新型コロナウィルス禍の今、政府などの対応が目に付きます。政府の対応は本当に民主的な手法で行われているのでしょうか。
国家権力を「立法権」、「行政権」、「司法権」の3つに分け、国家の暴走を抑制し、民主主義を実現するものです←-----「三権分立」について小学生の時にそう教わったけど、本当にそうかな。 理想ではないのかな。 何が良くないのかな。
○日本国憲法第41条(立法権・国会の地位)
国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。
○日本国憲法第65条66条(行政権)
行政権は、内閣に属する。内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣で
これを組織する。
内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。
内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。
○日本国憲法第76条(司法権)
すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
従って、よく耳にする「三権の長」とは三権分立の原則に基づき設置されている司法機関、行政機関、立法機関のそれぞれの長。即ちそれぞれの国家権力組織における代表者・責任者と言うことができるのではないでしょうか?
・司法機関は司法権を司る機関であり、その長は最高裁判所長官です。
・行政機関は行政権を司る機関(=各省庁)であり、その長は通常は内閣を組成する各大
臣ですが、最終的には内閣総理大臣です。
・立法機関は立法権を司る期間であり、国会の中に衆議院・参議院の2院存在します。その
ため、立法機関の長は衆参両議院の議長2名が該当します。
私たち国民が意思を反映できるのは衆参議員総選挙時の投票のみです。
今や政党政治です。昔ながらの立候補者一人一人の人柄で選んではいけないと思います。
図では、選挙とは別に最高裁判官の調査や世論調査が行われるように思えますが、そうではありません。総選挙の時に裁判長に関する弾劾投票が行われます。
投票の結果、現在は自民党が最多の議席を得て第一党となっています。
現在自党の代表を総裁として選出する自民党は、総裁を内閣総理大臣とし、これら三権の内、行政権と立法権の2つを手にしているのではないかと思います。
つまり、国会の議席多数者は自民党であり、内閣は自民党によって組閣されているのです。
また、いくら中立だと言っても理想論であって、裁判官も国家公務員・人の子です。その身柄は人事権を握る省に握られています。省のトップは大臣です。大臣は自民党の内閣を構成する人です。
つまり、三権の全てが自民党によって牛耳られていると言っても過言ではないでしょう。
現状は、本当に民主主義でしょうか? 民主主義を装った多数決の暴力がまかり通っていないでしょうか?
また、施行日については民法などで規定されていますが、主な趣旨は「法律の施行については、一般的に国民への周知という観点から一定の期間を置くことが望ましい」と考えられています。
この趣旨を基に、私が小学生の頃、施行日に拘わりなく「法令を制定した」という政府筋の話があれば、即日規制されるものだと考えるようにしたいものだとの話がありました。
総理大臣をはじめとする内閣の各大臣および内閣構成員とおおよその国民は皆そう考えているものだと思ったけども、多くの人がそのように考えていないということが、自動車運行ルールや、今回の新型コロナウィルス対策において判明しました。 『施行日からそうすればいいと・・・』
つまり、国民皆が法令の趣旨に背いていることになります。
【関係先】
〇 e-Gov 日本国憲法(昭和二十一年憲法)
〇 e-Gov 民法施行法 抄(明治三十一年法律第十一号)