7年でリターン800%超のヘッジファンド、中国テック株を押し目買い
Bloomberg News
2024年10月11日 15:30 JST
株価急伸後もバリュエーションはなお割安水準にある-華安合鑫
アリババや美団などの銘柄は「安全逃避先」になり得ると創業者
運用成績トップの中国のヘッジファンドが、香港に上場している本土のテクノロジー株を押し目買いしている。今年の力強い株価上昇後も、バリュエーションはなお割安水準にあるためだという。
香港上場のハイテク大手30銘柄で構成されるハンセンテック指数は9日までの2日間に14%下落。これを受け、運用資産約60億元(約1260億円)の深圳市華安合鑫私募証券基金管理はそうした銘柄を買い増している。
創業者でファンドマネジャーの袁巍氏は9日のインタビューで、「こうした調整局面はむしろ買いの好機だ。ファンダメンタルズと比較すれば、これらの銘柄はなお極めて割安だ」と語った。
同社の旗艦ファンド「華安合鑫穏健」は9月最終週に35%のプラスリターン。美団などインターネット銘柄の好調が寄与した。年初来リターンは9月30日時点で60%に達した。中国のヘッジファンドを調査している排排網の集計データによると、7年前の創業以来のトータルリターンは825%となった。
政府が一連の景気刺激策を発表して以来、中国のテクノロジー株は急伸。かつて空売り投資家に選好されたセクターに多額の資金を投じていた華安合鑫などロングオンリーファンドのリターンを押し上げた。ハンセンテック指数は9月半ばから50%余り上昇していたが、今週に入り上げを縮小している。
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「相場は極端な弱気水準からなお過小評価されている水準に戻りつつあるだけだ」と袁氏は指摘。一段高については、景気刺激策の効果に左右される面もあるとしながらも、インターネット企業は昨年から収益性の転換点を迎えていると述べた。
さらに、業界の状況改善による追い風が景気減速に伴う利益への圧力を打ち消し、テンセント・ホールディングス(騰訊)やアリババグループ、美団などの企業は「安全逃避先」になり得るとの見方を示した。
原題:Hedge Fund Up 800% in Seven Years Buys Dip in China Tech Stocks(抜粋)
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