最近は森羅万象を図式化しないと気が
すまない体質になってしまいました。
先週までは日本の戦国時代に集中していた
のですが、いつの間にか軌道が外れてしまい、
今日は唐突ですが、プラズマディスプレーの業界動向です。
これまで、私のブログを見ていただいた方は、あまりの変化に
もう付いて行けないと感じられておられる方もいることでしょう。
ジャンルがばらけすぎると、アクセスが均一に保てないのですが、
まあそれは仕方ないでしょう。図式化するということを趣味とする
おかしな人間がいると思っていただければそれだけで結構です。
図式化という趣味が趣味として定着する可能性は少ないと思いますが。
とにかく今回はプラズマディスプレーです。日頃、新聞は取って
いるのですが、なかなか目を通す時間がありません。しかし、今日
だけは、昼休みの時間に日経新聞を見ました。すると一面に、製品
分野のトップ3が出ていて、「首位交代」という興味深い記事が
出ていました。その一番先に出ていたのがプラズマです。
プラズマは日本では、松下電器が去年の首位の日立を追い抜いて
一位になりました。日立は二位、そして三位はパイオニアでした。
日本の市場はこの三社でほぼ独占しています。数字を見ると圧倒的
に松下電器です。二位の日立は松下の半分しかなく、三位のパイオ
ニアは日立の半分もありません。
ここで思ったのは、これは「三国志」の末期の状況に似ているという
ことでした。「三国志」というのは、魏呉蜀の3つの国が覇権を
争うという歴史なのですが、実質は圧倒的に曹操の魏(ぎ)の国が
国力も兵力も強力でした。また皇帝を擁しているという強みもあり
ました。
それに対して、蜀の国は、どちらかというと辺境の地に追いやられて
いて、国力も軍事力も劣っていました。劉備(りゅうび)が漢の王室
の血をひいているということと、その人徳だけでまわりがついてきて
いる国でした。諸葛孔明(しょかつこうめい)という有名人がおり
ますが、国家としては衰退の途上にある国でした。
「三国志」にあてはめると、松下電器が魏(ぎ)の国、日立が呉(ご)
の国、そしてパイオニアが蜀(しょく)の国ということになるで
しょうか?
松下は東レを自分の陣営の中に取り込み、日立は富士通を取り込み
ました。ソニーも日立のプラズマに資本参加しています。
パイオニアはNECを取り込んでいます。というように淘汰された
姿が今のプラズマの状況ですが、最近、松下と日立は手を握りました。
クロスライセンス、開発、生産、知的財産権などの部分で共同戦線
をとるということになっています。こうなると蜀の国のパイオニアは
たまったものではありません。超大国の二つが手を組んだら、なか
なか勝ち目はありません。今後パイオニアがどのような勝負に出る
のか見物です。
じつはうちの会社は、パイオニアのプラズマの宣伝の仕事をしていま
した。富士通ゼネラルのプラズマの仕事もしていたことがあります。
NECの仕事もしていました。JVCのプラズマの仕事もちょこっとやりま
した。本当は競合企業の仕事はあまりしてはいけないのですが、
プラズマの仕事ばかり来てしまったことがあります。プラズマ専門の
会社になってしまったらどうしようと心配したものでした。今その
中で生存しているのはパイオニアだけです。だからパイオニアには
何とか撤退しないで踏みとどまってほしいと思うのであります。
民生用のプラズマをはじめて商品化した企業として、がんばって
ほしい、と思うのであります。
しかし、ひとたび視点を国際的にシフトしてみますと、この三国志
状態は実は日本国内だけの状態で、国際的には、韓国勢のサムスン
とLGが世界のトップ1と2のシェアをとっているのです。いずれ、
彼らも日本の市場に突入してくることは必至でしょう。これままるで
元寇(げんこう)のようです。神風が吹けばよいですが、そうでない
と日本の市場もやがて韓国勢に席巻されるかもしれません。
また、同時に、国内でもシャープが率いる液晶テレビ連合が攻撃
してきています。プラズマと液晶との戦いになっています。
最近の液晶も大型化してきているのでなかなか侮れません。
こういうあやうい状況が図式化してみると一目瞭然です。
中国はいつも北方や西方の騎馬民族の侵略に悩まされていました。
韓国勢、そして液晶勢にどこまでプラズマの三国志が持ちこたえ
られるか、これはなかなか面白いシチュエーションですね。
すまない体質になってしまいました。
先週までは日本の戦国時代に集中していた
のですが、いつの間にか軌道が外れてしまい、
今日は唐突ですが、プラズマディスプレーの業界動向です。
これまで、私のブログを見ていただいた方は、あまりの変化に
もう付いて行けないと感じられておられる方もいることでしょう。
ジャンルがばらけすぎると、アクセスが均一に保てないのですが、
まあそれは仕方ないでしょう。図式化するということを趣味とする
おかしな人間がいると思っていただければそれだけで結構です。
図式化という趣味が趣味として定着する可能性は少ないと思いますが。
とにかく今回はプラズマディスプレーです。日頃、新聞は取って
いるのですが、なかなか目を通す時間がありません。しかし、今日
だけは、昼休みの時間に日経新聞を見ました。すると一面に、製品
分野のトップ3が出ていて、「首位交代」という興味深い記事が
出ていました。その一番先に出ていたのがプラズマです。
プラズマは日本では、松下電器が去年の首位の日立を追い抜いて
一位になりました。日立は二位、そして三位はパイオニアでした。
日本の市場はこの三社でほぼ独占しています。数字を見ると圧倒的
に松下電器です。二位の日立は松下の半分しかなく、三位のパイオ
ニアは日立の半分もありません。
ここで思ったのは、これは「三国志」の末期の状況に似ているという
ことでした。「三国志」というのは、魏呉蜀の3つの国が覇権を
争うという歴史なのですが、実質は圧倒的に曹操の魏(ぎ)の国が
国力も兵力も強力でした。また皇帝を擁しているという強みもあり
ました。
それに対して、蜀の国は、どちらかというと辺境の地に追いやられて
いて、国力も軍事力も劣っていました。劉備(りゅうび)が漢の王室
の血をひいているということと、その人徳だけでまわりがついてきて
いる国でした。諸葛孔明(しょかつこうめい)という有名人がおり
ますが、国家としては衰退の途上にある国でした。
「三国志」にあてはめると、松下電器が魏(ぎ)の国、日立が呉(ご)
の国、そしてパイオニアが蜀(しょく)の国ということになるで
しょうか?
松下は東レを自分の陣営の中に取り込み、日立は富士通を取り込み
ました。ソニーも日立のプラズマに資本参加しています。
パイオニアはNECを取り込んでいます。というように淘汰された
姿が今のプラズマの状況ですが、最近、松下と日立は手を握りました。
クロスライセンス、開発、生産、知的財産権などの部分で共同戦線
をとるということになっています。こうなると蜀の国のパイオニアは
たまったものではありません。超大国の二つが手を組んだら、なか
なか勝ち目はありません。今後パイオニアがどのような勝負に出る
のか見物です。
じつはうちの会社は、パイオニアのプラズマの宣伝の仕事をしていま
した。富士通ゼネラルのプラズマの仕事もしていたことがあります。
NECの仕事もしていました。JVCのプラズマの仕事もちょこっとやりま
した。本当は競合企業の仕事はあまりしてはいけないのですが、
プラズマの仕事ばかり来てしまったことがあります。プラズマ専門の
会社になってしまったらどうしようと心配したものでした。今その
中で生存しているのはパイオニアだけです。だからパイオニアには
何とか撤退しないで踏みとどまってほしいと思うのであります。
民生用のプラズマをはじめて商品化した企業として、がんばって
ほしい、と思うのであります。
しかし、ひとたび視点を国際的にシフトしてみますと、この三国志
状態は実は日本国内だけの状態で、国際的には、韓国勢のサムスン
とLGが世界のトップ1と2のシェアをとっているのです。いずれ、
彼らも日本の市場に突入してくることは必至でしょう。これままるで
元寇(げんこう)のようです。神風が吹けばよいですが、そうでない
と日本の市場もやがて韓国勢に席巻されるかもしれません。
また、同時に、国内でもシャープが率いる液晶テレビ連合が攻撃
してきています。プラズマと液晶との戦いになっています。
最近の液晶も大型化してきているのでなかなか侮れません。
こういうあやうい状況が図式化してみると一目瞭然です。
中国はいつも北方や西方の騎馬民族の侵略に悩まされていました。
韓国勢、そして液晶勢にどこまでプラズマの三国志が持ちこたえ
られるか、これはなかなか面白いシチュエーションですね。