鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

喜入旧麓(2)香梅ヶ渕

2021-06-29 | 水辺の風景

鹿児島市の喜入旧麓の通りから、香梅ヶ渕(こべがふち)へ行きます。

 

この先を進むと左にあります。

 

香梅ヶ渕へ着きました。川は八幡川で、正面の木の向こうが渕です。

 

先客が渕を眺めていました。

 

紺碧の渕。ここには悲しい物語があります。

昔、領主が家来たちとここで花見の宴を開きました。給仕役だった侍女の香梅は、領主の前を退こうとしたとき、帯が触れ合って異様な音がしました。

 

美しく領主の寵愛を受けていた香梅のことを、快く思っていなかった他の侍女たちは、それが「おなら」であるとささやきました。

それが領主の耳にも入り、顔色が変わりました。香梅はそれが衣擦れの音とわかっていましたが、言い訳もせず、身の置き所がないほど苦しみました。

 

その時、家来の一人が香梅を助けようと「この清流に盃を投ぜよ。川下に流れれば、音は衣擦れであり、潔白が証明されるだろう」と叫びました。

これを聞いた香梅は、盃を投げましたが、上流へ流れていきました。香梅は絶望し、渕に身を投げて亡くなりました。

 

渕の下流です。

 

渕の上流に滝があります。

 

近景。

 

下流を望む。渕はこの先です。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは~ (momomama)
2021-06-29 19:01:13
こんな神秘的で美しい渕に 哀しい物語があるんですね。
命を懸けるようなことじゃないのに でも 時代ですからね・・
戦後生まれの私でも 初めてボーイフレンドとデートした時
宇佐八幡まで行ったのに お腹すいてないと やせ我慢したし・・
その彼は 新品の革靴で靴擦れして 裸足になったんですよ。

それにしても上流に流れるなんてね~ 不運でしたね。
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甘い思い出 (chiro)
2021-06-29 21:23:54
momomamaさん

こんばんは~
伝説でしょうが、昔はそんなこともあったでしょうね。
事実に基づいた話かもしれません。
渕ですから、渦巻いて上流に流れたんでしょうね。
彼とのデート、甘い思い出ですね。
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哀れな悲しい話 (とん子)
2021-06-29 21:28:41
なのにmomomamaさんのコメントよんでプットなりました。
出た訳ではないですよ・・

誰にも大なり小なりあるのね・・

伝説ですか実話ですか?

悲しいくらい水の色が深いですね~〰お悔やみを申し上げます。
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悲しく (chiro)
2021-06-29 21:37:14
とん子さん

こんばんは~
伝説か事実かわかりません。
でも、絶対君主の昔は、あってもおかしくないかもしれないですね。
今では、命を懸けるほどのことではないですがね。
渕の色が悲しく見えました。
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おはようございます~ (蓮の花)
2021-06-30 10:45:48
神秘的な美しい渕に悲しい物語があったのですね。
この種のお話しは良く聞きますよ。
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時代が (chiro)
2021-06-30 18:37:44
蓮の花さん

こんにちは~
こういう話は、よくありますね。
事実かわかりませんが、昔は似たようなことがあったかもしれないですね。
今とは時代が違いますからね。
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