南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

飛行機の中で『鈍感力』を読む

2007-02-28 02:15:04 | Weblog
シンガポールに戻ってきました。

成田空港のTSUTAYAで、店先に平積みしてあった渡辺淳一
の『鈍感力』を買いました。常々、自分には鈍感なところ
が多く、日頃それをコンプレックスと感じていた私にとって、
鈍感であることをむしろ好ましい資質として論じている
この本は、新鮮な驚きでした。

精神的にも、医学的にも、あるいは恋愛額的にも、鈍感力
は必要不可欠な資質であるというのです。なんだか、
すごく勇気づけられる気がして。鈍感であることは素晴ら
しいことなのだと思うに至ったのであります。

渡辺淳一さんですから、男女関係や、夫婦関係における
鈍感力の重要性もかなり出ているのですが、仕事、それも
海外での仕事に関して論じている部分がありますので、
ちょっとご紹介しましょう。

いまのような国際化時代、どこの国に行ってどのような
自然の下でも、さらに現地のどんな食物を食べても元気
で生きていける。こうした環境適応能力ほど素敵で逞しい
ものはありません。そしてこの環境適応能力の原点になる
のが、鈍感力です。いい意味で鈍感であるからこそ、どの
ような環境、どのような人々とも合わせて生きていけるの
です。これから全世界に羽搏き、新しい時代を切り拓いて
いこうと思う人は、まず自らの鈍感力をたしかめ、あると
思う人はそれを大切に、ないと思う人はそれを養うよう、
さまざまな環境にとび込み、強くするよう鍛えるべきです。
そしてそのためには、なにごとにも神経質にならず、いい
意味ですべてに鈍感で、なにごとにも好奇心をいだいて
向かっていくことです。


ちょっと引用が長くなってしまいましたが、これはまさに
日頃私が感じていることです。たしかに海外生活において
鈍感力は重要な資質と言えるのでしょう。

あと女性は、肉体的にも環境に対する鈍感力を持っている
という話も出てくるのですが、皮下脂肪を男性よりも蓄えて
いる女性は、寒さや環境に対してもかなりタフであるという
話が出ています。

ここで私は『タイタニック』の映画を思い出しました。
酷寒の北大西洋上で男性のジャックが死に、女性のローズ
が生き残ったというのは、女性の皮下脂肪というか、鈍感
力を物語るエピソードだったのかもしれません。

今の世の中、リストラなどの問題も日常化しており、躁鬱病
とかの精神的な病が多くなっています。このような時代に
こそ鈍感力というものが重要性を持ってきているのでしょう。

まだ今年も始まったばかりですが、この言葉、流行語大賞に
ノミネートされるかもしれませんね、