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上海双龍ラグビー倶楽部

上海にてラグビーを愛する者達の活動報告です。

(Vol.398)杭州ハーレクインズvs上海毛蟹(4月3日)

2010-04-05 19:41:57 | レフリー日記
★ひなP、こっちのレポート、先に行くねぇ。


3月31日(水)、上海レフリーズ、チェアマン;Davidからの電話「今週、杭州だけど
どう?」……に、二つ返事で「OK!」。だいたいこんな感じで、その週のレフリー
担当がアサインされる。

上海レフリーズは現在、Davidを始めとして、Steve、Charlie、Chris、Alex、そして
私;Michael.が主なメンバーといったところなんだけど、Davidの週末は子供の世話で
忙しく(?)、Steve、Charlieの両名は学校の先生で、土日もいろいろ行事が有るらしい。
Chrisは毛蟹のプレイヤーでもあるし、Alexは病気がちという事で、消去法的に僕の所
にお鉢が回って来る。まぁ、数やってナンボみたいなところも有るので、お声が掛れば
余程の事でもない限り、お受けする様にしている。ただ、慢性的にレフリーは不足気味
だし、双龍のメンバーも是非、レフリーの世界にも足を踏み入れて欲しいと思う。但し
ハマる人はハマってしまうよ。

さて、そんな訳で杭州は浙江大学グラウンドで行われた上海杯、杭州ハーレクインズvs
上海毛蟹。


データは以下の通り。
*日時:2010年4月3日(土) 14時40分キックオフ
*場所:浙江大学グラウンド
*天候:曇り(気温:15℃位?)
*試合形式;
 ・15人制(40分×前後半)
 ・スクラムはノンコンテスト
 ・ローリング・サブ
*杭州ハーレクインズvs上海毛蟹
 前半:(4T3C=26)vs( 0=0T0C)
 後半:(4T2C=24)vs( 0=0T0C)
 ---------------------------------------------
 合計:(8T5C=50)vs( 0=0T0C)



前半は得点程の力の差は感じられず、ハーレクインズもしっかりしたタックルを見せて
いた。しかし、毛蟹のキャプテン(James、CTB、元クィーンズランド州代表らしい)
に再三大きなゲインを許す等、終始自陣ゴールを背負い、そして反則…という展開では
どうにもならない。


後半、点差が開いた事もあってハーレクインズはリザーブ選手を大量投入。彼らの殆ど
がしかしラグビー初心者に近いとあって、今度はルール認知度がイマイチと…。それに
付き合う形で毛蟹の方もプレーが雑になってしまい、レフリーとしては色んなところで
気を遣わねばならない試合となった。ったく「ラグビーしようよ」この一言に尽きるん
だけど。


初心者相手に大量得点が有るんだから、毛蟹ももう少し「大人ラグビー」をして欲しか
ったね。ハーレクインズが反則をする度に、ゲームを止めて説明をするんだけど、毛蟹
としては速攻を仕掛けたいと、何でゲームを止めるんだと。これは試合後に毛蟹の選手
にも話したんだけど、拮抗したゲームでは勿論、速攻の機会を摘み取る様な事はしない。
しかし今日はこれだけ点差が開いているし相手は殆どが初心者。いや、相手が初心者だ
ろうが何だろうが、常にトライを取りに行く、手を抜かない姿勢はラグビー精神として
立派だが「初心者への配慮」みたいなものも、老舗クラブとしては考えて欲しいという
様な事を。


試合中に何度となく、ハーレクインズのゲームキャプテンから「discipline‼」という
コールが聞かれた。このチーム、確実に成長している。



★道中色々;
ところでワタクシゴトになるが、僕にとっての杭州は、かなり難儀なお客さんが在って、
過去の一時期、毎日の様に通い詰めたという、ちょっと苦い思い出の残る街だ。

往路は毛蟹メンバーのバスに同乗させてもらった。この季節、上海郊外では、いわゆる
「江南之春」を満喫出来る。道路の両側には、これでもかという程に菜の花が咲き誇る
んだけど、その数というか量というか、10年前に比べるとちょっと迫力が無くなった
様に思うのは気のせい?


建設中の新幹線専用軌道………を撮りたかったのではなく、写真の主役はこの白い車。
路肩に反対向きに停まっていたけど逆走?


こちらは「鉄塔アート」。まぁ某かの必然性が有っての事なんだろうけど「何でまた
この形なの?」と問いたくなるのが少なくない。中でも以下の2つが特に。
←[A]
←[B]

もうだいぶ前になるけど、ゴルフをしていて僕が「あれ([A]の方)って、何か『友達
のワッ!』みたいな形やねぇ」と言ったのに対して「あっち([B]の方)は、パンツを
足首まで下げた状態のまま逆立ちした女の人だ」と形容した人が居た。時々この様な
天才的な発想によって言動するだに、僕はこの人に尊敬の念を抱く。その人とは……。
答えは最後に。

それにしても、清明節という事もあって、ちょっと進んでは渋滞にぶつかる……の繰り
返しで、普通なら2時間ちょいで着くところが、結局4時間半も掛ってしまった。


バスに乗って遠足気分でワイワイやって、しかし次のサービスエリアまでの時間が読め
ないとなると、決まって出くわすのがこのシーン。失礼!


毛蟹のメンバーは杭州泊まりだったので、帰りは1人で動車組(新幹線タイプ)で上海へ。

こいつが専用軌道を走る日も近い訳だが、苦言を1つ。動車組の最終で上海南駅に到着
したのが22半過ぎ。急いで地下鉄乗り場へ走るも既に終電が出た後で以降はタクシー
頼みとは情けない。杭州⇒上海南が動車組(2等/サ込)で55元。上海南駅⇒虹橋地区
がタクシーで41元。このいびつさが、昔も今も、上海公共交通の実力である。地下鉄
路線網がいくら広がろうとも、こういった乗り継ぎの不便さが解消されない限り、一流
の交通網とは言えない。

★「鉄塔アート」に天才的発想でコメントした人は? の答え。
 ご想像の通り、この人です。
 (↓)(↓)(↓)
 


以上、レポートを終わります。編集長;ひなP殿、4月3日の「公欠扱い」をお願い!


Michael.(97XX)@最近またミツバチコーヒー。


【追】実は複雑な気持ちでこのレポートを書いていた。元日本代表FL、マンキチこと
   渡邉選手の訃報に接しての事だ。線路に降りた? 何が有ったのか判らんけれど、
   ちょっと、俄かには信じ難い。ショックが大き過ぎて、コメントのしようもない。
   ご冥福を祈るばかりだ。合掌。
コメント (1)
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(Vol.397)ちょっと悶々と。

2010-03-30 19:48:38 | レフリー日記
時の移ろいは速く、いささか旧聞に属する気もするけれど、C-CUPの当日
の活動報告を。

この日(3月20日)も、朝からレフリー~レフリーまたレフリーで、奔走致し
とりました。

先ずは英国系スクールのラグビー・ミニトーナメント。試合会場は、そこそこ
古い双龍メンバーには懐かしい金橋の DULWICH INTERNATIONAL SCHOOL。


参加したのは上海と蘇州の英国系スクール、そしてクラブチームとして小蟹も
加わっていた。

試合時間は、U11がリーグ戦、順位決定戦ともに15分一本勝負。ピッチは
全面ではなく縦:約50m、横約30mのミニサイズ。

しかしこれが侮るなかれ。チビさん達はチョコマカとよく動くし、また想定外
の方向へ走ったりするので、レフリーとしても結構な運動になるんだな。

(↑)こちらは蘇州校の皆さんで、チーム名もTIGERS。蘇州とか南通とか、
  あちら方面はTIGERSを名乗るチームが多いというのは偶然?

U11の優勝は地元の上海浦東校。このトーナメントを控え、土曜日の午前中
に多くの練習試合を経験しており、僕もレフリーでお手伝いをさせて頂いた。
試合後には「ルールのお勉強会」みたいなのもやったりしていたので、少しは
お役に立てたのかなと思うと、とても嬉しくなって来る。
←U11の表彰式

U11の試合で課題としたのはプリベントコールと笛の音色に付いて。前者は
練習試合の時によく見られたのだが、子供達って根が素直なのか、プリベント
コールいちいち反応して、ポカン口でプレーを止めてしまう。そうじゃなくて、
笛が鳴るまではプレーを続けましょうという事も有るけれど「今は未だプレイ
オンだよ」というメッセージを込めてコールする事を心掛けた。後者に付いて
は言わずもがなだけど、小さなピッチでキンキンと笛を鳴らす必要もあるまい。
笛には「THUNDER」即ち雷鳴の轟きとも言わんばかりの刻印がなされて
いるが、KIDS相手には「小鳥がさえずる」様なイメージで。


一方、U15はフルピッチを使っての20分ハーフ×前後半。選手の身体付き
も、ほぼ「大人サイズ」だ。

結局、この日の午前中はU11の試合を4つ(計60分)、U15の試合を1つ
(計40分)担当、未だ試合は残っていたが、C-CUPの時間を気にしながら
途中で失敬させてもらった。


外高橋(SRFC)に移動するとピッチ上では既に緑とブルーが試合中。ええっ、
もうELKS始めちゃった?………と焦ったけど、ブルーは体育学院だった。
相変わらずの「ヨコ・ヨコ・ウシロ」な攻撃では、勝てない。

そうこうして14時から ELKS(大連)×白虎隊(蘇州)×HERMIT CRABS が
三すくみで10人制の試合を7分ハーフで(計6ハーフ)。僕はの最初3ハーフ
=21分を担当し、後半は遅れて到着の ALEX君 にお任せした。

ELKSのファイト&スピード、白虎隊の CRABS相手にも怯まない当り
の強さには痺れるものが有った。共にポテンシャルの高さを感じさせた。

そしてメインイベントはC-CUP、またの名を梅CUP。4回目を数える、
上海双龍vs北京原人の定期戦。過去3回に続き今年も担当させて頂ける名誉
を頂いた。

試合の内容は編集長:ひなPから既報の通り。

しかしだ、ファンクションの時にも吐露した事だけど、ちょっとミスが多か
った事を、自身、とても反省している。プレイヤーの皆さん、よくぞキレず
に戦い抜いてくれたと思う(SBのは……それとはまた別だと信じたい)。今、
ちょっと辛い日々を過ごしているところだ。

ただ、それもそうなんだけど(つまりミスもそうなんだけど)、それとはまた
別次元のところで、これは試合後に、複数の方々から聞いた事なんだけど、
皆さん異口同音に「何か今日はレフリー、やり辛そうだったね」という事だ
った。うーん、これはかなりズバリかなぁ。何がどうやり辛かったのか?と
訊かれても答えには窮するんだけど。レフリーというところに身を置くのは
自分にとってとても居心地が好い。だからこの日も午前~午後と、レフリー
稼業を存分に満喫したはずだ(しかし都合201分も走ると、さすがに最後
の方はふくらはぎにハリを覚えた)。そんな事も含めて、早く自分の気持ち
を整理整頓しなくては。

その前の週、つまり3月13日に 毛蟹vs体育学院 の試合を吹いた。
上海では群を抜いて高速ラグビーを展開するこの2チームを、80分間切り
回せるかを課題にして臨んだが、最初の約10分を除き、ほぼやり切れたと
いう充実感が有った。そんな風に、レフリー歴5年?6年?の現在も未だ、
1歩進んでは2歩後退、でまた1歩前進……の繰り返しかぁ~水前寺清子か、
オレは。しかし皆さん、心の隙間の部分まで、よくぞお見通しですね。



(↑)悩める日は続く。果たして呑んだくれて見る夢は???


★Special thanks for Hina-P!

Michael.
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(Vol.386)スクールラグビーと絶滅危惧種

2010-03-04 20:59:37 | レフリー日記
★今週(6日)の予定【オチ通】「586号」は2つ前(Vol.384)です!
 (↓)(↓)(↓)



最近、というか今年に入ってから、あゆの fairyland の間奏(の特にピアノ)
の旋律が耳に付いて離れません……とまぁ、サキぃ受けするネタから入るけど、
2月26日(土)、朝からスクールラグビーの試合でひと吹きして来た。

場所は The British International School 浦東校で、南匯のちょっと辺鄙な所だった。
(写真:英国国際学校)←グランドはご立派。霧の中で、高原の趣。

今回は上海に在る英国系のインターナショナルスクールどうしによる練習試合。
日本的には「小学校高学年」と「中学校」のカテゴリーで各々@20分×2本
=40分の試合を1つずつ。つまり全部で80分。

上海には英国系や米国系をはじめとしたインターナショナルスクールが幾つか
在って、ラグビー部が有る学校も少なくない。強さ的にはアメリカンスクール
頭2つ位リード。それ以外はどこも大体同じレベルである様だ。

先ずは「小学生」の方から。



「ラグビーのレフリーは父性原理に基いて…」とはよく言われる事だが、堅気
の生活をしていたら(?)この位の年恰好の息子の1人や2人、居てもおかしく
ないんだなぁ………と、ちょっとしみじみとなってしまった。



双龍キッズラグビースクールの事もちょっと意識して。

←ひと試合終えて………

←ちょっと一服。


そして「中学生」。



選手の身体付きも大きく、迫力が出て来る。



しかし細かいルールの習熟はまだまだで 敢えて流す部分も有るけれど(コーチ
からも予め「あまりブツ切りにはしないでプレー機会を増やして欲しい」とは
言われていた)、基本的な事や 間違ったままで育って欲しくないと感じた時は、
一旦ゲームを止めての臨時講習会になった。

←プレイヤー目線で、ウィズ スマイル!

土曜日の早起きは辛かったけれど、倍返しの爽快感を与えてくれた、スクール
ラグビーのBOYSだった。

今回お声を掛けて頂いたコーチのDEREKさんは47歳。北京⇒上海と渡り
歩く中国通で「お互い、永いねぇ」なんて事を………。



今週末(6日)も、午前中は英国国際学校(今度は嘉定区の南翔校舎)の練習試合
でレフリー予定。従って、外高橋での練習にはちょっと遅れての合流です。


★僕の写真ばかりでは「面白くも何ともねぇ」という人の為に、じゃあ春節中
 に撮り貯めておいたのでも載せときましょう。


 113系電車「ブルーライナー」@和歌山
  (↑)
 国鉄時代、全国画一だった塗り分けを地域限定色に塗り替えるという手法の、
 いわば「はしり」ですな。新快速で阪和線を45分で走った昔が偲ばれる。
 
 181系気動車「特急はまかぜ」@舞子附近(?)
  (↑)
 山陽電車の直通特急車内から。偶然の併走だけど、バッグが雑木林とかだっ
 たらもっとかっちょイイ流し撮りに仕上がったね(流し撮り名人:岩原さん)。

 阪急6300系@桂
  (↑)
 特急運用はこの春で終わりだけど、嵐山線で暫しの余生を送る事に。しかし
 車内は新車同様に更新されていて流石は「阪急さん」の面目躍如。

 京阪2200系(手前/緑)と8000系@樟葉
  (↑)
 こっちはナオエ♪はん受けやね。もうかれこれ40年近くになるはず。塗装
 が変わってしまったけど「京阪電車といえば」でイメージされる、ビックリ
 した様な目ン玉の面構えは健在。その奥には曲がりくねった京阪特急。2扉
 特急車群に唯一残る形式(元3000系)。

【おまけ】そんな樟葉で電車を待っていると、遠く北摂方面の山々が噴火した
     みたいになっていた。
     

     そしてこちらは京都、四条大橋から見えたシュールな光景。
     @北京ダック(?)
      (↑)
     わっかるかなぁ~? 北京料理屋さんの直ぐ下を流れる水路にアヒル
     が2羽。アヒル君達、近寄っちゃ危ないよ!


Michael.
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(Vol.374)厦門台風vs成都熊猫

2010-02-02 18:31:35 | レフリー日記
2010年の初ホィッスルを厦門にて吹いて来ましたので、レフリー日記として
レポートします。


■厦門台風vs成都熊猫;
今回担当したのは「厦門台風(XIAMEN THYPHOONS)vs(CHENGDU PANDAS)
の試合。昨年(2009年)厦門にタイフーンという名のラグビーチームが出来て
いたのは知っていたけど、実際には4年程前から、有志が集まって細々と楕円球
には親しんでいたという。後でチラッと聞いた話では カナダの7's代表経験者
も所属(?)とかいう事だったけど、確認出来ず仕舞いだった。こういう時に痛感
するのが「ここに南禄郎が居ったらなぁ~」という事だ。その厦門台風が昨年、
チーム創立早々に成都を訪れ熊猫(パンダーズ)と親善試合を行い、同時にそれを
「THE GAN BEI CUP(つまり乾杯杯)」と名付け(ま、ネーミングとしてはちょっと
ベタだし「杯」の文字も被ってるけれどそこはご愛嬌)定期戦化しようとなった。
成都熊猫はそこそこ歴史の有るチームで、今回の遠征には参加されなかったけど、
日本人のプレイヤー(ジローさん)も所属している。各地への遠征も活発で、北京
アイスブレーカーや上海7'sでもパンダの被り物の集団にお目に掛る事が有った。


前置きが長くなったが、今回はその第2戦。第1戦は成都熊猫が先輩各として、
またホームチームとして、僅差乍らも勝利を収めたという事で、今回は厦門台風
のリベンジが多いに期待された。
厦門台風行き着けのBARにはこんなポスターが貼られていた。


■試合に臨むに当って;
成都熊猫の試合はこれまでに何度か見ており、レベル的には大体分かっていた。
一方厦門台風に付いては事前情報が無く、試合前の練習内容からスカウティング
するしかない………が、第一印象は両者互角といったところ。そういや、昨年の
試合も僅差の結果だったっけ。。。

僕自身は、これまでちょっと気になっていた事で「判定時のジェスチャーをもう
少し大きく、且つしなやかに」という事と、先のAJRCの時にもご指摘頂いた、
「ブレイクダウンではポイントの近くに寄りシッカリ見極める」の2点をテーマ
にした。

■ピッチ;
試合会場となったのは、海辺に位置する厦門市街から、渡し船に乗って約10分
のコロンス島に在る「人民体育場」。コロンス島が開けた歴史は古く、島全体が
観光地となっているが、詳しい事は旅行のガイドブック等を参照されたし。で、
件の人民体育場。

芝生の状態はすこぶる良く(SFRCとは違って浅目の芝生)、簡単なスタンドも
設置されている。トラックは無くて、ゴールポストも常設(?)されており、中国
では珍しい「ラグビーに優しい運動場」と言えそうだ。ただ、ここでラグビーが
行われるのは 昨年の5月に開催された「第1回厦門10's」以来との事らしい
けど…。敷地面積的には少々窮屈な感じで、インゴールの狭さが「昔の国立」を
思わせるのが玉にキズといったところ。

こういう場合「敵陣に入ってのキックは要注意」とか、コイントスの時なんかに
忠告するんだけど(我々レベルの試合では キックしたボールが直接デッドボール
ラインを越えてしまうと…といったルールを知らないプレイヤーが意外と多い)、
懸念していた出来事はキックじゃなくて………それはまた後程。それと、雪隠の
形式がいわゆる「ニーハオ何とか」だった。お食事中の方、すみません。
スタンド下に檻が有って、中にはここの体育場の主の姿?

元気に駆け回る「ミニ・タイフーン」の小朋友們


■試合(前半);
開始早々から厦門台風の動きが全開。厦門台風はBKにタレントを揃え、SOと
両CTBは特に素晴らしかった。前半約5分にBKの突破からゴールポスト下に
先制のトライ(ゴール)。更にNo8(ドレッドヘア君)が自陣から走り出し 22m
付近で独走。誇らしげにゴールラインを突破したが、そのまま勢い余ってデッド
ボールラインを越えてしまい、トライ×1本を無駄にしてしまった辺りから流れ
は成都熊猫に。BKの厦門台風に対し、成都熊猫はFWでゴリゴリやるタイプで、
得意な攻撃スタイルとチームの愛称名が何となくマッチしているのは偶然かな?
成都熊猫は(FWのチームに共通の?)スロースタート振りだったが徐々に実力を
発揮。反撃のトライもモールを押込んだものだった(ゴール不成功)。それに対し
厦門台風の、特にFWのプレーが雑になり反則の繰り返しで27分にシンビン。
成都熊猫は執拗にモール攻撃を仕掛け追加のトライ(ゴール不成功)で逆転に成功。
厦門台風7点vs成都熊猫10点で前半を折り返した。
青:厦門台風、白:成都熊猫、(オレンジ:レフリーの存在感は?)


■試合(後半);
後半になっても成都熊猫が前半の勢いを継続。ただ自慢のモール攻撃も、精度と
しては今ひとつで、アンプレアブル⇒相手ボールのスクラムになる事が多かった。
一方の厦門台風もBKによる度々のゲインは有るものの、肝心な場所での反則が
多く、後半22分にはハイタックルによって2人目のシンビンを出してしまう。
こうなると成都熊猫のペースで、ゴール前密集から3本目のトライ(ゴール成功)、
更に1本のトライ(ゴール不成功)を追加、22対7とリードを広げる。後が無い
厦門台風は自慢のBKが果敢に攻撃を仕掛け、30分過ぎのトライ(ゴール成功)
で22対14と追い上げる。1トライ1ゴールでも追い付かない点差に厦門台風
は焦りを覚えるが、この時間帯の連続攻撃は見事だった。ところで、試合開始時
から人民体育場には大勢の観客が集まっており(地元の西洋人や、たまたま島を
訪れた中国人も多数。ラグビー初観戦の中国の人にはどう映っただろう)、僕の
耳にも大きな声援が聞こえた。そして終了の3~4分前、厦門台風が敵陣10m
から左中間方面へゲインしてパス。これは見事にフラットなパスでプレーオン!
ところが次のパスが痛恨のスローフォワード。観客の溜息、及び厦門台風(一部)
プレーヤーからの罵詈雑言。確かに微妙で「どっちに判断しても後から逡巡する
かもなぁ」という程だったが、試合前に掌に書き込んだ「信念」の2文字を見て
迷いは直ぐにふっ切った。ただその瞬間は、ちょっとだけ「主役」になってしま
った。この時間帯で、この場所で、そしてこの試合展開でのスローフォーワード
の微妙な判定って「名勝負」と言われる試合にはお約束みたいな感じだけれど、
でも以前、或る偉大なレフリーの方が「レフリーが主役になってはいけません」
という様な事を仰っていて、今回ばかりは「えっオレなん? オレって今、結構
注目されてますん?」っていうのを感じてしまった。結局 厦門台風はそれから
2度3度と攻撃権を得るも得点を上げる事が出来ずにフルタイムとなった。


■結果;
*日時:2010年1月30日(土) 14時キックオフ
*場所:人民体育場(@厦門コロンス島)
*天候:晴れ(気温:20℃位?、悪気の無い湿度)
*試合形式;
 ・15人制(40分×前後半、但し20分時点で水休憩)
 ・スクラムはノンコンテスト。
*厦門台風vs成都熊猫
 前半:(1T1C= 7)vs(10=2T0C)
 後半:(1T1C= 7)vs(12=2T1C)
 --------------------------------
 合計:(2T2C=14)vs(22=4T1C)
 ★シンビン:前半27分(厦門台風=警告後も反則の繰り返し)
       後半22分(厦門台風=危険なタックル(ハイタックル))

ファンクションでは試合の模様もスクリーンで放映された。そこで固唾を飲んで
視た「疑惑のスローフォワード」はしかし、やはり「疑惑」ではなかった。自分
の視た事実、判断にもっと自信を持とうと思う。そして「自分殿」に少し申し訳
の無い思いをした。



■厦門雑記;
個人的に厦門は15年程前のクリスマス以来だ。そこそこに甘酸っぱい思い出も
有る厦門市街はしかし、これと言って大きな変化は無くて、中国のどの中核都市
にも見られる「垢抜けない発展」を感じただけで、ちょっとガッカリした。また
コロンス島の「商業観光地化」も概ね想定の範囲内だった。そのコロンス島への
移動に、厦門市街側の港から乗り込んだのは普通のフェリーではなくて、ご覧の
様な船だった。どうも「船単位」でチャーター出来るみたい。
(↓)(↓)(↓)

これぞ呉越同舟というか………
殆どボートピープルだな、こりゃ。

この人達は、試合の前も「ノーサイド」。

翌日(31日/日) ちょっと時間が有ったので散歩していると偶然(必然ではない)
こんな場所に出くわしてしまった。厦門火車站からの引込み線で、電気機関車が
パンタグラフの上げ下げをしていた。
撮らずにはおれない(その①)

陸橋の下に降りてみると踏切が有って、丁度、遮断機が閉まり掛けているところ
だった。何が来るのか(?)と思って待っているとディーゼル機関車が単機で顔を
出したと思うと手前で停まってしまい、遮断機が開いてしまった。
撮らずにはおれない(その②)

そして機関車は何事も無かったかの様に今来た線路を戻り、無駄に待たされてた
老若男女は文句1つ垂れる訳でもなく、整然と踏切を渡り出したのだった。立ち
止まって写真を撮っていた自分だけが、交通の流れをかなり乱していたみたいだ。

夕方、空港で上海便のチェックインに並ぼうとしたところ、背後から「ラグビー
だ何だ」とわめき立てる声が聞こえて来て何事かと思ったら成都熊猫のメンバー
だった。遠征先で、ファンクションの後に一旦は「サヨナラ」をしたけど、空港
とかでまたバッタリと出くわす事はよく有る。お互い帰りの目的地が違うだけに
「また今度な」感の増幅が、涙腺を多いに刺激する。


しかし、だ。皆と別れて搭乗口付近でパソコンをいじってたら「よっレフリー!」
って寄って来られて「アンタら、どこまで着いて来るんじゃい!?」。搭乗口が
たまたまお隣同士だからというだけなんやけどね。

ダラダラと長くなるけどもう1つ「それから談」が有って、帰りの飛行機で無料
配布されていた地元紙を、隣に座ったオッサンが読んでいるのを何気無く盗み見
していると、アレま、試合の事が記事になってるじゃあないですか。上海到着時、
オッサンが読み捨てたのをくすねて来ました。
(↓)(↓)(↓)
@厦門日報(2010年1月31日、芸文/体育面)

そう言えば、それ也のカメラを抱えた人も居てましたなぁ。でも写真では完全に
「スクラムの向こう側」で辛うじて隙間から緑色のストッキング(presented by
優ちゃん)が写り込んでいるだけで……やっぱりレフリーは裏方、主役にはなれ
ないのね。


さて、今回とても素晴らしいアレンジをして頂いたPATRICKさんを初めと
する厦門台風の皆さん、本当に有難うございました。5月の厦門10'sは 興味
有りです。底抜けに面白い成都熊猫の皆さん、乾杯杯のタイトル防衛おめでとう
ございます。そして、華東裁判協会のDAVIDチェアマン、素晴らしい機会を
頂き有難うございました。末筆で恐縮ですが、謝意と敬意を表させて頂きます。

………という訳で、※山編集長、1/30は「公欠扱い」でお願いしますね。


Michael.














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(Vol.339)毛蟹練習マッチ@18日(日)

2009-10-20 20:43:10 | レフリー日記
★今週(24日)の予定【オチ通】「569号」は1つ前(Vol.338)です!
 (↓)(↓)(↓)

さて、久し振りの「レフリー日記」です。

18日(日)は、セレクションも兼ねた毛蟹の練習マッチが有り、前後半をALEX君
と分け合い、レフリーを担当した。

毛蟹の相手は「一応在上海だけど毛蟹とはあまり一緒に活動していない」連中なんだ
けど「じゃあ普段はどこで、どんなチームでやってるんだよ?」と言いたくなる程の
タレント集団だった。寄せ集めだけどコンビネーションがバッチリで、個々のフィッ
トネスもベリィグッド!だった。

試合は開始早々から両者が激しくぶつかり合い、また両チームのSHがパス、サイド
アタックともキレまくりで、めっちゃくちゃの超特急ラグビーだった。反則そのもの
が少ないところに来て、試合前に毛蟹のキャプテンから言われた「あまりブツ切りに
せんと、敢えて長い目にアドバンテージを見て欲しいねん」との要望に沿ってのレフ
リングだったので、フィットネスが試される要素も有ったが、担当の40分はあっと
いう間に過ぎ;

【前半スコア】毛蟹(1T0C=5):(0=0T0C)バーバリアンズ

………で、散髪したてで短い後ろ髪を引かれ乍らも、後半担当のALEX君と交代。

後半も長い目に継続するプレーが続けられたが、流石に足を攣らせる選手もチラホラ
出始め、スコアも少しずつ動き出し;

【後半スコア】毛蟹(3T1C=17):(7=1T1C)バーバリアンズ
【合計スコア】毛蟹(4T1C=22):(7=1T1C)バーバリアンズ

………でフルタイム(ノーサイド)。

この日は朝からIRBによるコーチング講習(レベル1)が開催され、上海体育学院の
選手も受講に来ていた。来週、済南での7人制の国内大会に出場するとの事で、毛蟹
の有志による7人制のエキストラマッチも行われた。10分×1本勝負で、両チーム
とも1Tずつ。

ところで、ここ数試合でいつも課題として気に留めているのは;

①タックルポイントへ出来るだけ早く到達する事。
 ⇒試合の入り(出来るだけ早い時間帯)でプレイヤーの動きやボールの行方といった
  ところの傾向を掴む事。

②ポジションニング、特にブレイクダウン時の最適な立ち位置へのコース取り。

………の2点。これが出来るか否かで、反則の有無の見極め難度が天地ほども異なる
訳だ。

それにしても、前週の迷惑倶楽部戦もそうだったけど「ピッチに立つ30人の全員が
高い志を持ってるなぁ」と実感出来た至福のひと時であった。

前日の練習(走り込み)で、脚にはちょっとハリも有ったけど、やっぱり試合でピッチ
を走る感覚はイチバンね!

そんな訳で、※山編集長、例によって「休日出勤」の取り扱い、お願い致します。

Michael.
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(Vol.292) 上海杯【Hermits Crabs(毛蟹) vs 南 通】

2009-06-09 13:32:42 | レフリー日記
先ず最初に、下記のサイトは何か「ラグビーをオリンピックの正式種目に」
という署名活動みたい。ご賛同の方は、是非ご署名を。但し出自が如何なる
団体なのかは私;Michael.もよく確認していませんので、皆さんの自己責任
にてお願いします。では、コチラへ⇒(http://www.olympic-rugby.org/)


さて、6日(土)は上海杯、Hermits Crabs(毛蟹) vs 南通 のレフリーを担当
した。上海杯の試合で笛を吹くのは、3月7日以来だから丁度3か月振り。
15人制の試合は上海双龍vs北京原人の定期戦(@5月16日)以来という事。

結果から先に書くと;

 前半 毛蟹( 8T 7C):( 0T 0C)南通
 後半 毛蟹( 8T 5C):( 0T 0C)南通
 ---------------------
 合計 毛蟹(16T12C):( 0T 0C)南通
  ⇒ 毛蟹【104】  :【0】南通

………という事で、自身のレフリー歴の中でも、100点ゲームというのは
初めてだなぁ。

いやまぁ、毛蟹としては取りも取ったりという感じでした。両チームの力の
差は、実は戦前から明らかだったけど、ラグビースキル、反則の認識、体力、
経験等々、見せ付けられた様でした。

そんな訳で、緊張感的にはちょっと「ユル~イ」80分間で、逆にレフリー
自身の気持ちのコントロールが結構難しかったという、そんな初夏のひと時
でしたとさ。

この試合、毛蟹には1人、女子プレイヤーが混じっていました。後半からの
出場で、ポジションは右FL。未だちょっと「くっついてるだけ」みたいな
感じだったけど、まぁファイトはお有りになる方の様。フィンランド人との
事です。

Michael.

【追】※山編集長;
   ⇒画像の頁様式と選択の仕方、変わった? 写真、どないしたら貼り
    付けれんの?

----
こんな感じ(↓)で貼り付けれると思います~ (yone)

コメント (1)
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(Vol.283) Dulwich Sevens 2009

2009-05-13 08:13:59 | レフリー日記
最初に、北京遠征で往路を Air Doronpa 利用の皆さんへ。

北京行きのフライトですが、往路は同じ便ですので、全員下記にてご集合下さい。

6:20 集合 @虹橋空港 A棟 出発階(2階)3番出口付近

チケットはまとめて小職(ドロンパ)が持っていきます。
学生を除き、当日 一人 1,460元(1,360元+TAX)のお支払いをお願い致します。
※結局、全員団体運賃でまけてもらいました。

■北京行FLT
1. MU5101 16MAY 上海北京 0800 0955
2. MU5120 17MAY 北京上海 1700 1900
  ◇1360元+TAX(約100元)

  名前  
1 OKAMOTO SHUJI MR
2 ISHIKAWA JOJI MR
3 INOUE TADASHI MR
4 UEDA KAZUKI MR
5 MATSUMOTO YUTA MR
6 IMAI WATARU MR
7 MINAMI TOMONOBU MR
8 YONEZAWA TAKAFUMI MR
9 TAMURA KAZUHIRO MR
10 MAEDA KAZUTSUGU MR

■別旅程②
1. MU5101 16MAY 上海北京 0800 0955
2. MU5128 16MAY 北京上海 2100 2305

1 NAGAMATSU YUSUKE MR

*********************************************************************


では本題。

5月9日(土)と10日(日)の2日間、Dulwich Sevens 2009 に参加して来た。



これは小・中学生の大会で、恐らく今年が第1回という事らしいです。

場所は、以前SRFCが使用していた金橋のグラウンド。下の写真の風景に
見覚えの有る人も多いと思います。



カテゴリーは、U11、U13、そしてU15の3つで、それとはまた別に、
エキシビジョンとして、シニア3チーム(体育学院ほか)によるミニリーグ戦
も組まれた(U11とシニアは初日のみ)。

上海レフリーズから、お馴染みアーロン君やチャーリーブラウン君、そして
私;Michael.の3名はピッチ全面を使うU15とシニアのゲームを主に担当。

←レフリーはチャーリー。「ゴメンクサイ」とは言わない。

初日(9日)、私;Micheal.は午後から双龍の練習に参加する為に昼過ぎまで
となったが「前後半14分×4試合(U15×3、シニア×1)」をガッツリ
と走りまくりましたわ! 実は先週(BBQの時の練習前)に膝を少し痛めて
いたんだけど、1週間で何とか快復出来た様で先ずはひと安心。今回は注意
はしつつも、敢えて動かし乍ら膝の痛みを和らげていった………というか、
「やっつけたった」という感じで、痛みと真正面から向き合ってみた。

ところで双龍関係者ではフランキー堺君も、SRFCキッズ(U11)コーチ
として会場入りしていましたよ。

2日目(10日)も朝から新快速でガンガン走りまくった。益々快調!そして
マッチオフィシャルリーダーから嬉しいお知らせ。

「じゃあ、ファイナルは Michael.で」

こういったトーナメントのファイナルで笛を吹くのは勿論初めての経験だ。
トーナメントのレベル如何に関わらず、これはとても名誉な事で、気持ちを
入れずにはおれない。このトーナメント、今回が初回という事は、例えばの
話、来年以降、第2回…第3回……第100回………第300回と続いた時、
「記念すべき第1回のファイナルレフリーはアジアのMichael.氏!」って訳
で、歴史に名前を残す言にならないか?

その決勝。勝ち上がって来たのは、初日から安定した強さを見せ付けている
ホームチーム;DULWICH(上海)と、荒削りだが、逆にそれを利点と考え2日目
はパワープレー全開で波に乗るREGOの2チーム。熱い試合が期待出来そうだ。

その1つ前。U13の決勝では、香港オージーズvs上海アメリカンスクール
(SAS=浦西校)が物凄いシーソーゲームの白熱戦で、そんなこんなの要素
も有って、会場全体にとても好い雰囲気が出来上がっていた。

そして実はもう1つ、エンジンを全開にせずにはおれない出来事が有るんだ
けど、それは後程ご報告するとして、とにかくファイナルは素晴らしい試合
になった。

前半はREGOが果敢に攻め立て、殆どの時間を敵陣でプレー。しかしDULWICH
のデフェンスもしぶとく、ターンオーバーからBKが抜け出して独走。その
ままトライかと思いきや、一瞬の油断がそうさせたか、ボールがポロッ!と
こぼれ落ち痛恨のインゴールノッコン。歓声はタメ息となり、本人はとても
悔しがり、周りの誰もが「アレレ?」ってな感じだったけど、チームメイト
のミスを、他の6人が一生懸命になだめていた。All for One の姿にジーン
と来たところで前半を0対0で終了。そういえば前半は両チーム共に反則が
ゼロだった。

後半はDULWICHが、組織的な攻撃と⑭番君(MOM@Michael.選)の鮮やかな
個人技で前進。立て続けに2つのトライを奪うと、難しい位置からのゴール
も成功し(キッカーも⑭番君)14対0と点差を広げた。ラストワンプレーの
キックオフ直後にフォーンが鳴った場面でDULWICHが反則。REGOは、もはや
勝敗には影響しない事を承知の上乍らも果敢に前を目指すが、最後はタッチ
に押し出されて万事休す。ノーサイド! 正直なところ双龍の誰かにも観て
いて欲しかった様な好ゲームだった。今後は、双龍としてエントリーしない
こういった大会の存在も、出来るだけ事前に告知して行こうと思う。

さて、そんなトーナメントに、とんでもないサプライズが………。

実は、かつてNZ代表;オールブラックス(ABs)で、更に7'sでも活躍し、
レジェンドとも言われる、あの ERIC RUSH氏 が観戦に来ていたのだ……と、
この辺で既にヨダレ状態のひなPだと思うけど、この ERIC RUSH氏 という
お方が如何に凄い人物なのかの解説は、南緑郎さんにお譲りしたいと思う。

……ととと、偉そうな事を書いているけど、正直に告白すると、こういう事
だったんです。以下、事実模写。

2日目の朝、レフリーズテントのベンチに座っていると、横に何やらゴツイ
のがドカッと腰を降ろしやがったので「何やこのオッサン、暑苦しいなぁ。
他にも空いてるとこ有んのに、そっちに座れや」とか思っていると、子供が
サインをねだりに来たり、赤ん坊を抱っこしてもらって写真を撮らせてとか
言うパパが居たりで、どうも雰囲気が尋常じゃない。それで、アーロン君に
「さっきここに座ってたオッサンって誰やねん? 有名人か?」と訊いたら、
アーロン君が顔面蒼白になり(もっとも白人サンゆえ元から蒼白なんだけど)
「ERIC RUSH だよ。元ABsで………」と言い出すでないの。

ひぇ~っ! 知らぬが仏とは言うけれど、もう1丁、ひぇ~っ!

←この人がアーロン(@くつろぎ中)

その辺の事情、そんなに詳しくないもんなぁ。僕が電車の事ではしゃいでる
時も他の皆がポカン口なのは、意外とこういう事なんかなぁ…とか思い乍ら、
取り敢えずは行動開始。先ずはツーショットで記念写真。

←@ひなPっぽく

そしてサイン。サイン…サイン……サイン………。サインをもらってひなP
に上げようと思ったんだけど、はて何に書いてもらおうか?……というのも、
この日持ち合わせていた、白系で自前の物品と言えば、汗だくのTシャツと
膝のケアの為に持ち歩いていた「のびの~び♪サロンシップ」だけ………。
若しもこれにサインしてもらってたら「元ABsの選手に膏薬にサインして
くれと言った何番目かのアジア人」として記録されていただろうけど、やっ
ぱりちょっと失礼だと思って結局サインは諦める事にしました。「最初から
判ってたら………」って思ってよくみたら、何だ、ちゃんと書いてあるじゃ
ないか! 



土曜日の時に気付いて、双龍の練習の時にお教え出来てれば良かったですね。
許せよ、ひなP!

そんな訳でファイナルのレフリーを勤めた後、ラグビー王国のレジェンド氏
からひと言「Good!」って握手を求められた時は感動したわ~っ!

以下、表彰式の様子から………;

←U13優勝;SAS(浦西校)

←U15準優勝;REGO

←U15優勝;DULWICH(上海)


今回はラグビーと平行で、ネットボール(女子)のトーナメントも行われた。
ネットボールとはどんなスポーツか? 詳しくはコチラを。


そしてこちらにも、NZからビッグネームが来ていて、上の写真(拡大)でも
読めると思うけど、ANNA ROWBERRYさん。まぁ、その方面では有名人らしい
んだ。下の写真で、後ろに立っている黒い服の女性がそれ。この人も大勢の
女の子から「サインお願い」攻めになっていた。

←香港オージーズ

もう1枚。こちらはマレーシアから遠征のチーム。暑い中、宗教上の事情に
により(?)、この様な服装。



そして全てのプログラムが終わり、近くのレストラン(テラス)で大会関係者
と「オツカレさん会」。



ピッチ上は暑かったけれど、テラスに降り注ぐ木漏れ日と、時折頬を撫でる
5月のそよ風が心地好く、KILKENNY BEER がとても旨かった。


レフリングでの反省点が全くゼロという訳ではないけれど、2日間とも快晴
に恵まれたし、得難い経験も出来たしで、充実したラグビーウィークエンド
になりましたとさ。


では、北京原人戦に向けて、気持ちを切り替えましょう!


Michael.(今回はちょっとミーハーでしたね)


★おまけ。

←JALスマイル!
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(Vol.280) 毛蟹 vs Lloyd's RFC

2009-05-07 13:11:15 | レフリー日記
5月6日(水)、上海アメリカンスクール(SAS)の美しい芝生が照明に
浮き上がり、毛蟹が上海に遠征中の Lloyd's RFC を迎え撃つ形で親善
試合が行われた。

Lloyd'sっていったいどんな組織(?)……に付いては、またSBHCに
でも訊いて頂きたい。或いはコチラを。

このクラブ、1976年から3~4年に1度の割合で大掛かりな遠征を
している様で日本にも過去に2度、訪れているらしい。今回は、シンガ
ポール~上海~香港の3都市を13日で周る行程。そこで気になるのが
インフルエンザの影響だが、ロンドンを発ったのが4月29日という事
で、どうにもこうにも踏ん切りを付け辛い情況のまま予定決行!~道中
にて危険度が上昇したけど、戻るに戻れない…という感じだったらしい。

★アップする Lloyd's RFC。ここに映っている④番の選手を初め、身長
 2m前後の選手がゴロゴロいて全体的に毛蟹よりも2回り程ゴツイ;


Lloyd's RFC は、平均年齢20代半ばというところでメンバーを揃えて
来ており、後で入手したパンフレットによると、イングランドのユース
レベルでの代表や、プレミアシップのハーレクインズに所属経験の有る
選手、更にはケンブリッジでブルーの称号を取得した選手も。35歳。
「君。ケニー岩渕ってご存知?」と、ひなP@上海の深緑郎(=南緑郎)
なら訊いてサインもらって写真も撮ってたんやろけど、それはちょっと
出来ひんかったなぁ。それにしてもやはりこのレベルになると無茶苦茶
速いラグビーをする。



ところでこの試合では「上海レフリーズ」にチェアマンとして君臨する
David Kuo 氏 が、レフリーとして約2年振りにホイッスルを持った。
正直、息上がりまくりで、傍から見ていてハラハラするところも有った
けど、そこは貫禄の違いで何とか80分、フルタイムを勤め上げた。



この David Kuo 氏。中国系のウェールズ人で、パッと見、ジャッキー
チェンの映画で、ジャッキーが欧米のどこかに赴任した際に、暫く居候
させてもらう事になる;
・ジャッキーに理解の有る遠縁の親戚のオジサン
・ジャッキーをおとしめようと考えている遠縁の親戚のオジサン
………の何れかの設定で出て来そうな風貌だ。

★David Kuo 氏 のレフリー復活を祝い門下生が駆付けた。後列左から、
 Alex、Charlie、Norman(@Montpelier=上海レフリーズのスポンサー);
David、前列左から Aaron、そして筆者;Michael.。


門下生4名が、前後半に分かれてアシスタントレフリーを担当。師匠の
無事を祈りつつ、気の抜けない(且つ苦笑い&大笑いな)80分だった。



さて、肝心の試合結果は;

 前半 毛蟹(1T0C1PG):(2T0C0PG)Lloyd's RFC
 後半 毛蟹(0T0C0PG):(3T2C0PG)Lloyd's RFC
 --------------------------
 合計 毛蟹(1T0C1PG):(5T2C0PG)Lloyd's RFC
     ⇒【8】    :【29】

★アフターマッチファンクション;



そんな訳で※山編集長。「平日」出勤しましたので、出勤簿への記録を
お願いします(「平日」ですから、◎ですよ)。それと9日(土)の午前中
も少年ラグビー(@金橋)で加班しますので、やはり「倍増し」でお願い
しますね。


以上です。

Micheal.
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(Vol.265) 練習試合【SHR vs Hermits】とサクラと…。

2009-03-30 19:02:43 | レフリー日記
28日は、双龍の練習も終わった15時過ぎからSHR(毛蟹)vsHermits
で練習が行われ、レフリーを担当した。

毛蟹は、4月にマカオ遠征(vsマカオ@イエローシーカップの初戦)を予定
しており、それのセレクションマッチという位置付けでもあったが、大半
のメンバーが香港セブンズ観戦で上海を留守にしており、メンバー的には
ちょっと寂しい布陣で、試合形式は12人制の15分×3本という事に。

 前半 SHR(1T1C):(0T0C)Hermits
 中半 SHR(2T2C):(0T0C)Hermits
 後半 SHR(0T0C):(4T1C)Hermits
 --------------------
 合計 SHR(3T3C):(4T1C)Hermits
      ⇒(21)  :(22)

………という事で、前半・中半と相手を圧倒していたSHRが、後半では
自陣ゴール前でミス、反則を繰り返し、終了間際に4トライ目(ゴール)を
奪われまさかの逆転負け………という事で「もう1丁」という事になり;

 エキストラ(10分) SHR(2T1C):(1T1C)Hermits
 ---------------------------
  合 計      SHR(2T1C):(1T1C)Hermits
             ⇒(12)  :(7)

………で、取り敢えずは落ち着いた。

双龍からは毛蟹チームにフランキーと馬之助が助っ人で出場。フランキー
はゴール前で、完全に1人余った状態で回って来たボールを、痛恨のイン
ゴール(直前)ノッコン。「嗚呼っ!」って感じだった。試合全体を通して、
ボールを持った時なんかは結構積極的にゲインラインを突破出来ていたん
だけどなぁ。

馬之助も、ブレイクダウン時のボールコントロールが上手くなっていた。
今は「無理をせずボールを活かす」方に意識を置いている様だが、徐々に
「行けるなら行ってみる」………突破してみたいという「欲望」を持って
みても好いかも知れない。お2人さんとも、お疲れさんでした。

閑話休題。

外高橋SRFCグランドの傍で、桜の木(…と思しき?)に花が咲いていた。



樹や枝そのものが未だ未だ細く、如何にも幼木という感じで弱々しいけど、
2年~3年後位にはもっと大きく育っている事だろう。

この春、海外を遠征中の高校、U20、そしてセブンズと、各カテゴリー
での日本代表が苦戦を続けている。彼等を「若い桜」に例えるならば上の
写真の木の様なものか。風雪に耐えてこそのチェリーブロッサム。目の前
だけの結果を求めるのではなくて、若い世代なら今の内に、とことんまで
もがき苦しんでおくのも悪くはない。でも、悠長な事を言ってもおれない
事情も有って………。

一方、下の写真は在上海日本国総領事館の庭に咲く桜。



花の色も咲きっぷりも日本で見慣れた、正に「桜はこうでなくては!」だ。
「領事館の面目躍如」だろう。外高橋SRFCの桜が高校やU20の代表
とするなら、こちらはさすがの貫禄で、さながらジャパンの正代表という
ところか?

その(「桜」に非ず)菊谷組の09年は、メンバーも既に発表されており、
4月15日から合宿開始(@熊谷)、テストマッチ初戦は4月25日(土)の
HSBCアジア五カ国対抗(vsカザフスタン@花園)。


Micheal.

追) 「領事館の桜」を、実は傍を通り掛かった時に写そうとしたところ、
  「桜の花だけですがな~」というアピールも虚しく、警備の人に制止
  されしまいました。桜の木が領事館の敷地内に在るので止むを得ずか。
  結局、拙宅のベランダから望遠で撮影。それでも本当は規則違反なん
  ですかね?
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(Vol.259) アイスブレーカーカップ@北京,2009[③]

2009-03-20 09:37:13 | レフリー日記
ファイナルはブラザーズと、一方のセミファイナルから敗者復活となった
毛蟹との対戦。グループB予選での大乱闘カードの再現である。担当する
レフリーも予選の試合と同じくTim君。彼もまた、中国のトップレベル
レフリーで国際大会での経験も豊富なんだけど(*)、残念乍ら予選の試合
では好いパフォーマンスが出来ず少し凹んでいた。Tim君がファイナル
を担当する事は最初からアサインされており、また僕が担当した試合では
アシスタントレフリーをやってもらったんだけど、どうやら気持ちの方は
キチンと立て直し出来ていた様で、さすがだと思った(心臓強いな~)。

(*)過日のワールドカップセブンズ@ドバイにも、アシスタントレフリー
  として参加。

結果は僅差でブラザーズが優勝(初)、毛蟹の2連覇を阻んだ。試合内容は
言うまでもなく、予選時とは打って変わってのクリーンラグビーだった。

←ノーサイド



←勝利のハカ

こうして試合数が少ない乍らも色々あった「アイスブレーカー2009」
は無事終了した。ゴタゴタと書いて来たが、もう少し書き残した事を…;

・上海(双龍)からは僕以外に、須賀提督と清時君が参加。須賀さんは試合
 には出なかったけど、練習の手伝いや試合中のボール拾いと、裏方役に
 徹していた。ラグビーに限らず、どんなスポーツでもそうだと思うけど
 ピッチに出られるメンバーだけが必要なのではない。ピッチに出られず
 とも練習中や試合中にやって欲しい事は山ほど有るはず。双龍史に美点
 として輝く「チームベリー」の精神が薄れていない事を願って止まない。
 そして清時君はちょっと怪我した? 無理せず、お大事に。

・今回も、初対面数名を含む、素晴らしいレフリーズの一員として楽しい
 時間を過ごさせて頂いた。ただ一部のレフリーの姿勢にちょっと疑問も
 感じたので「他山の石」としてその事を書き、レポートを締め括りたい。
 それはレフリーの服装の事。自分が担当する試合の両チームが分かって
 いる場合は予め確認するし、今回のアイスブレーカーや、7'sの大会等、
 こういう趣向の大会では通常、レフリーは選手と同系色の服装になるの
 を避ける為に複数のジャージィを持参する。しかし或る試合では、選手
 とレフリーが同じ黄色系統の服装で非常に見辛かった。北京(地元!)の
 レフリーだ。荷物を少なくしたかったか?⇒こっちは上海から3着持参
 して来た。黄色のしか持っていないのか?⇒何故他のレフリーのを借り
 ない?………こういうのって、不注意とかいうよりも、何か「ラグビー
 のレフリーとは?」という事に対する「志」の低さにしか感じられず、
 とても残念に思った。

最後はちょっと説教臭くなったけど、総じるととても充実した、北京での
ひと時でした。

←ファンクション
 (↑)
正面右端、紫色のポロシャツ君に注目! 靴でビールを呑んでいる?


(完)

Michael.

追) 熱烈慶祝・阪神なんば線本日開通!
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