オラクル株急伸、予想上回る受注残がクラウド事業の勢い示す 2024年6月12日 6:07 JST 更新日時 2024年6月12日 9:05 JST

オラクル株急伸、予想上回る受注残がクラウド事業の勢い示す
Brody Ford
2024年6月12日 6:07 JST 更新日時 2024年6月12日 9:05 JST

オープンＡＩやマイクロソフト、グーグルと提携する合意も発表
ＡＩ分野の需要受け今年度売上高は２桁の伸びを示すとＣＥＯ予想

米オラクルが11日発表した３－５月（第４四半期）決算では受注増が予想を上回り、クラウドコンピューティングの分野で市場シェア拡大を目指す同社の取り組みが引き続き勢いを増していることが示唆された。

　　これとは別に、オラクルはクラウド分野でオープンＡＩやマイクロソフト、アルファベット傘下グーグルと提携する合意も発表した。オラクル株は通常取引終了後の時間外で一時約９％上昇した。

　　発表資料によると、受注残の指標である残存履行義務は44％増の980億ドル（約15兆4000億円）。アナリストの平均予想は739億ドルだった。

　　同社はアマゾン・ドット・コムやマイクロソフト、グーグルに対抗すべく、クラウドインフラ事業の拡大に注力している。同部門は売上高全体に占める割合は小さいものの、オラクルの将来の成長分野として投資家は注目している。

　　サフラ・カッツ最高経営責任者（ＣＥＯ）は発表資料で、過去２四半期に「オラクル・クラウドで人工知能（ＡＩ）大規模言語モデル学習向けの膨大な需要に支えられ、当社として過去最大規模の販売契約に署名した」と指摘した。

　　また、「ＡＩ関連の作業量に対する旺盛な需要に後押しされ、2025年５月期には売上高が２桁の伸びを示すだろう」と表明。クラウド部門の「能力が需要に追いつき始める」ことで、この年度を通して成長が加速するとの見方を示した。

　　オラクルは同社のデータベースをグーグルのクラウドインフラで利用できるようにする新たな契約も発表した。

　　また、マイクロソフトから多額の資金提供を受けているオープンＡＩは、オラクルのクラウドインフラを「追加能力」向けに利用する。両社が別の発表文で明らかにした。

　　カッツＣＥＯは決算発表後の電話会見で、クラウドインフラ部門は今年度に50％強の成長を遂げると述べた。

　　３－５月期はクラウド部門売上高が42％増の20億ドルに達した。ブルームバーグのデータによると、アナリスト予想平均は19億7000万ドルだった。

　　同社全体の売上高は3.3％増の143億ドル、一部項目を除いた１株利益は1.63ドル。アナリスト予想平均はそれぞれ146億ドル、1.65ドルだった。　

原題：Oracle Reports Strong Bookings, Signaling Cloud Momentum (2)、Oracle Shares Jump on Cloud Revenue and New Partnerships、Oracle Reports Strong Bookings, Signaling Further Cloud Momentum（抜粋）
(２段落目以降に決算詳細などを追加して更新します)

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