宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

煤竹の茶筅

2017-04-01 19:48:37 | 茶道
小習16ヶ条の中の《貴人清次》の点前で、貴人には真新しい道具を使います。由緒あるものより真新しいもの、茶碗・貴人台・柄杓・茶巾・茶筅・茶杓などです。
茶巾・茶筅は貴人と清次(お供の人)で同じものは使いません。茶巾のたたみ方も違えます。
茶筅は貴人には白竹を、お供には煤竹を使うのが正式。

しかし、昨今 煤竹は大変貴重です。というのも煤竹は古民家の内装に使われ、永年の煤が付着して茶色になった竹だからです。そういう古民家はもうなかなかありません。

我が家で永年使っていた煤竹の茶筅が穂先が随分欠けて寿命となりました。
しかし上記の理由で今や煤竹の茶筅はびっくりするほど高価・・・そこでしみ竹(黒竹)でできた茶筅を買いました。この茶筅は官休庵武者小路流で使われているそうです。



2007年1月号「PEN」によると、流派によって使われる茶筅はいろいろです。



ところで現代は貴人などいません。このお点前を稽古するのは、とても大事な方にお茶を差し上げる状況を想像して特に丁寧にすることにあります。

追記:黒竹の茶筅を使ってみました。薄茶を点てましたが、なんともやわで、頼りない腰のない茶筅でした。泡を全体に点てる裏千家流にはやはり向かないかもしれません。
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2 コメント

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煤竹 (チャチャ)
2017-04-02 06:41:41
煤竹は消耗品なのに、高価で驚いてしまいます。私も今有る茶筅が駄目になったら、黒竹などで代用しようと思っています。
貴人様は今はいらっしゃらなくても、茶道の点前の中での、敬う気持ち、控える態度など、知っておくべきだと思っています。
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煤竹 (そうこう)
2017-04-03 06:50:37
そうですね。貴人清次点は、控える態度も大事ということ忘れていました。
控えねばならないことは日常で結構ありますね。
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