忙しくて落ち着かない日々が続いています。
そんなときにはお茶席が一番、と午前中お茶に行きました。
その帰り、お茶仲間と映画「利休にたずねよ」を観てきました。
原作「利休にたずねよ」(山本兼一・PHP文庫 )
映画素晴らしかったです。
セリフも少なく、流れるような所作も、またどの画面を切り取っても美しく、もう筋を追うより、一画面一画面に見惚れているうちに、利休は切腹してしまって~~。
どんな状態に置かれても「平常心」「平常心」のお茶の心は、ラスト近く、利休が切腹した後始末をする妻宋恩(中谷美紀)の、一糸も乱れぬ所作に現れています。
美しい中谷さま~。
「わたしが額(ぬか)づくのは美しいものだけでございます」と言って死んでいった利休。
利休の「利」とは「スルドイ刃物」のことですが、その「鋭さを休める」という名前とは裏腹に、どんどんスルドクなっていく利休。
その結果、秀吉をはじめ周囲との確執が強くなり、切腹を申しつけられる~。
海老蔵、適役だと思います。
もちろん妻の中谷美紀さんも役にぴったり。
そして、若い時に利休が愛して、一生忘れえぬ女性となった高麗の女性はクララという韓国女優。
ことばが通じないがゆえに想いは深まるものでございますね。
最近の女性はしゃべり過ぎるかも~~、いえ、私とて例外ではございません。
彼女もぴったり。
「竹の節という醜いものを美に変えてしまう」という利休の美の革命。
これってシャネルと似ていますね。
それまでは美から遠かったものを美に転換してしまう。
「わたくしが美しいと思うものだけが美なのでございます」
こんなこと言ってみたいと思うけど、考えてみれば、それって当たり前ですよね。
多くの人が認めるかどうかはまた別にして~~。
というわけで、久しぶりの「利休」ならぬ「お茶コーディ」でございます。
鴇色附下に鹿の模様の有栖川の帯
鹿をクリスマスにちなんで。
ピンク絞りの帯揚げ。
衣食住から所作、朝から晩まで気を抜けなくて利休家、大変だなと思いましたが、私は私なりの美を~~。
関連記事
励みになります。
下のどれか一つ応援ポチ嬉しいです。
映画観にいらしたのですね。
私も観たい~~と思っている1本です。
紫苑さんの記事を読んで「ほうなるほど、なるほど」と
感じておりました。
来年には「お茶」の世界にちょっとだけでも
足を踏み入れてみたいと妄想しているわたしです。
最近は茶道の稽古といえば女性の方が多い様なのでつい忘れていましたが
もともとは男性の男手前だったんですよね。
私には紫苑さんのお姿が美しいと思います。
鋭さを休める、で利休・・・
勉強になります。
紫苑さん、ピンクって珍しいですね。
派手ではなく上品に見えるのは、きっと
紫苑さんがうまく着こなしてるからですね。
はい、たまには。
お茶は男の世界、政治的な世界だったんですよ。それが戦後は女性の作法の一つになってしまいましたね。
写真は、やはり美肌モードなので(汗)
お茶をやる人にはその所作を観るだけでも、見惚れてしまいますよ。ぜひ観てください。いろいろ参考になります。