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旅行記、世相独言

日曜日はプラド美術館 -マドリード2-(異文化体験9 カディスの赤い星の旅6)

2010年11月16日 22時23分06秒 | 異文化体験_西欧
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日曜日はプラド美術館 -マドリード 2- 1987.6.5~7

  スペインが誇る「プラド美術館」  
  
 Museo del Prado(プラド美術館)は、ゴヤの「裸、着衣のマヤ」、グレコの「受胎告知」、ベラスケスの「ブレダの降伏」、その他ラファエロ、ルーベンス等の作品3000点を所蔵する大美術館。日曜の午前中を作品解説書を見ながら絵画鑑賞で過ごす。ゴヤの絵を見ていると突如疾風の如く日本人観光団が来て大きな声の説明とザワツキを残して去って行く。

      
(左)英語版解説書(日本語版より印刷が綺麗)  (右)ゴヤ作「着衣、裸のマヤ」

    
(左)入館チケット(400ペセタ)             (右)美術館出口のゴヤ像


 Puerta del Sol(太陽の門)というかつては城塞のあった中心地は、スペインの道路が一度はここを通るように造られ、「一人歩きはソルから」と土地の人たちが言う繁華街。その南西にPlaza Mayor(マヨール広場)がフェリペ三世の馬上像を中心に広場を形成している。

  
(左)マドリードの中心地Puerta del Sol(太陽の門)   (右)Plaza Mayor(マヨール広場)

 ヨーロッパの人々は、日本のように所有権に固執せず社会インフラを借用して生活を楽しもうとする風潮が出来上がっている。従って、古くからの街並が壊されることなく、しかも大きなブロックを形成して保存されており、その中にはこのような大きな広場が市民の憩いの場として儲けられている。
 折しも夕刻にコンサートでもあるのか、広場に大きなステージが設置され現代風フラメンコギターのリハーサルに出会した。その憂いのある、かつ軽快なリズムと音にしばし聞き惚れる。

  
(左)マヨール広場のフェリペⅢ世騎馬像   (右)広場に設置された舞台でのリハーサル

 マドリードでは黒い車体に赤い線の入ったタクシーが多い。国旗は水平に赤、黄、赤の3色が配列されており、赤は情熱、血、愛を、黄は黄金(エスパニア時代の名残)を意味しているそうな。とすると、タクシーの配色は?そう、闘牛のイメージなのである。黒い牛の首筋に飾り棒が突き立てられた時、牛の体に鮮血が流れる様を表しているという残酷なイメージ。しかし、そんなタクシーも明るいイメージを出すためか、白い車体に赤の車線が入った新しい塗装の車に切り変わりつつある。

  
(左)赤、黄、赤3色配列のスペイン国旗      (右)明るいイメージの新塗装のタクシー

 王宮からスペイン広場に戻ってくると、一人の日本人が近付いて来た。こちらに来て20年、観光、物販業を営んでいるというおじさん。先程日本の若い女性数名をプラザホテルのプールにお連れしたところだと言う。残念!もう少し時間があればプールで一緒できたかも?

  
(左)王宮前オリエンテ広場フェリペⅣ世像      (右)スペイン広場、プラザホテルを背景に。

 スペイン広場のドン・キホーテ騎馬像

 スペインの休日もいよいよお別れの時、サンチョ・パンサを従えたドン・キホーテの騎馬像に別れを告げて、又来るぞ、さらばスペイン!