培され、宮崎県、鹿児島県が主産地である。青果として出荷されるほか、地域特産品としての加工品が多くある。
英語などの「kumquat」もしくは「cumquat」は「金橘」の広東語読み「gamgwat (カムクヮト)」に由来する。
属名の「フォーチュネラ(Fortunella)」は、東洋を旅行したイギリスの学者「R.フォーチューン」の名に因む。
【特徴】
ネイハキンカン・ニンポウキンカン(寧波金柑)・メイワキンカン(明和金柑) Fortunella crassifolia
家庭果樹として利用されている種類は、ニンポウキンカン、またはネイハキンカンと呼ばれているものである。
ニンポウキンカンは、樹高が1.5m前後で小さく、花が7月から3~4回にわたって咲き、1個10~20g程度の黄色の球形~卵形の果実を多数つけ、カンキツとは少し違った特性を持っている。特に、果皮にカンキツ特有の苦みが少なく甘いことから、皮ごとまるかじりできる唯一の種類である。また、中国南部が起源でありながら、ユズに次いで耐寒性が強く、関東以西なら容易に露地栽培ができる。さらに、病害虫にも強く、土壌適応性も広いことから、古くから家庭果樹として親しまれてきた。
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・実と葉
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・花
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・実
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【主な種、品種】
‘ぷちまる’
農水省育成のタネなし品種で、ナガミキンカン×四倍体ネイハキンカンの交配から生まれた三倍体種間雑種。ときには数粒のしいな種子が入ることがある。タネがないため普通のキンカンより小ぶり。
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マルキンカン(丸金柑、Fortunella japonica)
別名マルミキンカン(丸実金柑)、ヒメタチバナ(姫橘)。
樹高は2mほどになる。枝は分岐が多く、若い枝には短い刺があることがある。葉は互生する。長さは5-7cm、長楕円形で厚みがあり周囲には浅い鋸状歯がある。葉が上側に反っていることが多い。葉柄には小さな翼があるがないものもある。
夏から秋にかけて3~4回、2~3cmほどの白い五弁の花をつける。雌しべは1本、雄しべは20本。
花の後には直径2cmほどの緑色の実をつける(初夏につけた花は実がならないことが多い)。晩秋から冬にかけて実は黄色く熟する。
果実は球形で小さく、果重6~8g。
http://www.bomenenzo.nl/media/catalog/product/cache/1/image/800x/db978388cfd007780066eaab38556cef/c/i/citrusfortunellajaponica_kumkuat__lv_12____p042.jpg
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・花
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ナガキンカン(長金柑、Fortunella margarita)
別名ナガミキンカン(長実金柑)、キンキツ(金橘)。果実は長球形で、果重10~12g。枝に刺はほとんどない。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f6/Fortunella_margarita.jpg
チョウジュキンカン(長寿金柑、Fortunella obovata)
別名フクシュウキンカン(福州金柑)、オオミキンカン(大実金柑)。観賞用で果実は大きく、果重30~40g。酸味が強く、食用には適さない。
種小名の obovata は「倒卵形の」という意味。
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http://www.agrumes-passion.com/images/upload/alias/photo_015__1024x768__464.jpg
マメキンカン(豆金柑、Fortunella hindsii)
別名キンズ(金豆)、ホンコンキンカン(香港金柑)。木は矮性で果実も小さく果重1g程度。観賞用で小品盆栽に利用されることが多い。
種小名のhindsii は英国の植物学者 Richard B. Hinds の名前に由来する。
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ナガハキンカン(長葉金柑、Fortunella polyandra)
倒卵形を呈し、20~30g。果実は豊産性。種子は緑色多胚で、3~5個有する。果皮色は黄色で薄い。5~6室。食味は良くない。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9a/Fortunella_polyandra_2.jpg
http://www.homecitrusgrowers.co.uk/citrusplaces/tintori/malayankumquat.jpg
キンカン・スウィートシュガー
極甘品種のキンカン。1果10~15gほどの長球形果は香り高く、非常に甘くておいしい。樹高80~120cmと小型で、鉢植えの観賞樹にもよい。収穫期12月中旬~翌年4月。
http://hana-kinoko.cocolog-nifty.com/blog/images/2011/07/05/img_1925.jpg
http://www.nihonkaki.com/shop/item/nihonkaki/picture/goods/436_1.gif
【詳しい育て方】
■主な作業
剪定:収穫後の3月から5月にかけて行う。普通の柑橘類と違い、春から伸長した枝に着花(果)する性質がある。また、前年枝にも着花(果)する。したがって、極端な切り詰めを行っても花は咲くが、着果はしにくい。普通のキンカンは下垂した弱い枝によく着果し、また大きい果実がなる。勢いの強い枝についた、7月上旬に咲いた最初の花は実らず落果しやすく、のちに咲いた花に着果するので小さいのである。大きく、品質のよい果実を収穫するには、枝を誘引、下垂させるなどして、早く咲いた花に着果させることがポイントである。
摘果:着果数が多い場合は摘果をする。小果や多すぎるものを間引く。
■栽培環境
日光を好むので、庭植えの植えつけ場所、鉢植えの置き場とも日当たり良好な場所を選ぶ。
■水やり
鉢土の表面が白く乾いたら、鉢底の穴から少し流れ出るくらいたっぷり与える。庭植えの場合は、土質や種類にもよるが、夏に日照りが続くようなとき以外は必要ない。
■肥料
庭植えは2月と10月に、鉢植えは2月、5月、10月に、有機質肥料か速効性化成肥料を施す。
■用土
水はけ、水もちのよいことが大切で、この条件さえ満たせば、土はあまり選あない。一般的な市販の用土を用いる場合は、赤玉土小粒7~8:腐葉土3~2の配合土を用いる。
■植えつけ・植え替え
適期は3月下旬から4月中旬。鉢植えの植え替えは、根詰まりを防ぎ、通気をよくするのが目的で、鉢の大きさ、生育具合にもよるが、キンカン類は細根が多いので、通常2年に1回は必要。
■ふやし方
つぎ木:3月下旬から5月上旬の休眠枝つぎ、8月中・下旬の芽つぎでふやす。
■病気と害虫
病気:特に問題となるものはない。
害虫:カイガラムシ類など
カイガラムシ類が発生することがあるので、見つけしだい駆除する。