雨にも負けず山歩き♪

青空を見上げながらも、しっかり足もとを見つめて歩く自然観察情報!

カンジキで土倉山(どっくらやま)1384m

2011年03月31日 | 富山県の山

土倉山 ( どっくらやま ) 山頂からの 剣岳


      2011/03/13(日)  土倉山(1384m)カンジキ登山!      富山県上市町


観法寺PA(5:40)→金沢森本IC~立山IC(6:35)→伊折橋P(7:00~20)→林道出会い(7:30)→
土倉山登山口(8:10~15)→大倉山分岐(11:25)→土倉山山頂(11:40~13:30)→
伊折橋P(15:55~16:10)→湯神子温泉(16:30~17:15)→立山IC(17:25)→金沢森本IC~観法寺PA(18:20)


最高の場所へ最高の日に…


国土地理院で検索しても、もちろん yahoo 地図でも Google 地図でも、土倉山の名前はなく探せない!
何故だろう?理由は分からないが、夏道が無いのは確かで、唯一積雪期の冬のみ登れる山である。
雲一つなく、またとない程の快晴に恵まれたこともあるが、山頂では剱岳や大日岳、毛勝三山が目前に迫り
私の短い(6年目の)山人生において、剣岳の展望台としてはピカイチ 最高の場所だった。

まだ暗い中自宅を出て、集合時間が早かった事もあり、高速の流杉SAを過ぎた直後、眩しい日の出を迎えた。
先週はハゲ山、城ヶ平山で剱岳を見逃しているだけに、朝からワクワクする程の展開に期待は膨らむ!

立山ICを下りてからは、流石に道中何処からでも剱岳は見えていたが、強烈な太陽の光で白く浮かぶのみ
富山に住んでいた経験から、剱岳をより綺麗な画像として撮るには、やはり昼を過ぎてからである。
つまり山頂で昼ご飯を食べた後くらいが良いのだが、今回はその望みもバッチリ叶い、
自分が持っているカメラが、どうしてこんな時コンデジなのか (>_
伊折橋を渡らずに、早月川の左手に少し入った工事現場のような建物の前の行き止まり
4~5台の駐車スペースに車を止める。( 雪が溶けたら、もっと広い駐車場なのかも知れません )
3月も中旬と言うのに山ではまた新雪が積もったようで、期待していたトレースもなさそうだった。
先着していた富山のグループに続きカンジキを履いて歩き始め、短い杉林を乗り越えると広い林道に出た!
林道は開けており強烈な太陽が眩しくもあり暖かくもあり、途中の衣服調整では半袖になったメンバーもいたほど (^^ゞ
二股の林道を右に…谷川の水がせき止められていて、滝のように流れている水の側を渡渉する箇所があり、
そこを過ぎると間もなく左手に、急坂の登山口がある。(40分程の林道歩きだった)
だが、夏道が無いので登山口と言う案内がある訳ではなく、逆に 「立入入山禁止」 の看板が立っていた (^^ゞ

地形図を見ると山頂手前の稜線までは、ほぼ一直線の尾根であり、最初の30分程はひたすら黙々と急坂を登る。
もともと登山道ではないので、木の間を縫うようにして登る急坂は足場も掴みにくく、とても不安定だった!
ここが手入れされた夏道ならば、必ずあの縞々の虎ロープが張り巡らしてある事だろう。
最初の30分が過ぎれば、後は普通の坂がしばらく続き、やがて中盤はホッとする緩やかな広い尾根にでる。
そして周りの眺望を楽しむ余裕も出てきて、右手には細蔵山へと続く細蔵尾根が壁のように連なり、
その奥には赤谷の頭も…やがて大日岳、奥大日岳、剱岳…と、登るにつれ大きく顔を出してくる。

富山のグループには直ぐに追いつき、それぞれのグループの勇士でラッセルを交代しながら順調に進む。
一人単独で来ていた男性とも合流し、ラッセルにも加勢して頂き、一行は18名の長い行列となった!

稜線の手前、山頂直下にもまた、雪庇ギリギリのような急坂を登る個所があったが、そこを慎重に過ぎて
左手に見えていた大倉山から続く稜線に出ると、思わず 「わ~っ」 と叫びたくなる程の素晴らしい眺望が待っていた。
正面に毛勝三山や大明神岳がド~ンと構えて見えていたからであるが、そこからは進めば進む程に
剱岳がより大きく迫るように見えてくるので、どんどん先へ先へと進み、行きつくところまで足が止まらない!

そして皆が立ち止まった場所は、3000m級の山々が聳え、剱岳と会話が出来そうな場所…
自然を背景にした舞台のような場所に立ち、銀世界と青空と剱岳を、今日一緒に頑張った18人で独占!
今年は中国大陸からの黄砂も飛んで来ていないようで、真っ白のパウダースノーと澄んだ空気がとても気持ち良い。

この後、富山のグループと合同で、即席で作った丸い雪の特大テーブルを囲み、
恒例の暖かいメッタ汁と本格コーヒーを飲みながら、2時間近くの大休憩となり、魅惑の時を過ごした。

帰りの温泉を止めて、ここで更に30分過ごそうか?と言う話も出た程、後ろ髪引かれながらの下山開始!
最後の下りでは危険なのでカンジキを脱いで下りる事になったが、それでも道なき道の急下りは怖さ2倍 (^^ゞ
いい加減に買い替えなくては、と思いつつ6年目を迎えてしまった、底がすり減った登山靴が気になる!
男性が一人足を踏み外して5~6m滑ったので、一瞬どうなる事かとハラハラドキドキ…
早朝は何も無かった林道でも、今日の日差しで山側から雪崩が起き、5m程 道が塞がれていた箇所があった。

伊折橋に戻ってからも、剱岳はより鮮明に見えてきていて、いつまでも目が離せなかった。
その後、上市に来たら恒例となった大岩湯神子温泉に立ち寄って汗を流し、金沢までの帰路に着く!

トイレ休憩の為に立ち寄った、高速途中の流杉ICでは、夕日でややピンクに染まる剱岳を見る事ができ
今日は剱岳三昧の一日、家に帰ってもその後3日間ほどは、土倉山の山頂の光景が頭から離れず
絵に描きなさいと言われたらスラスラと書ける程、すっかり目に焼き付いてしまったようだ (*^_^*)v

剱岳は未だ山頂を踏んでいない…悪天で前剱から引き返した為だが、それでもどうしてこんなに魅了されるのだろう?
ベテランの N さんは、大倉山、そして土倉山より更に剣岳に近い、細蔵山にも登っていると話されていたが
私のまだ知らない剣岳の展望台は、いっぱいあるようで、またの機会が楽しみでもある


高速道路で日の出を迎える


 
      (左) 流杉SAにて             (右) 流杉SAを出た直後に、小窓辺りから…


伊折橋近くより カンジキでスタート!



カンジキを履いて、早月川を右手にここからスタート!
例会は悪天で中止となったが、2月6日に下見山行で行った 赤谷の頭 はあの辺りと、Y さんの説明を受けている。
この赤谷の頭も、剣岳の展望台として人気!…金沢HC 赤谷の頭の丁寧な山行報告はこちら


 
(左) 40分程の林道歩き…林道は広いが、左手の今にも頭上にズリ落ちてきそうな雪が気になっていた。
(右) 右手はずっと開けていて、早月川へと注ぐ、鍋増谷の谷川沿いを緩やかに登るように林道は続いていた。


 
(左) この先、影になっていて見にくいが、鍋増谷へと注ぐもう一つの源流を渡渉する。
滝のように水が流れていた渡渉箇所(右画像)、若干靴が浸かる程度だったので、問題なし!


杉林の急登を登り始める。



谷川の渡渉箇所から数分、小休憩でお腹を満たし、いよいよここから急登りのスタート!



中盤しばらくは穏やかな尾根が続き、細蔵尾根の奥に 大日岳、奥大日岳が徐々に頭を見せて来る。



ここは一番緩やかな尾根辺り、正面に標高1384mの 土倉山 が見えて来た!


尾根まで最後の登り!


 
(右画像) 上から撮ったので余り迫力はないが、尾根手前の左側(画像では右)が切り立っていて、やや危険な急坂。



後半には、谷を挟んで左手に見えていた、大倉山 と稜線



間もなく稜線 … 後ろを撮る!


稜線からは大きく展望が開ける!



稜線まで登りきって足が止まった! 目の前に大きな 毛勝三山 が … \(◎o◎)/
左から…左奥に 層ヶ岳、中央に見えるのは 大明神岳、毛勝山(2414m) 釜谷山(2415m) 猫又山(2378m)



左手方向には 大倉山 と、トレースのない純白、大倉山への稜線




右手方向には 土倉山 への稜線…こちらもトレースなし!



山頂まであと一歩! この先に何があるのか?ここまでの疲れは吹っ飛び、誰もが足早になる!
あっちにもこっちにも、付いていたのは兎の足跡のみ! 何故だか一瞬、自然を乱しているような気になった (>_<)


 
「うお~」…先頭が立ち止まった! えっ何が見えているの??



何処に落ち着こうか迷う程、山頂は広くて真っ白のパウダーをサクサク…雪景色が眩しい。



飽きない美しさだった 山頂の大展望!


――― ☆ クリックで大きなな画像 ☆ ――――――――――――――――――――――――――――――――


大明神山~鍬崎山までの大パノラマ

    
      剣岳・剱御前      大窓 ・池の平山     小窓 ・三ノ窓         剣岳山頂         立山 ・中山 ・クズハ山

    
  奥大日岳 ・大日岳 ・早乙女岳     大熊 ・鍬崎・赤谷の頭       毛勝三山        層ヶ岳方面


剱御前山の奥には別山の頭が見えており、剣岳の前には細蔵山(人がいたら肉眼でも見える程の近さ)
これだけ鮮明に見えると、登った覚えのある中山や、大熊山、コット谷はあそこか?などと
山座同定するのも楽しかった  遠く薄っすらだったが、白山の姿も見えていた。 

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雪のテーブルでのんびり寛ぐ… 


  

暖かい陽射しの元、N さんのお知り合い富山グループと合同で、魅惑のランチタイム!


下りは飛ぶように下山!



下りは何故か女性チームが先頭になる! この滝のような水の後ろを通って、びしょ濡れになった男性がいた (^^ゞ
上流からの源流、この流れが早月川に注ぎ、やがては大きな流れとなって富山湾へと繋がっているのだ!


わわわっ 林道の前方が雪崩れている!



やっぱりかぁ…なるべくしてこうなったと言う感じ! 早朝に山側からの崩れそうな雪が気になっていたから。
広い林道と言っても、春先にはこんな危険が潜んでいる! 巻き込まれなくて幸いだ!


伊折橋に戻って来た



堤防越しに見えていた大日岳と奥大日岳 … 河原の木々が茶色いのは新芽の芽吹きのようだ!
山にはまだこんなに雪が残っていても、確実に春は近づいているんだと実感できた。




コメント (6)
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