鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

キイレツチトリモチ

2009-11-24 | 植物
前から会いたかった植物に会えました。
キイレツチトリモチです。
場所は、鹿児島市喜入の喜入小学校の北にシラス台地があり、総合運動公園になっています。
台地上の南の端にあります。


発見の地の看板と、左はトベラの木。


トベラの実。


トベラの木の下にあるキイレツチトリモチ(喜入土鳥糯)の群落。
森の小人のよう・・・

トベラやシャリンバイの根元に寄生する植物です。
このため、葉緑素はありません。
明治43年、喜入小学校の教員だった山口静吾氏がこの地で発見したため、喜入の名が付いています。


親子で・・・
ツクシに似ています。
大きさは、大きなもので10cmくらいです。


ペアで・・・
きのこに似ていますが、きのこの仲間ではありません。
分類学的には、
 被子植物門 双子葉植物綱 ビャクダン目 ツチトリモチ科 ツチトリモチ属 キイレツチトリモチ(種)
です。
トリモチ(鳥糯)とは、ツチトリモチのねばねばした物質を棒の先につけ、鳥を捕ることからですが、キイレツチトリモチからはトリモチは採れないようです。


10月から11月頃、植物体(花茎)を地上に出します。
ツクシの胞子のようなものは、花穂といって花の集合体です。
雌雄同株です。

これは、鹿児島市指定天然記念物ですが、鹿児島市吉野町のものは、国の天然記念物に指定されています。
絶滅の危機のあるレッドデータブックに掲載されています。


発見の地の看板。
よく、絶滅せずに残っていたものです。
発見の地のキイレツチトリモチですから、貴重なものといえるでしょう。
コメント (6)
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